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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

Henry Ⅷ:Chapter 1 A Most Accomplished Prince

2010-08-03 23:07:09 | Kindle
Henry VIII: The King and His Court (Ballantine Reader's Circle)Henry VIII: The King and His Court (Ballantine Reader's Circle)
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お話は、ヘンリー8世のお父さんヘンリー7世が亡くなり、17才の、ハンサムで頭脳明晰な王子様が、国民に喜んで受け入れられる所から。

ホントに、ヘンリー8世は背が高く(6フィート2インチ)、若い頃は細マッチョだったようです。赤毛で、ハンサムだったお爺さんに似ていて、性格は明るく、よく笑う人だったそう。
まあしかし、虚栄心とか、お世辞に乗りやすいとか、わがまま気まま身勝手さが、やがて顔を出して来るんですね。年を取れば取るほど、性格の悪い部分、傲慢とか、野蛮とか、が、出てきたそうです。

とはいえ、リーダーに必要な資質を全て持ち合わせた立派な王様であった事は間違いないようですね。よくもまあ、世襲の王家にこれだけの才覚がちょうどうまく降臨したもんだと思いますよ。もし現代、普通の家に生まれてたら、きっと一代で巨大企業を築き上げる天才カリスマ社長になったでしょうね。

ヘンリー8世にこのような知性と帝王学を授けたのは、彼の父ヘンリー7世の母、つまり祖母のマーガレット・ボーフォートだったそうです。

ヘンリーの先生の1人にジョン・スケルトンという詩人がいました。
まだ多くの詩人がフランス語かラテン語で詩を書いていた時代に英語で詩を書く人だったそうで、ヘンリーが3才位の時から、家庭教師をしていました。とても優秀な生徒と評しているようです。スケルトンは、ヘンリーに「下々への力を手放さない事」と「妻は自分の為に選ぶ事、常に妻を誉める事」を教えたのだそうです。(^^;)(まじ?)

他にもラテン語やフランス語を教える先生が完備。ヘンリーは語学の才能もあったそうで、王位を継いだ時、英語、フランス語、ラテン語はペラペラ、イタリア語も理解できたとの事。しかも最初の妻キャサリン・オブ・アラゴンからはスペイン語も習い、ギリシア語も少しかじったとか。

さらに、音楽への理解も示します。
もちろん、運動神経は抜群。馬術、馬上槍試合、そして、テニス、アーチェリー、ハンティングも得意。

8才でエラスムスがヘンリー王子(当時)に会った時、彼は既にラテン語を話し、文章もちゃんと書けたというから、大したもんですねぇ。

そう聞くと、ただのメタボ王というイメージが少し違ってきますねぇ。。(笑)

さらにさらに、ヘンリー8世の才能リスト(笑)は続きますよ。

彼は文才もあり、バチカンへの手紙はとても優雅に書かれていたとか。

さらには実験とかデザインとかも好きで、武器や戦法を自らデザインしたりもしたのだそうです。数学も、天文学も好きだし、地図も好き。。。。なるほど。という事は、軍事的なリーダーとしても優れていたという事ですね。

ところで父のヘンリー7世は、彼をある年齢になるまでは、表に出さないようにしていました。(それって大王四神記のヨン様みたいね)長男を含む3人の男子を早くに亡くしたので、それ以上跡取りを失いたくない、という気持ちだったのか、あるいは息子の才覚を恐れていたとも言われてます。(父はヘンリー王子を全然愛してなくて敵視してた、と言う人も。)

王様だから、お世辞も入っているのでしょうが、いずれにしても、好奇心旺盛で、才能豊かな上に、努力もしていたようで、実際並の人ではなかったというのが伝わってきますね。

ところで3人の兄弟を失ったという辺りを読んでいて、彼自身が世継ぎを得るのに大変苦労した事を思い出しました。お父さんのそういう態度を見ていて、彼も影響を受けたのでしょうかね。


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