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趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

サラディンの日と比較

2005-05-29 10:00:58 | 映画
***キングダム・オブ・ヘブンのネタバレです。***
これで3回目です。ひょっとして,私はよほどこの映画が気に入ったのでしょうか?(笑)

以前から好きだった青池保子さんの「サラディンの日」をキングダム・オブ・ヘブンの予習によい,と聞いて買ったのですが,結局読んだのは映画を観た後でした。(汗)
このマンガ自体は,十字軍の若い男性3人組が活躍する,アクションコメディなのですが,バックグラウンドに描かれているのが,ちょうどキングダム・オブ・ヘブンで扱われた歴史そのものです。

マンガの中に出てくる映画の登場人物は,サラディン(サラーフッ・ディーン→そう彼は映画の中で自分の名前を,このように発音してました)と後からエルサレム王になったギイ・ド・リュジナン(=ケレボルン役だった人)くらいだったでしょうか。彼は「無能王」と呼ばれていたんですね。

これを読んでいて,そーだ,テンプル騎士団とヨハネ騎士団など,十字軍にもいろいろあったんだという事を,すっかり忘れていました。「思ったほどは宗教臭くない」という感想を持ちましたが,それは映画が,キリスト教に関係ない人でにでも観てもらう事を狙って?なのか,そこら辺をいい加減(汗)に描いたせいなのかもしれません。で,「無能王」が引き起こした愚かな戦い「ハッティンの会戦」以降,サラディンはエルサレムに到達する前に,イスラエルの都市を次々と占領していくのですが,映画ではそこは全然説明されておりません。でもまあここは,バリアンが彼らを迎える準備をしているのを強調する為に省略されたのかな?で,まあいっかという事にしておきます。

しかし,私が1番驚いたのは,最後に「1187年9月20日,聖都エルサレム陥落」とあっさり書かれていた事ですね。歴史的には,これはあっさりと,サラディンの勝利なんですよ。キリスト教信者でなければ「歴史上はあっさり陥落」これが正しい世界史の認識でいいんですよ。

映画の最後を見て,陥落なんだろうな,とちゃんと解釈できた方は,それで問題ないかもしれませんが,でもそうでないような解釈もできるんですよね。私もなんだか煙に包まれたような中途半端な解釈をしてしまっていました。

まあ,映画(本もマンガもですが)を観る時は,どういう立場の人が作ったか,気をつけろ!,という事ですかね。(汗) 特に宗教が絡んでいる場合は,はっきり言って眉につばをつけてから観ろって事ですね。

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