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ふむ道,小道,数多く

趣味いろいろ。2014/9に別ブログを合体したので、渾然一体となってしまいました(笑)

The White Rose Murders : Chapter 4

2008-06-08 12:00:47 | Athelstan・Doherty
ベンジャミン・ドーンビーとロジャー・シャロットは,ロンドン塔を離れるマーガレット王妃の一行に同行します。

ところで,マーガレット「王妃」と書いておりますが,彼女,既にアンガス伯アーチボルド・ダグラスと再婚しているんですよね。でも,Queenという称号はそのまま持ち続けているんですね!?

彼らはまず,教会に立ち寄ります。「大きなcasket」を運び込んだという一節を読んで,私はてっきりベニスの商人に出てきた金,銀,鉛の「casket」を想像したものですから(笑),次のシーンを読んでビックリ仰天。「casket」に入っていたのは遺体だったんですね。(汗)(実はcasketには,棺桶という意味があった!)しかしそれを見て,倒れそうになったと言うシャロット。何と,4年前に戦で亡くなったジェームズ4世だったのです。防腐処理を施してきれいにあるとはいいますが,傷を一杯負っていたはずです~。(滝汗)

男性陣だけで一杯やりながら世間話の最中,ベンジャミンは,セルカークが残したメモの中身を公表し,皆さんの反応を探ります。すると,メモの中身にかなり激しく反応した人がいました。

そして一行は,イングランド北部のレスターという町に到着。ここは歴史的にめちゃめちゃ面白い所なようですよ。(リンク先の,"Medieval"や"Tudor"の項に注目)コーベットシリーズで名前の出てきたサイモン・ド・モンフォールが活躍した場所だったり,ウルジー枢機卿が後に逮捕されて連行される途中で命を落とした場所だったり,その後,ジェーン・グレイの生まれる場所だったり。

そしてもう1つ。ベンジャミンは,シャロットに,この町のグレイフライヤーズ教会に隠れ,そこで起きる事を目撃するよう命じます。実は当時リチャード3世の墓がそこにあったのだそうです。今回の殺人事件は,Les Blancs Sangliersに関わりがあるというので,誰かが墓参りしてないか,チェックしたわけです。しかし,シャロットは言われた通りに教会で待ってましたが,何もなし。ベンジャミンとシャロットは,これを不審に思います。

一行は,次の目的地,ロイストン邸に到着しました。


The White Rose Murders : Chapter 3

2008-06-06 23:00:53 | Athelstan・Doherty
ナルニア映画等を見ているとよくわかりますが,陛下は,Your/His/Her Majesty,殿下は,Your/His/Her (Royal) Highness,枢機卿(猊下)は,Your/His/Her Eminenceなんですね。(女性の枢機卿っていたかな?)これは三銃士もそうだった。(。。そう言えば,三銃士と時代が近いですね。)偉い人にYour Graceと話しかけてる事もあります。

スタリオン(笑)メルフォードの護衛と言うより監視状態(笑)で,His Eminenceに会いに行く,ベンジャミンとシャロット。途中で,Les Blancs Sangliersのメンバー,コンプトンの処刑シーンを見せ付けられます。彼は,男性の反逆者に執行される,例のいわゆる最も重い死罪に処せられる所だったのですが,幸い最初の段階で終わってしまい‥その場合はそこで終りなのね,私はちょっとほっとしたけど,見物人達はがっかり(汗)。それにしても,ロンドン橋に飾られた首の事とか,平気で説明するドハティ小説でも,死刑の実況中継は,これが初めてよ。(滝汗)

ウルジー卿は,Les Blancs Sangliersの情報源がむざむざ殺されたと,事件にとてもご不満。伯父様達が今までずっと調べていても,わからない物なのに,私達の失態と責めるものではないでしょう,と,反論するベンジャミンですが,彼がセルカークの部屋から見つけた詩の一遍がなかったら,大目玉な所でした。

その後,王様にお目通りのコンビ。スコットランド王妃の時もそうでしたが,挨拶を頂けたのはベンジャミンだけで,シャロットは完全無視です。(笑)まあ,育ちは悪くないかもしれないけど,ベンジャミンに拾われる前の行いから考えたら,しょうがないよ,シャロット君。

トマス・モアが王様にかわいがられている様子を見て,シャロット翁曰く,『後に彼は,もし自分の首でフランスの城を取れるなら差し出すよ,と言っておったが,かわいそうに,それは当たりじゃな。城じゃなくて,高級娼婦アン・ブリンじゃったがな。』

ところで,シャロット,フランス語がわからないんですね。ドハティ小説で,フランス語やらない主人公は,初めてかもです。13世紀の王宮で働くコーベットはもちろんそうですが,アセルスタンもクランストンも,フランス語がわかってるような情況証拠が度々見られますし。

ベンジャミンが,枢機卿と,事件解決を約束して「しまった(by シャロット(笑))」ので,2人は,いよいよ調査を開始する事になりますが,その前に。。

彼らは,シオン修道院という所に立ち寄ります。そこで出てきたのは,ジョアンナ・ベレスフォードという,若く(多分当時の彼らと同世代の)美しい女性。ベンジャミンは,いとおしげに挨拶を交わします,が,何か様子が変。
彼女は,ほとんど反応しないのです。

To cut a dreadful story short (by ベンジャミン),ジョアンナは,イプスウィッチの有力な家の令嬢で,ベンジャミンの想い人だったのですが,年老いた両親に甘やかされて育った彼女は,町に巡回裁判が来た時,そのメンバーの1人,キャベンディッシュという男に熱を上げてしまったそうです。ロンドンまで追いかけて行ったのですが,娼婦扱いを受け,彼女は気が狂ってしまったとの事。また,両親がその男を非難したのですが,男から侮辱され,いわゆる憤死。彼らは死の前に娘をシオン修道院に入れます。ベンジャミンは,彼女の父に,生涯彼女の面倒を見ると誓ったそうです。

その後,ベンジャミンは,キャベンディッシュに決闘を申し込んで(法律では禁止されていたそうですが,枢機卿の計らいで),殺してしまったそうな。

それを聞いて,シャロット,大ショック。主人はただのお人よしではなかったと。(笑) しかも,それを機会に,彼もジョアンナの面倒を見る事を誓わされちゃいます。


The White Rose Murders : Chapter 2-(2)

2008-06-05 00:16:29 | Athelstan・Doherty
その後,いよいよベンジャミンは,依頼された仕事を開始します。彼が持っている「スキル」って,精神の病んだ人の心を開く専門的なスキルなんですね。(私ゃてっきり,人を疑う事を知らない純真さの事かと思ってたわ(爆))ただ,婦人に関する知識(笑)といい,どういういきさつで彼がそんなスキルを持つようになったのか,気になるシャロットです。

一方シャロットは,ロンドン塔という場所の独特の雰囲気が気になります。また,ドクター・アグリッパという人は,いきなり会いに行くと,部屋の様子が何かおかしいので,コイツ絶対黒魔術師だと思ってます。(笑)

そんな時,ついに事件発生。誰が殺されたって,アマゾンのレビューにも本の裏表紙にも書かれているので,ここまでは,まあいいでしょう。ベンジャミンが,あの人は思っていたほど狂ってないよ,と,言った直後の事でした。

セルカークが何かを知っているのではないかと言われたLes Blancs Sangliersとは,秘密結社の名前ですが,元々ヨーク朝最後の王リチャード3世の印で「白イノシシ」。またシンボルはヨーク家の「白バラ」。亡くなったセレブにまつわる秘密結社が関係する殺人事件,と言うと,ヒュー・コーベットシリーズの1巻と似たような趣向ですね。

ちなみに,リチャード3世の「白イノシシ」ってどんなものか捜してみたのですが,Richard III Museumのサイトで,「teachers」をクリックするか,Wikipediaの下の方のExternal Linkから辿っていくと幾つかのホームページで見る事ができます。ただ,決まったマークというわけでなくて,いろいろなデザインがあるのですが。それにしても,リチャード3世って人気者!(^^) シェークスピアですよね。

で,話逸れました(笑)が,状況は,毒殺のようなんですが,部屋に誰かが入った形跡もなく,外からの侵入も難しい場所という事で,こちらも何だかどこか,アセルスタンシリーズで,よく似た何かありませんでしたっけ?(笑)

とにかく,セルカークは,ずっと塔に捕まっていたのですから,今になって殺されるという事は,ベンジャミンとシャロットに何か原因(彼らが来たからとか)があるって事です~。


The White Rose Murders : Chapter 2-(1)

2008-06-03 22:42:46 | Athelstan・Doherty
2日後,ベンジャミンとシャロットは,ケーツビー氏,ドクター・アグリッパと共にロンドンへ出発。

lusciousという単語が出て来ましたが,これってLucius MalfoyのLuciusと同じ発音では? 「官能的な」の意味の他に「飾り立てた」という意味があるんですね。(笑)

毎度の事ですが,ロンドンは汚いそうで,気分が悪くなってしまったケーツビー氏に,アグリッパは,水銀と毒ナスに豚の血とユニコーンの角を混ぜてドラゴン水?で溶いた薬(爆)を与えます。ケーツビーさんは,良くなったそうです。(^^;)

今気が付いたんだけど,ドクター・アグリッパって本名じゃなくて,シャロット翁が付けたあだ名じゃないの?(爆)

で,塔に到着。早速,スコットランド王妃でイングランド王の姉であるマーガレットにお目通り~。。。肖像画で見る限り,優しそうな王妃様なのに,わいせつな目でしか見れない若僧シャロット。(笑)

・・・そして,王妃様のお世話をする人々が紹介されます。王妃様付きの年配の女官エレノア・キャリー,元軍人の出納係ウィリアム・キャリー,小柄な王妃付き牧師サイモン・ムーディ,いかにも金に細かそうな,大事そうに猫を抱えた執事ジョン・ルースベン,○○ピースが逞しい牡馬(スタリオン)のようにでかい(いや,そいつのなんとかピースがでかい事ではなく,こんな事を話題にするシャロット爺の感性がおかしくて(^o^;))用心棒メルフォード大将。ほほう,ようやくいつものドハティスタイルになってきましたねぇ。この中に犯人がいるってか。(あの~まだ殺人起きてません(爆)) そうだ,忘れちゃいけません。何故か王妃付きの主治医に任命された,母の仇ヒュー・スコースビー!(爆)

ベンジャミン,やおら「王妃様は夜の生活に満足されてないようだな。」えっ,えっ,何ですか~なシャロット(彼の方がそういう経験は格段に豊かなはずですけど(爆))「何故そのような事がわかるのです?!」「お顔を見ればわかる。メルフォードが夜伽をしているのかもしれないが(君もスタリオンが気になったかベンジャミン(笑)),満足させてはいないだろう。」シャロットは,思わずベンジャミンにぽっか~ん,です。(笑)何か秘密があるのだろうとはうすうす感じていましたが,ご婦人方について専門の知識があるとは。。

シャロットは,その後,王妃様の取り巻きは,彼女を恐れているのがわかりましたが,ドクター・アグリッパはそうでもなく,ケーツビー氏などは,王妃様と親密な様子。ロンドン塔を滞在地に選んだのも,老獪ケーツビーなのだそうです。

さらに,セルカークにもお目通り。こちらはかなりイカれていて,トイレの始末もろくに出来てない様子。(汗)


The White Rose Murders : 資料集

2008-06-01 10:42:21 | Athelstan・Doherty
シャロットが生きた時代の王様,女王様
Henry VII(1457-1509)(在位:1485-1509)
Henry VII of England
ヘンリー7世 (イングランド王)

Henry VIII(1491-1547)(在位:1509-1547)
Henry VIII of England
ヘンリー8世 (イングランド王)
ろくでなしの好色メタボ王(^o^;)という印象しかありませんでしたが,知性のある王様だったそうですよ。また彼のおかげで,イングランドはヨーロッパの隅っこの小国から,やがて七つの海を制する大国になったきっかけができたのだという説も。

Edward VI(1537-1553)(在位:1547-1553)
Edward VI of England
エドワード6世 (イングランド王)
「王子と乞食」の王子様とは実はこの人だそうです。早くに亡くなられたので,永遠の少年王というイメージが。。

Lady Jane(1536-1554)(在位:1553)
Lady Jane Grey
ジェーン・グレイ
陰謀で王位に就かされた挙句,在位僅か9日,17才で処刑された悲劇の女王様。

Mary I(1516-1558)(在位:1553-1558)
Mary I of England
メアリー1世 (イングランド女王)
ブラディ・メアリ。

Elizabeth I(1533-1603)(在位:1558-1603)
Elizabeth I of England
エリザベス1世 (イングランド女王)
映画に描かれたローリー卿や侍女ベスの話って,史実に基づいていたんですね。

(参考)Tudor dynasty
Tudor dynasty

シャロットったら,こんなにたくさんの王様,女王様を経験しているんですねぇ。人生(ホントに)50年だった時代,人の倍も生きると,これだけ,波乱の時代をくぐりぬける事になるんですねぇ。(笑) それにしても,イングランドのロイヤル・ファミリーの歴史はすさまじいですねぇ~~。

ヘンリー8世の妻(のうち,シャロット爺が興味を持っている人(笑))
Catherine of Aragon(1485-1536)
Catherine of Aragon
キャサリン・オブ・アラゴン

Anne Boleyn(1501-1536)
Anne Boleyn
アン・ブーリン
エリザベス1世の母。

スコットランド王国
James IV(1473-1513)
James IV of Scotland
ジェームズ4世 (スコットランド王)


Margaret Tudor(1489-1541)
Margaret Tudor
マーガレット・テューダー
Battle of Flodden Fieldで倒れたジェームズ4世の王妃様。実はヘンリー8世の姉。肖像画は優しそうですね。

その他の実在登場人物
Thomas Wolsey(1470-1530)
Thomas Wolsey
トマス・ウルジー
モードリン・カレッジ出身。C.S.ルイスの遠~い先輩にあたります。

Thomas Howard(1443-1524)
Thomas Howard
Battle of Flodden Fieldの大将。

歴史
Battle of Flodden Field(1513)
Battle of Flodden Field
シャロットの人生に影を落とす恐ろしい戦争の記憶。

Sweating sickness
Sweating sickness
症状はインフルエンザに似ているので,今で言う所の「新型インフルエンザ」か? でも,何故かチューダー朝のほぼイギリスでしか起きてない謎の病気。

バラ戦争
Wars of the Roses
薔薇戦争
ジョン・オブ・ゴーントが創設したランカスター家と,とその弟エドムンドが創設したヨーク家の争い,だったんですね。

塔の中の王子たち
Princes in the Tower
エドワード5世 (イングランド王)
リチャード・オブ・シュルーズベリー(ヨーク公)
ジェーン・グレイの話もかわいそうですが,さらにそれを上回る厳しい歴史です。

Richard III(1453-1485)(在位:1483-1485)
Richard III of England
リチャード3世 (イングランド王)
有名なリチャード3世は,ヘンリー7世の1代前の王様でした。塔の2人の王子の運命に関わったとか,自分の妻を暗殺したとか,いろいろ悪い噂はありますが,チューダー朝の創作とも言われているそうです。

Battle of Bosworth Field
Battle of Bosworth Field
ボズワースの戦い
ヘンリー・チューダー(ヘンリー7世)がリチャード3世に打ち勝った戦。

おまけ
Dissolution of the Monasteries(1536-1547)
Dissolution of the Monasteries
好色メタボ王が,アセルスタンが務めた修道院を消し去ったにっくき(笑)命令。


The White Rose Murders : Chapter 1-(3)

2008-05-30 23:06:46 | Athelstan・Doherty
1515年,シャロットがベンジャミン・ドーンビーに再会した年,ベンジャミンは20才,シャロットは18才だったそうです。

シャロット曰く,マスター・ベンジャミンは,全くウソをつかない人で,他の人もそうだと信じているのだそう。彼はどこかの行商人から買った,キリストとヨハネが触った事があるという,馬の玩具を大事そうに持ってました。

1517年,ベンジャミンは,一時トーマス・ブーリンに仕える事になりました。あのアン・ブーリンのお父さんです。ブーリン一家をコケ降ろしにするシャロット爺(爆)そして,シャロットから聞いた,奥さんや娘達のスキャンダルを,鵜呑みにした上さらに「本当ですか?」とサー・トーマス本人に確認するアホ(爆)ベンジャミン。

さて,そろそろ本題が近づいて来たのではないかと思います(笑)が,ベンジャミンとシャロットは,いよいよウルジー卿にお目通り。ウルジー卿は,王のスパイ,あるいは黒魔術師とも噂されるドクター・アグリッパ(名前からして魔法使いだぞ(笑))と,スコットランド王妃マーガレットの秘書ロバート・ケーツビー(どうしてこの本の登場人物は「ビー」の付いている奴だらけなのか(爆))を伴ってやってきました。当時イングランドとスコットランドの関係は「非常にヤバイ」ので,もちろん,王妃の秘書なんぞが,ロンドン近辺をうろついているのは極秘です。

彼らは,人を油断させる才能がある(笑)ベンジャミンに,ロンドン塔に捕まっている,故ジェームズ王の医師アレクサンダー・セルカークから,マーガレット王妃の動きを聞き出すのと,秘密組織Les Blancs Sangliersの情報を聞き出す事を依頼します。(ふん,この本のタイトルはThe White Rose 「Murders」だから,ここはまだ本題じゃないわね。)


The White Rose Murders : Chapter 1-(2)

2008-05-29 22:53:07 | Athelstan・Doherty
さて,ようやくベオウルフを読み終わったので,こちらを本格的に取り組むとします!

義理の父から,母はいかさま医者スコースビーのアヤシイ治療で死んだと聞き,シャロットは復讐を決意。。。って言うから,何をするかと思いきや,何か見え透いた方法でお金をだまし取って,奥さん頂き~(笑) で,シャロットはうまく行ったと思って,すぐスコースビーを忘れますが,どっこい。(笑)ある日,悪い事もしてないのに,無実の罪で捕まり,裁判所へ行くと,何とスコースビーがっ。しかも裁判官は彼の兄弟。そして何と,無実なのに,絞首刑を言い渡されます。身元引受人がいなきゃ,万事休す。(そういうのがいると,死刑免れるんですね。ある意味,不公平な時代だ。。)。。と思ったら,身元引受人が,現れたんですねぇ。(笑)誰かと思ったら,ベンジャミン!

ベンジャミンが,この時何故シャロットを救ったのか,生涯言わなかったそうです。彼は,王様のお気に入りウルジー枢機卿の甥。一種の叩き上げで出世したウルジー氏は,おこぼれを預かろうとする親類を全て蹴散らし(笑)ましたが,ベンジャミンだけはお気に入りだったそうで,ベンジャミンは,裁判関係の仕事をしておりました。彼がシャロットを助けた1つの理由は,シャロットが裏の世界をよく知っている事だそうです。これは,ラナルフを,処刑寸前で拾ったコーベットと似ていますねぇ。

ウルジー卿は何かを企んで,ベンジャミンにお金を与えていたそうな。これが将来,何か国家的に恐ろしい事件につながっているそうですが。


The White Rose Murders : Chapter 1-(1)

2008-05-25 23:11:33 | Athelstan・Doherty
シャロットは,ロンドンで生まれました。皆がびっくりするほど醜い子だったそうです。(^^;) 1502年,彼が5才の時,Sweating Sickness(粟粒熱と訳されてました)大流行。お父さんはその病で亡くなりましたが,新しいお父さんはいい人で,グラマー・スクールに通わせてくれました。そこで将来のマスター,ベンジャミンに出会ったそうです。て事は同世代ね。確かに,90才まで付き合うのは難しいよねぇ。(笑)しかし,シャロットはその後サザクの売春宿に入り浸り,不良と付き合うようになり,ホグというリーダーの元,金品を盗んでは盗品をその売春宿に卸していたそうですが,捕まって,あわや絞首刑,という所で,スコットランド討伐隊に入れられました。(周りも罪人だらけで,とてもガラが悪い部隊だったそうです。(笑))

ヘンリー8世の時代ですね。ヘレナ姐さんが初々しいLady Janeや,ケイトさんが神々しいエリザベス・ゴールデンエイジ,日本公開されてないけどぜひ観たいメタボバナ(爆)が観れる,The Other Boleyn Girlが,頭の中を渦巻いてます~。

ここで英語の勉強。コーベットの時目に付いたWelsh March,今度はScotish Marchという言葉が出てきて,お馴染みの単語だからつい調べなかったのですが,この場合のMarchってどういう意味かと思ったら,「国境地方」(特にイングランドと,ウェールズ,スコットランドの)という意味なんですね。これでまた,TOEICに役に立たないボキャブラリを伸ばしました!(爆)

で,その戦いでシャロットはさんざん恐ろしい思いをしながらも,イングランドは勝利して,ロンドンで美酒に酔いしれる,所ですが,ここで彼は珍しく(笑)しおらしい事を。前年の夏に亡くなったお母さんの墓参をして,涙を流しておりますだ。


The White Rose Murders : Prolog

2008-05-22 22:57:40 | Athelstan・Doherty
The White Rose Murders (Tudor Mysteries 1)The White Rose Murders (Tudor Mysteries 1)
価格:¥ 1,510(税込)
発売日:1992-06-11

さて話が始まったようですが,あれ?あらすじ覚えてない(笑)これは,ロジャー・シャロットという人物の一人称で書かれてます。なんつ~人かね,この人はっ。(笑) 90才になるそうですが,まだまだ女の子には興味津々。アン・ブーリンは6本指だったとか,娘エリザベスとも知り合いだそーで。彼女は赤毛の変な子だったけど,今髪の毛ないよ!でも最高の赤毛のヅラをしてるよ,とか,ヘンリー8世のデブとか。医者におしっこを提出しろと言われてネコのおしっこを出した(爆)ら,「もっと魚を食べなきゃ」と言われたとか。。。(日本の常識で考えるとコレ変におかしいですが,多分,イギリスのネコは魚より肉が好きだと思う)

あ~それで,何か殺人の話をしようとしているのよね。かつて,ベンジャミン・ドーンビーという人が主人で,彼と組んでいろいろ殺人事件を解決したようです。もう亡くなったそうだけど,良い思い出があるようです。


Satan in St.Mary's : 感想

2008-05-20 20:42:34 | Athelstan・Doherty
アセルスタンシリーズと,似ている所と違う所がありますが,恋する情けない騎士(笑)コーベットもやっぱり魅力的でした。アセルスタンシリーズと同じく,愛読書になりそうです。

時代背景は,十字軍遠征と,イングランドとウェールズの血みどろの戦い。。。。う~む,元々世界史あんまり得意でなかった私には,ちょっと難しかったです。

正直言って,貞淑な修道僧と子持ち検視官の話しか知らなかった頃は,ドハティさんがお色気シーンも書ける小説家とは思っていませんでした。失礼っ!(笑) コーベットは騎士ですが,実はあんまり強くないという所が結構ツボです。元囚人ラナルフ,元々の手癖はそう簡単に治りませんが,中でも止められないのが女。(爆)またまた楽しいコンビの出現で,続きの巻を読むのも楽しみです。今映画界テレビ界こぞって面白い作家の発掘が流行ってますが,ホント,そろそろキテ欲しいですね,ドハティさん。

ところで,今回のお話は1284年,コーベットは30才前後,ラナルフは16-7才位ですが,実はシリーズ3巻から,その15年後からそれ以降の話になってしまうんですね。という事は,このシリーズの本領発揮は3巻以降という事っぽいです。つまり,そこまで読まないと,まだまだこのシリーズの良さはわからないのかも。コーベットの職業も,王座裁判所の書記官から,露骨に(笑)エドワード1世のスパイに変っているし,その頃はラナルフもいい大人だと思いますが。一体どうなってしまうのか,ちょっと心配ですが,ゆっくり,楽しみに読んで行きたいと思います。


Run!Run!Run!