ターコイズ別館・読書録

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157 コンピュータは名人を超えられるか 飯田弘之

2010-10-20 05:52:26 | あ行
 図書館より。岩波科学ライブラリー。

 2010年10月11日、情報処理学会の将棋システム「あから2010」が清水市代女流王将を破った。それがきっかけで借りてみた。

 冒頭、チェス王者カスパロフ氏に勝ったディープ・ブルーの話から始まる。そうだ、これは2002年の本なのだ。
 森田将棋、柿木将棋など懐かしい名前も出てくる。個人的には棋太平やセタのファミコンソフトなど、ホビーにも言及して欲しかった。
 ゲーム木(ツリー)によるミニマックス戦術など、基本がよくわかる。

 巻末に「激指(げきさし)」というプログラムが登場する。激指はあからの四つの思考プログラムのうちの一つだ。

 あからとは10の224乗のこと。32ページには「ゲーム木探索の複雑さ」は10の226乗とある。ちょっと違うのかな。

#筆者のプレーヤーとしての経験(将棋はプロ六段、チェスはアマチュア有段レベル)からすると、チェスは、将棋の序盤駒組み終了後の、いきなり、スリリングな場面からゲームを開始するような気がする。