大阪城公園の野鳥 元山裕康のこんなん出てます!

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ヒナが ヒナに 餌を! 2019.6.28

2019年06月28日 | Weblog
 梅雨に入ったのでしばらく観察は出来ないと悩んでいた。ところが今日は曇り晴れ。

 ぜひ観察しておかないと・・・。いいチャンスの日。

 しかしグループ20のため、大阪城公園に近づくと警察官が増えてくる。いたる所に警察官。柵を並べて規制している。

 いつも入る所にも柵と警察官。声を掛けると入ってもいいと。そこで石の上にリュックを下ろし、カメラや双眼鏡を出すのがルーティーン。
 警察官が寄ってきて、私の仕草に何するんや!! 爆発物でも出すんか!!緊張感。

 私がごそごそしてリュックから双眼鏡を出して首にかけるのを見ながら、リュックの中をのぞいている。
 何も無いって!。枝豆ならある。

 愛知県警だったか別に驚かせるつもりじゃない。私にすれば30年近く続いているいつもの行為。

 キビタキを求めて音楽堂西側上に向かう。途中セミの声。26日に今期初のセミの声を聞いた。例年なら7月の初めだったと記憶している。やや早い。

 キビタキの動向が気になる。昨日雨の中で大将が観察し、50メートルほど北側に移動し観察しづらい場所で♂は確認できなかったと聞いている。

 今朝誰も居なかったら、声の聞こえない私が確認するのは困難。覚悟して出かけたがピースおおさかの辺りにいつものメンバー数人が。 
 やれやれ。助かった。長年鳥見してきた私が、今では人の協力がないと観察できない。

 今日は♂♀親、ヒナ2羽とも確認されている。
 ♀が頑張って餌を与えたり警戒したりと大変。一方♂は何してると・・・思われがち。
 今朝は♂がシジュウカラを激しく追っていたと聞く。目立たないが♂も自分の立場を頑張っている。

 もうひとつ驚いた観察。ヒナが別のヒナにエサを渡している。こんな事ってあるのか。

 親でないものが子育てに協力するのはよく知られている。例えばヘルパー行為。
 ヒナの世話を手伝う、両親以外の個体として知られる。エナガやバンなどでよく知られる。

 なぜそんな行動をするのか種々の考えがある。

 ① 自分の兄弟の世話をすることで、巣立ちの確率を高め結果として自分と共通の遺伝子をより多く残す
 ② 個体群全体の繁殖成功率を高める
 ③ 若い個体の繁殖の練習
 ④ 将来の繁殖場所を確保するためヘルパーとなって親元にとどまる。

 しかし、ヒナがヒナに給餌! これは何だ!
 この行為は、どのような合理的な理由で説明できるのか!

 今回のキビタキの繁殖で多くの事を教えてもらった。疑問がいっぱい。何もできないが研究したいテーマばかり次々と。

 林の奥を飛び交い、ちらっと見えるキビタキ。親かヒナか分からない。ちょっと前までは飛び交うのは親、ヒナは下の方で♀親が餌を持ってくるのを待っているだけ。
 でも成長は早い。樹間を飛ぶ一瞬の姿では親かヒナか分からない、それほど大きく育った。

 今日も鳥見の後はいつもの第二寝屋川前、川の向かいはホテルニューオオタニ。どこかの国の要人が泊まっているのだろう。

 この場所でいつもの酒は無理だろうと思いながら向かうと、柵もあり警察官もいるが、通っていいと。
 意外だった。ベンチで飲みながら周りをぐるっと見回す。警察官がざっと50人、赤いランプを回す警察車両がざっと20台。

 ものものしいが、この場所なら暴漢に襲われることもないかもと変に安心。


◆◆ツバメ (2002.5.12 西の丸庭園)
 佐々木小次郎は燕返しの技を会得したという。刀の先を急速に反転させて相手を切る。動きの速さと方向がすばやく変化するので予測がつかず避け切れない。まさしくツバメの飛翔だ。
 大阪城公園でツバメの撮影は困難だ。自由に高速で飛び回るツバメは、佐々木小次郎でなければ切り撮ることは不可能に近い。
 しかし大阪城公園の全種撮影のためには当然ツバメの写真も必要で悩んでいた。方法として2、3の案は頭の中に浮かんでいた。快晴で真っ青な空に白い雲が浮かび、それをバックに飛ぶツバメを短いレンズで撮る。あるいは渡ってきた当初、人工川の辺りに泥と藁など巣作り三点セットを用意して来るのを待つ。
 軒先に巣作りして人を怖がらないツバメは最も撮影し易い鳥だろう。それが、場所が変わればこれだけ難しいものになる。
 巣立ちした幼鳥が親とともに低く飛び回り給餌を受ける西の丸庭園。疲れるのか芝生の上に幼鳥が降りる。時々親から給餌を受ける。絶好のチャンスだ。
 小次郎にはなれないがツバメは撮れた。芝生の上に降りたものだったが。
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6 コメント

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チスイコウモリの例 (カワちゃん)
2019-06-29 00:54:37
南米に棲息する吸血コウモリは1日か2日血にありつけないと餓死するらしいが、血縁関係のコウモリが血液にありつけなかった時には、仲間が吸った血を分け与えて助けるとのこと。満腹状態のキビタキの雛が兄弟の雛に餌を分け与えても、メリットはあると思う。同胞が生きていれば保温効果もあるし、天敵に襲われて命を失くす確率も1/2になる。同胞を蹴落として親から餌をもらう確率が2倍になっても、天敵に襲われる確率も2倍になるから相殺されてしまうと思う。人の立場で考えない方がいいと思う。
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キビタキ ()
2019-06-29 06:06:02
 お早うございます。実に面白い観察でした。ヒナにとって何らかのメリットがあるのか。あるいはこの個体のみの得意な行動だったのか。
 まだまだ分からない事が多いです。今後このような例もあるなどの報告など目に付いたらと思っています。
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シジュウカラの幼鳥 (さくもも)
2019-07-02 16:45:45
こんにちは!
(おまけ)
6/28 G20でしたが、夕方に桃園でシジュウカラの幼鳥がいました。(親鳥もいるかなーと探して待っていたのですが、結局見つからず、見れたのは幼鳥だけでした…。)

6/27 はツバメの幼鳥が内堀の柳の木で2羽、鳴いてました。
雀はあっちこっちでヒナ、ヒナ笑
巣立ったばかりの幼子たちは、大きな声で鳴いているので素人にも見つけやすいです、これってカラスにも見つかりやすい、ってことですよね…。
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シジュウカラ ()
2019-07-03 07:36:28
お早うございます。
シジュウカラは、毎年園内各所で繁殖しているので、この時期にはよく目に付きます。
一目で幼鳥と分かる幼い印象が可愛いですね。
ツバメは営巣の記録はありません。カラスなどから避けるため人の近くでしか営巣しないからです。
今後、天守閣の入口やトイレなど可能性はゼロではないと思っていますが。
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ツバメの幼鳥 (さくもも)
2019-07-08 23:27:43
ご返信ありがとうございます。
あらら、あのツバメは、幼鳥ではなかったのですね~。上を向いて口を大きく開けっ放しにして「ちょだいー!はやくー!」みたいに騒いでいる鳴き方が赤ちゃんぽく見えて、嘴の形と色が明るく目立っていたので、幼くみえたのでした。失礼しました(*_*;。
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ツバメ ()
2019-07-09 07:06:35
ツバメが園内では繁殖していませんが、大阪城公園近辺で繁殖し、幼鳥が親とやってきます。
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