おとしだま(後編)

2009年01月04日 12時51分00秒 | B地点 おむ

 

承前


「ちょっと待ってろ」

「!?」
「ふふふ……」
「……あッ! その玉か!」
「せ、先生! もういいです! オチが判りました! 二つで充分ですよ!」
「いや、もっとすごいお年玉だぞ」
「……」

ぽとん
ズコー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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おとしだま(前編)

2009年01月04日 12時50分00秒 | B地点 おむ

 

ぽかぽか ぬくぬく
うとうと
「……おい、もう四日だぞ。いつまでも正月気分ではいかん」
「え~っ? まだいいじゃないですかあ?」
「いやいや。厳冬に向けて、気分をキリッと引き締めねば」
「ちぇっ。興醒めだなあ」
「……では、こうしよう。お年玉をやる。それで、気持と生活にけじめをつけるんだ」

「えっ、お年玉! う~ん、ちょっと魅力的かも」


つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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明光

2009年01月04日 12時43分00秒 | B地点 おかか

 

オムイ外伝 新春スペシャル 17コマ劇場  ―― 平和への祈りを込めて ――

 

「貴様、抜け忍オムイだな!」
「うわあッ、追忍か!」
「まあ待て。そう慌てるな。どうだ、正月くらい休戦しようじゃないか?」
「何!? 休戦だと?」
「……よかろう。追忍にしては気の利いた提案だな」
こうして、両者は暫し和睦を結び、
のんびりと休息を楽しんだ。
「やはり、平和はいいなあ」

刺客は、そんなことをふと思ったりもした。
すると、その時 ―― 。

「うッ?」
ピカーッ

「な、何だ、あの光は!?」
まばゆいばかりの光と共に、神々しい声が響き渡った。

「私は天地万物を司る神である。お前達が一時的にせよ和睦を結んだことへの褒美として、お年玉を授けよう」
「なんと、神からのお年玉だと?」
ぽこん

「わっ!」
「それがお年玉か?」
ぽこん
「た、確かに玉が落ちてきたが……。神からのお年玉にしてはセコいんじゃないか?」
両者は知らなかった。霜柱を溶かす暖かい光こそが、本当のお年玉であるということを。春の訪れを告げる、その陽光こそが、やがて真の平和をもたらすであろうということを……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「毎日ちゃんと押せ」(神の声)

 


オムイ外伝の外伝(後編)

2009年01月04日 12時41分00秒 | B地点 おむ

 

承前


「しかし、一口に派手な演技と言っても……」

「何も考えず、ノリでバーッとやればいいんですよ」

「……じゃ、お前やってみろ」
「いいですとも! こんなのどうです?」
「ぐ」
「は」
「あーーーッ!」
ガクッ
「それはちょっと……」

「えっ? ダメですか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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オムイ外伝の外伝(前編)

2009年01月04日 12時39分00秒 | B地点 おかか

 

おかか先生は悩んでいた。
「うーん、『オムイ外伝』の追忍の演技、マンネリだよな。もっと練習しなくては……」
「ぐはあーーーッ!」
「ぐはあーーーッ!」
「ぐはあーーーッ!」
「……やはりマンネリだ。私には俳優の才能がないのかなあ」
「ん?」

「先生、とにかく派手な演技をすればいいんですよ」

「そ、そうか?」


つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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