今日も地球は周ってる

管理人の趣味や日々のことを徒然に。宇宙戦艦ヤマト好きーが現在進行形。時々、六神合体ゴッドマーズ。ALの右オタも兼務

古代くんが選ぶ愛

2018-02-01 06:25:01 | ヤマト
「古代くんと波動砲」で書いたように、
第三章の8話から9話にかけての、シュトラバーゼでの古代くんの行動をトレース&考察してみたいと思います。
随分長くなってしまいましたので、飽きた所で回れ右して下さって結構です。
最初から挑戦しないという手段もあります。
なにせ、9300文字超えましたからw


一言で言うと、「降って湧いた災難」としか言いようのない出来事でした。
さて、古代くんはどんな行動をとってこの災難を潜り抜けたのか…(?)


そもそも、何故、古代くんがこの災難のターゲットになってしまったのか。
「主人公だから」と言ってしまえば確かにその通りなのです。
それじゃあ考察もここで終わってしまうので、別のアプローチで考えてみます。


恐らく第一艦橋クルーは、リサーチされていたと思います。
その中でも、この艦の中心人物と目されたのが、艦内でも年少に近いぐらいの古代くん。
大帝にとっては興味をそそられたでしょうね。
波動砲という大量破壊兵器を持っているにも関わらず、撃てない・撃たない軍人。
ガトランティスの常識にはあり得ない事。
しかも、愛する女性に関することがウイークポイントにもなっているらしい。
そして何より、ヘタレである。←大帝視線で
揺さぶりをかけたら面白いと思ったのでしょうね。

そこへ行きつくまでのエピソードとして、ユキの正体ばらしがあったわけで。

玲に対しては、「私が(限界)」と言っていたユキですが、古代くんが限界なのをちゃんと解っていた。
けれど、クルーにはそうと思わせないようにしていたんですね。
玲が言ったように、古代くんに近しい人間は、彼が限界に近いと薄々感じていたのでしょう。

いきなり目の前を通って自分の存在をアピールしたユキですが、きっと、少し離れた場所でのすれ違いや、そんな事もあったと思うんです。
古代くんが気づかなかっただけで。
だって、自分とヤマトの事で一杯いっぱいの古代くん。
地球に残っている筈のユキがヤマトに乗っているなんてミジンコ程も思ってないと思いますもん(笑)
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追いかけて、わざと他人行儀に問い詰めて。
そこで仮面を取ってしまったら、ユキを遠ざける事が出来なくなってしまうから。
だから、退艦するように言ってしまった。








そんなつもりではなかったのに。
でも、ユキは本気で退艦しようと目の前でナース服を脱ぎ始め、古代くんは慌てふためく。

結局、強いのは女の方なのかもね。
密航までするぐらいなのだから。

無理な退艦を押し止めたものの、大事な人がどんな危険があるか分からないこの艦に乗っている事が、どうしても気になる。
古代くんにしてみれば心労の原因が一つ増えた状態。
それには、第一艦橋の全員が気が付いていたのじゃないかな。
だから島くんが古代くんの心の負担を減らすべく登場した。


「ここはヤマトだ。俺は目を瞑るぜ」


他の地球防衛軍の艦じゃないんだ。そんなに固く考えなくてもいいだろう?と、アドバイスするも、納得しない古代くん。


見透かされているのも気に入らないのでしょうね(苦笑)
誰にって、みんなにw


本当はユキと話したいのに、ユキに触れたいのに、艦長代理と言う立場がそれを押し止める。
ユキを地球に返すのに、11番惑星で救助した民間人や、空間騎兵隊の引率と言うことを思いつく。
プライベートで話すこともなく、あくまで地球防衛軍軍人としてしか、言葉を交わすこともない。
そんな2人の限界を見て取った真田、徳川、島の3人が、避難民と共に居るユキの所へと、古代を向かわせる。






ユキは任務に就きながらも寂しい表情をしている。
第一艦橋から必死に走ってきた古代くんもそれにすぐ気が付く。






離れたくない、一緒にいたい。
それだけのシンプルな気持ちさえ口に出来ないのは、古代くんがあまりに不器用だから。

婚約者を同行することは、立場的に許されないと考えていると思う。
そして、大切な人には安全な場所に居て欲しい。
イスカンダルへの旅の時、ユキは何度も危険な目に遭った。
命を落としたと思った事もあった。(実際、あの時はタヒんだのだけれども)
そんなことは、古代くんの心が耐えられないのだろう。
「失う恐怖」が何よりも怖いのだと思う。
でも、ユキが古代くんを失う事に関しては何も考えていないっぽいのが、朴念仁古代くんとしか言いようがない。
古代くんが、第三艦橋からのタラップを降りてきて、やっと言葉を交わせそうになった時に、レドラウズ教授が無断単独行動を起こす。
ユキと古代くんのすれ違いっぷり、映画にできそうじゃん?と思ったけど、これ、映画のエピソードの1つじゃないかと^_^;

そして、古代くんはレドラウズ教授を連れ戻すべく、桂木透子と共にヤマトを離れる。

状況説明に、どれだけ文字数使ってるんだ、自分orz

レドラウズ教授を探して行った先でのことは割愛←乱暴すぎる

その時、古代くんはズオーダーから言い渡される。
避難民を乗せたガミラス艦、三艦のうち一つを選べ。
選んだ艦は助けてやると。

ズオーダーは、古代くんの、人間の「愛」と言う物を試す代わりに、多くの犠牲を強いるという恐ろしい選択を課した。
これをズオーダーはゲームだと言った。
そう、ズオーダーにとって、これは気まぐれの遊び。
滅ぼす先の惑星の人間が、どんな反応をするのか、試してみただけのこと。
潜入させていたスパイによって、古代くんに白羽の矢が立てられただけのこと。
艦を統括する責任者であるにも関わらず、それにそぐわない心の弱さ、脆さ。
興味深いサンプルだったのだと思う。

急いでガミラス艦の許に向かう古代くん。
追い詰められたその表情は今にも泣き出しそうになっている。


一艦だけ選ぶ。どうやって?
選んだ艦の避難民は助けられても、他の二艦の避難民は?
別の艦に乗り込んだ家族だっているかもしれない。
選べない。どう選べと。
でも、自分が選べば、少なくとも一艦の避難民だけは助かる。
そう、一艦。

この思考中の古代くんは、怖かったと思う。
自分のせいで何の落ち度もない人達を大勢死なせてしまうから。
選ばなければ全員死ぬ。それは嫌だ。少しでも助かって欲しい。
だったら。
だったら、ユキが乗った艦を選べばいい。
ユキが助かってくれる。避難民もこの艦の人達は助かる。


それはエゴ。
ユキへの愛によって天秤にかけられたエゴ。
自分のエゴが人の生死を分けるという恐ろしさに、古代くんは耐えきれなかったのだと思う。
だから、ユキにあんなに語りかけていたのだと思う。
それが古代くんに異常な事態が起きていると、ユキに気付かせる事になったのは、やはり朴念仁古代くんのせいだ。

一番助かって欲しいと思った人が、自分の為にその身を宙に投げ出した。
だったら、あの艦を選ぶ理由はなくなった。
「オレは選ばない!!」




舞うように落下するユキを古代くんが追う。




選ばせない為に、その身を投げ出すユキは…事情を理解しきってなかったのかなと^_^;
ユキがいなかったら古代くんはどれも選ばなくなって、選ばないとズオーダーは全艦爆破させると言ってたからね。
が、ユキが理解していないのは仕方がない。
が、古代くん。あーた、「選ばない」を「選んだ」って…
正確には「ユキを選んだ」のだけどね。

ユキを選んでしまった以上、ガミラス艦がどうなるのかは古代くんは解っていたはず。
この時点で古代くんは、ユキと共にシュトラバーゼでタヒぬつもりだった。
おーい、テレザートに行きたい言うたんは自分だろうが(苦笑)

それでも、宇宙の危機と恋人の命を突きつけられた時、古代くんは躊躇せずに恋人の命を選んだ。
これもまた人間のエゴ。
目に見えない宇宙の危機と、目の前の恋人の命なら、そりゃ…ねぇ。
いくら正義感が強くて、助けを求められたら手を差し伸べるべきだ。と言う人物でも…。

でも、そのエゴが人間の人間たる所以。
愛はエゴ。
ガトランティスのように、行動原理に「愛」と言う物が入らない概念の世界で生きる者には理解出来ないこと。

しかし、そのエゴは時に思わぬ力を発揮するだろうというのは、後のお話しになりそうなので割愛。

ユキを収容し、己の腕(かいな)に抱いた古代くんの表情は、後悔も悲しみも何もなく、ただただ静かだった。






愛する人と一緒にいられる。という気持ちだけがあったんだろうな。
一緒にいられるなら、タヒぬことも怖くない。
むしろ、このままタヒんでしまって構わないぐらい思っていたと思う。
7話であれだけ派手にヘタレた古代くんだから。
波動砲の呪縛で本来の己を見失っていた古代くんだったから。

だから、百式の中で古代くんはユキに再度のプロポーズをする。
ユキも解っている。
自分達が生きて戻る術が無い事を。
だからプロポーズを受けた。照れながらも。

『これが二人の結婚式だ』

と言うわけで、これで「さらば」エンドのフラグは無事に折られました。
ヽ(・∀・)ノ ワチョーイ♪

ああ、長かった。
これが言いたかっただけなのw
「さらば」エンドのフラグが折られたよ。って。

で、救助に来た山本機を見つけた後の二人の表情が対照的で笑えるったらw




ユキは素直に「助かったのね♪」的なのに対して、
古代くんは「マジかよ…助かってしまったのか、オレ達」な、表情。
そりゃ、ガミラス艦三艦を犠牲にしましたからね(この時点で助かっているのを知らない)。
責任の取り方とか、脳内を駆け巡っていたことでしょうね。
軍法会議でタヒ刑だろうか…とか

心身ともに激しい疲労から眠ってしまったのはご愛嬌。


てなわけで、「さらば」エンドをぶった切ったのと、個人としての愛を描いたのが、大帝からの恐ろしい宿題なのでした。

ああ、また考察と言うよりも感想になってるよ。
ま、いいか。



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