見ているのは君。

野宮さんが来た。配達に来た。なんか照れてしまった。
自分に会うのを楽しみにしてくれていた。あったらどきっとしてた。
そんな姿見たら照れてしまった。なんかそわそわしてしまった。
話してくれたけど。ふたりで共有してるドキマギしてて。

そして話してて。ぼくとつとしゃべってくれようとしてて。
はいっはいって聞いてくれた。

その様子見てたらね。思い出したの。あっこれってヒメ子。
私がヒメ子に恋をしたての頃のふたりの感じそっくりだった。
気づいて一緒にいるのに考えたのはまるでヒメ子といるように想像した。

去っていった。後伝票整理しながらヒメ子との楽しかった日々を
思い出した。戻りたいだなんて思うだなんて。

ヒメ子が好きだ。やっぱり好きだ。
こんなに苦しめられてるのに会いたいのに。
好きなんだよ。

心変わりとある恋愛傾向についての考察。

ひとつ気づいた。私を好きになる男は２タイプ。
ひとつは男気あふれる兄貴肌、熱血で古風。ふたつ、今まで女性と話したこと
があまりなく苦手で奥手で弱気、神格化してお姫様扱いする。

前者は悲劇的な結末で終わる。おろちょん。
最初はほんと優しくて甘い言葉たくさん並べて優しい目で眺めてくれて。
だけどだんだん例えば自分の時間に合わせてくれなかったりとか、
自分の思い通りにならないとすぱっと捨てられる。マジで。紙くずみたいに
ぽいっ。可愛さ余って憎さ１００倍ってこういうことかって。
前者のタイプは私が苦手で好きになってないんだけど好きになってきた
あたりからもう崩れだして。マコと神戸君。
マジやばい。勝手すぎる。

神戸君と用事あってメールしたの。この心変わりったら。
私来れないの前は理解してくれて優しく待っててくれたのに、
今は来れないのをちょっと責めていて、しまいには私の名前変換ミスして
るの。ありえないよね。サッカー観にいった時はさ、また４年後一緒に
見れたらいいねってメールくれたのに。旅から帰ってきたら、私のあげた
お守りのおかげで怪我しなかったのかもねって言ってくれたのに。
ありえない。この前サークルで別の女が気になってるみたいって話してて。
しかも時期がちょうど私が練習ばっかしてた時期で。あっはやって。

なんかただいまメールがその女と私宛てだった辺りから保険かけてんな
とは疑ってたけど。あっ乗り換えたんだなって思った。

なんか漁業に出た船乗りになった気分だ。マジでなんなの。
別に好きじゃなかったからいいけど。悲しいね。
その人と幸せになってね。応援はするよ。泣かせるなよ。ばぁか。

やっぱり淘汰だ。清算できてる。よかった。

私の気持ちはほんと頑なで固い。愛する人をやっと見つけられたから。
いい加減な気持ちで私を好きになると必ず傷つくぜ。だから必ず真剣に
最後まで付き合ってくれ。共に歩み寄ろう。ふたりで。

電話。

プー先輩から電話があった。同期の退部問題である。
先輩も案じていたようだ。信頼してくれてる気がする。
私からも話してくれって。
だからちゃんと同期に自分の思い伝えるよ。伝えきれてなかったと思うから。
自分の気持ち伝えるのほんと不得意なんだ。だから伝える。

あの子から大切なもの奪ってはいけない。ひとりにしちゃいけないんだ。
俺たちが傍にいてやらなくちゃ。そうだろ。