無会派 大竹功一の独り言

福島第一原発から約80キロの白河市在住。市議会議員7期目。
老病傷保護犬猫たちと暮らしています。

チェルノブイリ移住基準から見た白河市の土壌汚染状況

2011年10月16日 18時49分01秒 | 福島原発事故 放射能汚染
 現在、活動報告書「はってん」を作成中です。紙面が少ないために、四苦八苦しています。明日、印刷会社にデータ送信し、今月中に新聞折込したいのですが、まだ終わりません。
 この「はってん」は、政務調査費を使用せず自費で発行しています。


 「はってん」にも書く予定ですが、9月議会で白河市の土壌汚染についての質問を行いました。これは、文科省が発表した土壌調査結果に基づいての汚染状況ですが、調査場所が緯度と経度で表されています。これについて、文科省に電話で確認したところ「プライバシーに配慮して」という理由だそうです。汚染がひどい地域の方々のプライバシーということでしょうか。私には現実の汚染状況を当事者に知られたくないように思えました。今は便利な時代ですので、緯度と経度を入力すると詳細な住所を知ることができます。一つ一つ調べ、これを基に質問を行いました。

 その一部です。

文科省の土壌の核種分析結果 (土壌中の放射能量Cs134+137)

旧市内     空間線量   放射能量(Bq/㎡)

●白河市豊地    1.15   338、123   
●白河市大谷地A  0.95    75、422
●白河市大谷地B  1.11   236、681
●白河市手代町   0.58   286、944
●白河市新白河   0.65    91、230
●白河市五器洗   0.56    210、601
●白河市白坂地区  0.82   206、787

大信地域

●大信滑里川上   1.06    284、404
●関旗地区     1.32  321、028
●外面市営住宅   1.10  323、261
●赤仁田地区    1.10  385、124
●上田地区     0.80     61、775
●中新城      0.83     68、744



チェルノブイリでの避難基準と比較してみます。

チェルノブイリ被害者救済法に基づく避難基準

         (ロシア・ベラルーシ・ウクライナ、Cs137単位Bq/㎡)

●強制(義務的)移住ソーン     55.5万以上
●希望すれば移住が認められるゾーン 18.5~55.5万
●放射能管理が必要なゾーン      3.7万~18.5万
                 今中哲二京都大学助教論文より


 白河の土壌汚染では、セシウム134と137の合計値を書きましたが、チェルノブイリの避難基準はセシウム137だけです。これは、セシウム134の半減期が約2年のためらしいです。「はってん」には、セシウム137だけの数値を書くつもりです。

 さて、セシウム137の数値が、20万を超える地域が白河市にあります。また、中心部でも12.8万という高い数値の場所があります。この状況で、地元選挙区から大臣が出ているのに、道路の除染も行われない。対立政党の弱さが政権与党の甘えを生んでいるように思います。納得いかない政治に危機感を与える術を知らないまま、政治が堂々と我々に被曝を強いているという現実。我々県民は政治的に成熟しなければならないと考えます。この現状は、バカにされているとしか思えない。