ケヨ72編成の変遷

先日、見送ったケヨ72編成ですが、大変複雑な経歴を持った編成でした。



Tc36-M79-M'79-T'c104-Tc103-M80-M'80-M81-M'81-T'c37



編成の大半は2008年6月頃まではケヨK1+51の分割編成として使われておりました。

Tc36-M79-M'79-T'c36-Tc37-M80-M'80-M81-M'81-T'c37

この編成は1982年8月10日、中央総武緩行線中野電車区に投入された201系最初の編成でした。





真夏の太陽のもと、まぶしい黄色にブラックフェイスの201系はとても印象的でした。そして、銀色のAU75Gの音もなんともうれしいものでした。中央線では6月頃から登場し始めたAU75Gを搭載した57年度製の201系でしたが、遅れること2ヶ月、とてもまぶしかったのが記憶に残っています。

一方、中央に2両向かい合っているクハはこちらの編成のものです。1983年11月1日中野配置となっています。
Tc103-M213-M'213-T'c103-Tc104-M214-M'214-M215-M'215-T'c104

中野に配属された編成は、その後いずれも三鷹に転属となっております。その三鷹配属時代にこの編成は試作車編成を中間に挟み込むことになりました。試作車の先頭車にはATS-Pの工事を行なわなかったためです。

Tc103-T901-M902-M'c901-Tc901-M213-M'213-M214-M'214-T'c103
Tc104-T902-M904-M'c902-Tc902-M903-M'902-M215-M'215-T'c104


小さい映像でわかりにくいと思いますが、パンタグラフが3号車にあります。2号車がサハ900番台であることがわかります。

さらに、その後、三鷹の201系はE231系へと置き換えられ、青梅線、京葉線へと転属しますが、この試作車を含む2編成は分割できない編成のため京葉線の非分割運用に使うことになりました。そのうちの1本がケヨ72編成と呼ばれ大変注目されました。



一方、K1+51編成は分割運用で活躍を続けます。


通勤快速成東・勝浦行


201系の廃車が始まり、京葉線からは試作車が廃車となりました。残った量産車でケヨ72編成が再度組成されましたが、順序は新製時とは入れ替わっております。比較的新しい車両で構成されながら、分割運用のための自動電連を備えていないため、引き続き非分割として活躍します。

Tc104-M215-M'215-T'c104-Tc103-M213-M'213-M214-M'214-T'c103


しかし、デジタル無線対応を前に比較的古い車両で構成されたK1+51編成と差し替えが行なわれました。この際も分割運用のための設備を持つクハ2両はそのまま残り、廃車を前提とした最終的なケヨ72は下記のような編成となった次第です。

Tc36-M79-M'79-T'c104-Tc103-M80-M'80-M81-M'81-T'c37

新製時の情報は
鉄道ファン1982-12,128ページ,車両のうごき
鉄道ファン1984-3,132ページ,車両のうごき
によりました。
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コメント
 
 
 
見送り行けず… (猫背)
2009-02-25 11:00:19
こんにちは。
なかなか書く時間がとれずに古い記事へのコメント失礼します。

ケヨ72の見送りは行けなかったのですが、もし行けたら国分寺辺りで…と思っていたので、自分の見送りイメージに近い画像を見られた事に感謝です。

黄色い車体にブラックフェイスの姿はオレンジとはまた違う新鮮さがあり格好良かったですね。後に撤去されましたが原型のスッキリした前面に水色のATS-B車上子がいいアクセントになっていた印象があります。

Tc-103~の編成は非分割組成でしたので209転入により先行きが危ういのは予測できましたが、Tc-36~の中間クハ以外と組替えた時は驚きました。

残された編成(ケヨ51+K1)には少しでも長く頑張ってもらいたいですね。
 
 
 
国分寺での撮影 (ONDA201)
2009-02-25 21:22:43
こんにちは

運転日、時刻の情報を教えていただいたおかげで安心して撮影できました。ありがとうございます。
私もどこで待ちうけようかさんざん迷ったのですが、少しでも遅い時間に、様子のよくわかった場所で、確実に、ということで国分寺下りホームを選びました。
かろうじて上りのE233系に被られることは無かったようですが、201系が通過する時にはホームには既に到着しており、後追いの映像は上りホームからは撮れなかっただろうと思います。
イメージに近い映像をお届けすることができたということで、私としても大変うれしく思います。

ATS-Bの車上子、というか受電器というべきでしょうか、あの水色の懐かしいですね。もう見られなくなってしまいました。保存車両には付いているのでしょうか。
 
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