今年の冬、姫路市網干区木材港にある姫路木材港築港記念碑が移転するかもしれないとの情報が入ったので、2月に写真だけ撮影しておいたのだが、3月に姿を消していた。設置してあった場所は下の地図からわかると思います。
高度経済成長期の急速な住宅需要に伴う輸入木材の増加に対処するべく建設されたのだろう。西播磨の木材産業基地として大きな役割を果たしてきた。時代は移り替わり水面貯木から陸上貯木に変化した為、新たな使い道をせまられているのが現状のようです。
兵庫県道250号線浜田交差点から姫路市木材港を結ぶ南北の道路は兵庫県道503号姫路木材港線と呼ぶ。この道路の名前で木材港の名は残っていくのだろう。
正面の文字は「姫路木材港築港記念」
その右下に小さく「金井元彦書」とある
金井元彦
兵庫県第38・39代知事(S37.11.24~S45.11.23)
『兵庫県公館』にて撮影
裏面に姫路木材港の事がくわしく書かれてある
『網干商工同友会 あゆみ 創立80周年』より
工事内容
着工 昭和37年4月1日 完成 昭和40年3月31日 総工費 24億8000万円
木材港建設功労者
日東木材(株)社長 前田誠一
望月木材(株)社長 望月秀雄
(株)神崎商店社長 藤田八郎
戦後木材資源の著しい不足に対処し地域経済の発展に寄与するためには外材輸入を促進する以外に方法のないことに着目された上記3氏はその受入施設として港の建設を企画し当地区業界の総意を結集して関係官庁に請願しかつては潮干狩の名所であったこの地に全国にさきがけて木材専用港が完成した。この功績をたたえると共に建設に努力された方々に感謝の意をこめてこの碑を建立する。
木材港の規模
総面積 829,163 ㎡
県管理用地 2,100 ㎡
木船泊地 215,000 ㎡
水面貯木場 175,000 ㎡
水面荷揚場 59,000 ㎡
公共物揚場北 4,092 ㎡
同 南 9,050 ㎡
緑地帯 ・水理実験場 9,188 ㎡
臨港道路延長 1,300 m
15000屯岸壁 9,270 ㎡
□船浮標 3 基
陸上貯木場(県営) 21,614 ㎡
同 (民間) 199,080 ㎡
防波護岸延長 1,608 ㎡
水面貯木場護岸延長 1,425 ㎡
製材工場 46,724 ㎡
店舗その他建物数 41,879 ㎡
築港関係者
地元国会議員 堀川 恭平
兵庫県知事 金井 元彦
兵庫県土木部長 金光 稔
同 土木部港湾課長 永田 安彦
同 港湾課長補佐 塔下 真次
同 港湾課改良係長 西川 勉
同 農林部長 吉田 豊信
同 農林部林務課長 堀内 勇作
同 林務課林産係長 圓山 盂
昭和40年3月当時の姫路木材倉庫(株)役員
取締役社長 前田 誠一
専務取締役 神崎 藤次郎
同 藤田 八郎
常務取締役 望月 秀雄
同 中塚 建治
取締役 浅田彦左ヱ門
同 岸本米太郎
同 南光隆雄
同 福島勅正
監査役 木本三郎
同 石井清三郎
同 助友利夫
記念碑建立発起人
小田 茂雄 前田 剛 神崎 利和 野村 克己 松本 昭二
渡辺 保 大崎 昭夫 橋本 勇次 木本 弘二 中塚 昭
建立昭和46年3月
設計 光安 義光 書 谷畑 直□
かつて木材がびっしり浮かんでいた水面貯木場