裸のヤコブ

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【S】リアル・時計仕掛けのりんご

2008年09月11日 | small axe


皆さんは手塚治虫氏の描いた
「時計仕掛けのりんご」という漫画をご存知でしょうか。
今、私の手元には
秋田文庫から出版された小型版があるのですが
それを元に、少し書かせていただきます。


『時計仕掛けのりんご』

1969年4月より週間ポストに連載。
少年向けの本ではないことから
内容もアトムを代表するような
子供向けのものではありません。



で、その内容ですが
簡単に書くと次のようなものなのです。

防衛庁の下部組織としての自衛隊が反乱を起こします。
本来は東京をターゲットとしたテロを行う予定なのですが
その予行練習としてまず、
情報が外に漏れにくい山あいの小さな町が選ばれます。
テロの内容は
薬品「ピューロマイシン」によって脳を麻痺させ
市民を無関心で従順で、意思を持たない空虚な人間にしたてあげ
一見平穏な毎日を過ごさせつつ町を占拠するというもの。
それに気づいた主人公は
人間が通れない自衛隊による通行止め区域を
魚にコールタールでメッセージを書いて川に放流し
外部の人間に、この町で起きていることを知らせる作戦に出ます。
その作戦はまんまと成功し
防衛庁の本部が動き出し・・・

まぁ、そんな内容なのですが
市民を薬品付け漬けにする方法



ここまで打っていて、今、大きな地震が来ました。
情報によると浦河町で震度5。
札幌は震度「3」。建物の構造上なのか、結構揺れました。
びっくりです。
思わず、机の下に隠れそうになりました。




話を戻しましょう。
その薬品「ピューロマイシン」を市民の体に入れる方法。
それが「米に混ぜる」というものなのです。
少しずつ、ゆっくりと、
しかし確実に体内に蓄積されていくピューロマイシン。
どんどん無表情になっていく市民たち。
主人公は米食ではなく、パン食だったため
脳内が汚染されずにこのテロに気づいたのでした。

なんだかどこかで似たような事件が起こっていますね。

メタミドホスという毒性の強い薬品入りのお米。
そう、事故米の話です。

数多くの害虫によく効くという殺虫剤で
その分人間に与える影響も大きく
日本での使用は認められていない薬品だそうです。
しかし中国、アメリカ、南米、オーストラリアなどの諸外国では
使用されていた(いる)こともあり
たびたび輸入品の中には
その基準値を超えるものが発見されていたようですが
なかなかニュースになることが少なかった気がしています。
それもまた国民の健康よりも
経済の活性化と国際関係を優先させていたのですね!


このメタミドホス
体内に入ると
嘔吐、腹痛などから始まり、
めまい、脱力、協調運動障害、ろれつ障害、気道浮腫による肺水腫
昏迷から死に至るほどの毒性があるようです。

こんなものが食用と偽られ
流通していたのです。
金儲けのために。

怖いというより、憤りを感じます。

(アメリカでは空中散布をするところもあり
周辺住民への健康被害が懸念されているそうです)


今の状況を考えるととても難しいことだとは思いますが
やはり自分の口に入るものは
作った場所や作った人の顔が見えるものがいいですよね。
もっと言うと、自分で作れるものは
自分で作ったほうがいいんじゃないかと。

疑ったらキリがありませんが
ハンバーグの中にはどんな肉が入っているんでしょうか。
変なうわさが流れたこともありました。
食用の鳥たちは何を食べているのでしょうか。
いつどこで鶏肉を食べても同じ味がします。
その魚はどこで獲れたんですか?
水俣病は発症してから問題になりました。
この野菜にはなぜ、虫食いの穴がないのでしょう。
近所で薬をまいた場所には、その後一切虫がいなくなりました。
最近の米はあまりにも真っ白ですね。
今回の事故米入りのお米は、きれいにといで真っ白だったそうです。


ジャマイカのラスタマンたちが肉食をやめ
塩分の取りすぎをやめ
その他さまざまな食に対する戒律を持ち
(その戒律も人それぞれですが)
過去の過ち(争い、戦争、虐殺など)を犯した人類と決別し
ニュー・ジェネレーションとして平和に生きることを決意したことを
私たち日本人も
真摯に受け止めるべき時期にきているのかもしれません。


とかく問題にされる中国ですが
「医食同源(中国では薬食同源)」という言葉
好きなんですよね。













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