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「診療室にきた赤ずきん」

2007-09-18 | エッセイ
今年の新潮文庫100冊に入っていた作品。「物語療法の世界」というサブタイトルに惹かれ、立ち読みしたところ、面白かったので買いました~。

大平 健 / 新潮社(2004/08)
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この本は、精神科医の大平さんが患者さんとのやりとりを書かれているのですが、その診察というのがちょっと変わっていて、昔話や童話が使われています(物語は「赤ずきん」や「ももたろう」、「三びきのこぶた」といった有名なものから、「ぐるんぱのようちえん」という絵本まであります)。

これらの物語は、患者の置かれている状況をわかりやすく説明するために使われたり、患者の「本当の問題」を探し出すために使われているのですが、それが見事に心を癒していて、本当にすごいんです!読んでいる方も患者と同じようにすっきりさせられる、不思議な作品でしたっ。

最後に大平さんは「幼いときに心引かれた物語がきっと皆さんの人生を導いてきた」と言っておられるのですが、自分の人生と絶妙に符合する「自分の物語」って一体何だろうな~。考えるだけでも楽しいです☆


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