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本と雑貨と手作りのブログ。

「やかまし村の子どもたち」

2006-04-21 | 児童書
図書館で見かけ、手にした本。いいな~と思う場面がたくさんあり、とても気に入りました

アストリッド・リンドグレーン, 大塚 勇三 / 岩波書店(2005/06/16)
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「やかまし村」は小さな村で、家はたった3軒しかありません。子どもは女の子3人と男の子3人だけ。北屋敷にはブリッタとアンナ、中屋敷にはリーサとラッセとボッセ、南屋敷にはオッレという子どもが住んでいます。物語は、7歳になる女の子・リーサが中心。なかでも一番面白いのが、リーサの誕生日のお話です。

まず、お誕生日の朝はベッドに食事が運ばれるところから始まり、その後、プレゼント探しが始まります。そうして見つけたプレゼントは、リーサだけの素敵なお部屋☆おかあさんやおとうさんが魔法で用意してくれたという、可愛い壁紙にカーテン・たんすや棚・テーブル・イス・じゅうたんまでが揃っていて、まるで夢のような部屋です。自分の部屋がもらえるというのは子どもの夢でもあると思うのですが、こんな良い部屋をもらえたリーサは本当に幸せ者だなと思いました!

また、他にも楽しい出来事がいっぱい。子猫をもらったり、干し草の中で寝たり、家出を計画したり、遊び小屋を作ったり・・・。子どもの身近な遊びが描かれていて、大人も思わず懐かしくなりますよ。子どもたちを優しく見守るやかまし村の大人にも、学ぶことがたくさんあります。

男の子と女の子のちょっとした違いが出ているのも、興味深いところ。例えば、2章の「男のきょうだいは、やっかいなものです」では、気味の悪い怪談や冒険の話が好きなラッセとボッセに対し、お人形遊びが好きなリーサが描かれています。あんまり男の子らしいとか女の子らしいといった言葉は好きではないですが、こういう趣味の違いとかあるなぁと、しみじみしてしまいました。9章の「男の子には、秘密がまもれません」も、おもしろい違いがよく出ています~。

リンドグレーンの作品は、いろいろ映画にもなってますね。スウェーデンの素敵な暮らしが垣間見れるところが好きです。特に好きなのは、「ロッタちゃん」の映画です☆