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見習い百姓のつぶやき

宮仕えも一段落、半農半Ⅹを本格化。農的暮らしとさまざまなⅩを悩んで、楽しんで一歩づつ。

倍音、そして“密息”

2018-12-21 21:44:14 | 本や図書館

 新庄の特別な朝、そんな気にもなろうというもの、絶妙な量の朝霧が陽の光に輝いています。
 裏庭と裏の畑越しの新庄の野山、何と贅沢なことでしょう。


量子論と尺八と倍音
 今読んでいる中村明一著の「倍音」、とても興味深いことがつづられています。
 著者は、大学では量子化学を専攻しながら、尺八奏者として世界で活躍している変わり種。
 でも、量子論と尺八、“倍音”という言葉でつながるかも、などと思ったり。

 倍音には整数次倍音と非整数次倍音とがあるそうですが、日本人と日本以外の人はその感じ方、捉え方が違うというのです。
 かつて、東京医科歯科大学教授の角田忠信氏は、日本語を母語とする人は言語を左脳で理解するが、日本語を母語としない大半の人は右脳で理解するという研究を発表し、右脳、左脳論が世論を賑わしましたが、倍音の感じ方も全く違う。

“密息”と感性
 この本を読み進んで、“密息”という言葉に出会ったのですが、日本人が持っていた“密息”という呼吸法は、日本の風土や生活様式と深くリンクし、日本人の深い精神性や身体性を育んできていたんですね。
 母音を基本とする日本語も、日本の高い湿度による豊かな自然に育まれて形成され、その環境故の豊かな整数次倍音と非整数次倍音の奥深で豊かな音楽が生まれ、愛されてきた。
 美空ひばりや森進一、都はるみ、八代亜紀、浜崎あゆみ、宇多田ヒカルなども、当然にして日本人が好む歌声だとか。

 急峻な地形風土と和服という文化故に持っていた複式でもなく胸式でもない“密息”という呼吸法は、身体性を高め、身体の受信感度を高め、「間」の感覚を生み出して来たと。
 私たちの祖先が育んできた日本という国の持つ素晴らしさ、それ故に獲得してきた日本人の素晴らしい感性や身体性を、今どんどん捨ててきているのではないでしょうか?
 私たちは、そんな大切なものをもう一度見直していきたいものだと思いました。

 よく知らなかった“倍音”という言葉に、なぜだか反射的に反応して衝動買いしてしまったこの本ですが、きっと、僕の持つ受信機が感応した結果だったのでしょうね。


Slow,Small,Simpleな生き方~本とバルの日で

2018-06-22 21:48:11 | 本や図書館

 今時あり得ないかも、でも、こんな体験って大きな大きな生涯の財産になるんだろうなぁ。

 一昨日の“本とバルの日@新庄”ですが、話が弾み?本の方はグダグダ、バルとバルの日みたいな感じになったのですが、その窮地を救ったのがこの2冊のノート。
 そういえば、僕と同い年の女性ですが、子どもの頃から無類の本大好き少女。
 図書館のない時代、進駐軍の図書館にまで足を運び、唯一?数少ない?日本語の本が「大きな森の小さなお家」を何度も何度も借りて読んだとか、この訳者とこの挿絵が好きでまるごと写本。

 出来た県立図書館にもなかったというのです(現在もこの本は、国会図書館にもないらしい)。
 そこで、お母さんが挿絵をトレーシングペーパーに写し、母娘で本まるごと写し取った。
 話しも弾むわけです、そんなお宝をわざわざ持参し披露してくださったのですから。


 このノートを見ながら、こういう生き方って社会の方向性と真逆かもしれませんが、Slow,Small,Simpleな生き方ってストレスがなくて最高じゃないかなあ、って。
 いけずご王国のコンセプトって、こんなところじゃないかなあと思っています。

 昨日のブログに書きましたが、帰って見ると、民泊法施行で話題になっている「住宅宿泊事業(民泊)」の届出済み証が送られてきました。
 さて、どこに張り出そうかなあ。




 最後に、今日夕方から、ネキリムシにすっかりやられた大豆などの苗の補植をしましたが、なるほど!当たり前と言えば当たり前かなあ、と言うことがありました。
 このネタ、明日にでも。


久々に本とバルの日~ご案内

2018-05-31 21:52:30 | 本や図書館

“本とバルの日@新庄”のご案内

 「カムの宿」と「いけずご王国」の拠点施設のお披露目を兼ねて、久しぶりに“本とバルの日”を開催することにしました。


 議員時代に最も力を注いだ学校図書館活用教育推進のパートナーの一人、東出雲町の学校図書館教育の振興を支えた原田由紀子さんがマレーシアから帰ると聞き、久しぶりに懐かしい顔ぶれで!
 ということですから、原田さんのマレーシア報告も聞きながらのつもりですが、さて、どんなステキなお話が聞けるでしょう。お楽しみ。

 今回のテーマ、いろいろ考えましたが、ここは「田舎暮らし」だろうと。
 原田さんとはまだ打合せしていませんが、マレーシアの田舎なども聞けるといいなあ。

 “ここには何にもない”、田舎暮らしなんてまっぴらと思っている方も大歓迎。
 テーマは幅広く鷹揚に考えていただければ。こじつけ歓迎(*^^*) 

◇場 所;カムの宿
      松江市新庄町146
◇日 時;6月20日(水)19:00~22:00
◇内 容
   ◆参加者がテーマに沿った本を一冊持ち寄り
     一人4分でプレゼン&質疑2分       60’
      ※本のテーマ 「田舎暮らし」
   ◆全員のプレゼンが終わったら、
      原田さんのお話しの後、真心こめた美味しいお料理を楽しみながら自由に意見交換
◇募集人数;先着10人(残席5人)
◇参加費;食事代として1,000円、アルコール依存症の方は実費徴収(1,000円くらい?)
     ※今回は一品持ち寄りはありません
◇参加ご希望の方は、三島までメールで o-mis☆mable.ne.jp
    ☆を@に置き換えてメールください。


嬉しい嬉しいニュース

2018-03-27 20:50:40 | 本や図書館

 とても嬉しいニュースが飛び込んできました。
 島根の学校図書館教育をもっとも支えた立役者、~いやその一人と言った方が良いといいんだろうな~、教員生活に終止符を打ち、大学の先生になられるんだとか。

 立役者は、沢山いらっしゃるんですが、いよいよ事業が動き出すとき、転勤して1年しかたたないのに大好きな現場から県教委に引き戻され、きっと断腸の思いだっただろうM先生、事業を軌道に乗せるため不眠不休、しかも、異例ともいえる4年間を教育委員会で八面六臂の働き。
 知らせを受けてすぐに電話したのですが、開口一番、「知事と語る学校図書館」が出発でしたと。
 合わせて、何で自分がここでしゃべるんだ!?と思ったとも。

 久しぶりの生電話、いやあ、嬉しくて嬉しくて、と言ったところです。
 思い起こせば、やはり県教委にいたS先生との思いが合致して、知事が朝の城北小学校を視察してくれたところから島根の学校図書館が動き出し、「知事と語る学校図書館」で決定的になった、そんな感じがかなあ。

 
 そもそもは、市川の鬼高小学校の子どもたちのキラキラした眼です。
 子どもたちがこんな眼で授業に参加している!そのフィールドを最も整えやすいのが学校図書館であり、学校図書館活用教育だと確信し、大きなエネルギーを注いできました。
 今、僕の思いはそこからさらに進化して?子どもたちのもっと前を支えたい、学校図書館活用教育がもっともっと生きるような環境作りって感じでしょうか。

 島根の学校図書館を一緒に育ててきた仲間の大きな飛躍、嬉しくて嬉しくて。
 それにしても、人生には無駄がないなあと心から思えます。


読書、した方が良い?しなくても良い?

2018-02-27 20:32:13 | 本や図書館

 おっと!このブログ、1週間ぶりですね。
 ブログネタは山ほどでしたが、ずっと多忙でしたから・・・

春ですね!
 今日は、春のエネルギーを頂き春を堪能するぞ!と野に出かけました。
 フキノトウもどこかにと思いましたが、そこまでは手が回らず、セリと菜花を摘んで帰りました。
 今夜は、そのお浸しと掘ってきた里芋で芋煮汁と揚げ里芋の粒マスタード炒め。


 いや~、最高の贅沢です。

大学生の読書時間
 話は変わって、今朝の新聞を見て、え~~!!なにこれ、でもきっとそうだろうなあ。
 地元紙の一面に、「大学生5割超 読書時間ゼロ」、しかも、この数年の数字は急成長。
 急成長は、違うところでって思うけど、スマホ文化を見ていると当然だろうなあと。

 東京の電車、何度も書いてきましたから当然にしても、運転中の車でスマホが多くなってきたように思うのは僕一人?
 信号が変わったのに発進しない、してもやけにゆっくり、運転コースがやけに右や左に寄っていたり、前の車との車間距離がやけに開いている等々、時にプッ!ってやるけど馬耳東風。

読書って、した方が良い?しなくて良い?
 おっと、横道でしたね。
 待てよ、その読書、本当にした方が良い?しなくても良い?

 とっても便利な社会になって、何でもすぐに調べられてわかるんですよ、取りあえずだけど。
 それで終えようと思えば、生活するには、ほぼ何の支障もなく一生を終われる。
 だけど、そもそも、豊かさが圧倒的に違うだろうと思っている僕の思い込みは正しいのだろうか?

 その新聞記事を見ながら、読みかけの南方熊楠を読み終えるぞ!って思ったけど挫折しそうな僕が、こんなことを書いているのも面白いことかもしれませんね(^^;;
 でもなあ、自立した自分になりたいなあと思っちゃう。