太平洋戦争中、京都帝国大(現京都大)で原爆開発を担当した研究者のノートなどが、京都大放射性同位元素総合センターで見つかった。京都帝国大の原爆開発に関する資料は終戦直後に米軍に押収されており、戦時中の日本の原爆研究を知る上で貴重な新資料だ。ノートは、清水栄・京都大名誉教授(2003年に死去)のもので、計3冊。その中に様々な資料がはさまれている。同センター分館に保管されていたのを、今年5月に訪れた政池明・京都大名誉教授(80)(素粒子物理学)が確認した。ノートの表紙には、「Ultracentrifuges(超遠心分離器)」と題名が書かれ、皇紀で「2604年」と記されている。1944年10~11月に使われたノートとみられる。