【士師の時代】
▽士師とはいかなる人物たちか
☆士師たちを必要とした背景と役割
士師は、「さはぎつかさ」とも呼ばれます。イスラエルの民はヨルダン川を渡って約束の地へと導いたヨシュアの死後、しばしば様々な民族(ミディアン人やペリシテ人など)に攻撃され、ときに数十年間も制圧されます。
・それはイスラエルの民が創造主である神を捨てて偶像崇拝に走り、社会風俗も堕落するという罪への神の裁きでもありました。
・その苦しみの中で人々が神へと立ち返り(すなわち「悔い改め」)助けを求めたときに、神がイスラエルを解放するために選んだ指導者が士師でした。その時代は紀元前1375年~1050年頃の約300年間です。
☆士師と王の違い
・士師たちは一代限りで世襲はありません。あくまでも外敵の侵略と支配という非常事態に対応するための器です。
・士師の支配はイスラエル全体ではなく、出身部族と周辺地域のみでした。
クムラン(死海写本が発見された場所)に咲く花 撮影・2010年1月
▽士師たち
☆士師たちの名簿
・士師記の中には、全部で13人の士師たちが登場します。
ただし、バラクは士師に数えない注解書が多いです。
・士師の名前(登場順)
オテニエル、エフデ、シャムガル、
デボラ&バラク、ギデオン、トラ、
ヤイル、エフタ、イブツァン、エロン、
アブドン、サムソン
☆6人の際立った活躍が記された士師たち
・オテニエル 士師記3章7~11節
・エフデ 士師記3章12~30節
・デボラ 士師記4章~5章
デボラの名は、ミツバチという意味。
・ギデオン 士師記6章~8章
ギデオンとは、偉大な勇士という意味。
・エフタ 士師記10章6節~12章7節
エフタは、彼は開くという意味。
・サムソン 士師記13章~16章
サムソンの名は、名高いという意味。
死海の夜明け 撮影・2010年1月