すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとお
りに、他国のことばで話しだした。 (使徒の働き ２章４節)
みなが一つ所に集まっていた(使徒２・１)…主イエスの弟子た
ちは、決して一枚岩ではありませんでした。それは、最後の晩餐
において「この中でだれが一番偉いのかという議論も起こった」
(ルカ22・24）ほどです。そんな彼らが一つ所に集まっていたの
は、主イエスの十字架と復活を通して一人ひとりが自分の弱さや
醜さを思い知らされ、何とかしてそんな自分を変えられたい、と
主イエスが約束された御聖霊を待ち望んでいたからです。このよ
うに一致とは、目的にすると得がたいものですが、聖潔(きよめ)や救霊と
いう御聖霊の御業を目指すとき、おのずと生み出されるのです。
すると突然、天から、激しい風が吹いてくるような響きが起こ
り(使徒２・２)…この「激しい風」とは、「息」や「いのちの息」
とも訳されることばです。すなわち、
そして、こう言われると、彼らに息を吹きかけて言われた。
「聖霊を受けなさい。」(ヨハネの福音書20・22)
神である主は土地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を
吹き込まれた。そこで人は生きものとなった。(創世記２・７)
とある通りです。御聖霊とは神から授かるものであり、御聖霊を
得ずして人として人らしく歩むことは難しいのです。
みなが聖霊に満たされ(使徒２・４)…「みなが聖霊に満たされ」
とあるように、神様の御業に漏れる人は一人としていません。求
めるものはみな、御聖霊を受けます(ルカ11・９～13)。ただし、
人それぞれに御霊の賜物や働きは違います(Ⅰコリント12・４～
14)。キリストのからだである教会が成長し実質を深めるという
目標を一つとするとき、それぞれに与えられた違う御霊の賜物と
働き一つとなって、さらに豊かな実を結ぶのです。
