イエスがオリーブ山ですわっておられると、弟子たちが、ひそ
かにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのような
ことが起こるのでしよう。あなたの来られる時や世の終わりには、
どんな前兆があるのでしょう。」
マタイの福音書 24章3節
キリストの再臨と世の終わり(1~3節)…「世の終わり」と聞
くと、人類と地球全体の破滅や滅亡といった恐ろしく悲しい出来
事を思い浮かべがちです。しかし、聖書原文の「世の終わり」と
いうことばには「完成する」という意味があります。キリストが
再臨されるとき、いまの世界は終りを迎え最後の審判が行われて、
天地万物が新しくされキリストを信じる者は主と同じ姿に変えら
れて永遠のいのちを得るのです。それはまさに終りではなく、究
極の救いでもあるのです。
前兆の数々(4~12節)…そのキリストの再臨の予兆として、具
体的に次の三つのことが挙げられています。
①主イエス・キリストの偽物の出現(4~5節)
②激しい戦争や大きな自然災害が頻繁に起こる(6~8節)
③キリスト者に対する迫害と教会内での争い(9~12節)
このように列挙すると、今がまさにその時のように思えます。し
かし主イエスは「ただし、その日、その時がいつであるかは、だ
れも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけ
が知っておられます。」(マタイ24・36)と明言しています。私たち
も、いつ主が再臨しても永遠のいのちにあずかれるよう、日々に
堅く信仰に立ち続けることこそが大切です。
全ての人が福音を聴く(13~14節)…と同時に、私たちが宣教の
ために祈り証しをすることは、人々を救いに導くだけでなく、キ
リストの再臨へと近づくことでもあります。すなわち宣教とは、
そのこと自体に主の御わざを進める尊い使命があるのです。