【アレオバゴスの説教】
神は、そのような無知の時代を見過ごしておられましたが、今は、どこででもすべての人に悔い改めを命じておられます。
使徒の働き 17章30節
アレオパゴス(16~21節)…使徒の働きの時代にアテネは、自由都市としてアレオバゴスの評議員により自治が認められていました。アレオバゴスとは、アクロポリス(ギリシャの都市を象徴する丘)の西にある小高い丘で、そこに評議会が所在したところから、評議会はアレオパゴスと呼ばれました。パウロが連れて行かれたのは、そこで語っている内容がギリシャ人に有益か否かを評議員たちが審査するためだったのです。そこでパウロは臆することなく、福音の真理について、次の三つのことを語りました。
パウロによるアレオパゴスの説教(22~31節)…
①創造主なる真の神(22~26節)…「この世界とその中にあるすべてのものをお造りになった神は、天地の主です」(24節)とあるように、神は創造主ですからこのお方を信じるのは当然です。もし私たちが神を信じなくても、創造主である神は存在します。人は神を無視することができると、思い上がってはいけません。
②主権者である真の神(27~30節)…創造主は全てを支配されるお方です。そして私たち一人ひとりの人生にも祝福に満ちた計画を用意しています(エペソ2・10)。大切なことは、主イエスの救いを信じて、神のもとに立ち返る(悔い改める)ことです。
③究極の裁きを行う真の神(31節)…厳粛な事実として、地上での人生はもちろん、この世にも必ず終わりがあります。しかし、信じる者は永遠のいのちを得るのです(黙示20・7~21・8)。
アテネの人々の反応とその後(32~34節)…パウロの説教の直後には少なかった入信者も、その後にはアテネから有力な弁証家や護教家が輩出されたそうです。そして、3世紀には、アテネの教会は平和と純潔の教会と呼ばれたとのこと。。創造主は生きておられます。