20代なかばの頃、仕事でコンピュータルームの機器配置を決める仕事を指示されました。
今ならパソコンのCADとか図形ソフトを使ってやりますが、その時代は手作業。
厚紙を切り抜いて100分の1ほどの本体装置、記憶装置、周辺装置などを作ります。
型紙ができたら、それらを建築の平面図上に並べてみる。
その時、いちばん考えなければいけないのは、オペレータの作業の動線。
もう一つは、機器間の距離・・・これは機器によって配線の制限長があるためです。
そんな昔のことを思い出したのは例の築地新市場がらみ。
各施設がそこで仕事をする人たちの動線をまったく考えて作られていないよう。
盛り土のことも問題ですが、これもまた移転反対派が大きな問題としているもの。
まずは使い手のことを真っ先に考えろ。配置だったら作業の動線。
機器配置の仕事をしたとき、先輩がそう教えてくれました。
オペレータがハンドリングのために部屋中を駆け回らないようだったら最悪だろ?
建築設計だって同じこと。
でも、出来上がってから文句が出るようでは杜撰な設計といわれてもしかたがない。
もしかして、利権がらみで、市場施設のノウハウを持っていない会社が請け負った?
あるいは移転計画のプロセス自体に無理があったのかも。
いずれにしても、今のままだと一日700万円の維持費がただ捨てられるだけ。
といって応急措置だけで、ハイ、移転という話でもなさそう。
いったん豊洲に仮移転、築地に再建設・・・新たな利権が生まれてそれで決着?