看板に偽りなし ～ IMAXデジタルシアターの凄さ ～

　『あなたの映画感が変わる』

と言うのは、私が通っている映画館（シネコン）にある９つのスクリーンのうちの１つのIMAXデジタルシアター(以下：IMAX）のキャッチフレーズです。

　IMAXとは、映像と音響が普通のスクリーンよりも遥かに高品質の特別なスクリーンで、その分、料金が通常よりも高めに設定されています（２D作品は2,000円、３Ｄ作品は2,200円）。私は金曜日の会員サービス料金（1,000円）やレイトショウ料金（1,200円）でいつも観ているので、その料金の2倍のIMAXは、「どれくらい凄いんだろう？。」と興味はありましたが高嶺の花でした。

　そんなIMAX未体験の私でしたが、「165分の全上映時間のうちの約60分をIMAX専用カメラで撮影した。」と言う『ダークナイト・ライジング』が先々月に公開されたので、「初体験にふさわしい映画が来た。」と思い、軽い財布を持ち重い腰を上げてIMAXを体験してきました。その感想は、

　「凄ぇ～～!!。」

の一言です。IMAXのキャッチフレーズの『あなたの映画感が変わる』とまでは行きませんでしたが、「これから大作映画はなるべくIMAXで観よう。」と決心するに至りました。

　私は自宅では味わえない大きなスクリーンと大音響で映画を観て『日常からの離脱』を味わうのが好きなので映画館に通っているのですが、綺麗な映像や音声を楽しむのは自宅でのブルーレイ鑑賞が最高だと思っています。ブルーレイはスクリーンではぼやけてしまう大群衆の個々の姿まではっきりと映りますからね。映像の明るさやきめ細かさはブルーレイの方が従来の映画館のスクリーンよりも数段上です。そんな感想を持っているので、新作をまず映画館で観て、気に入った作品はブルーレイを購入して再度細かい部分まで楽しむ、と言うのが私の映画ライフになっています。

　そんな感想を映画館のスクリーンに持っていたのですが、IMAXの映像はブルーレイと遜色がありませんでした。大群衆や大都市の街並みの細かい部分まではっきりくっきりスクリーンに映っていました。これは素直に感動しましたね。思わずIMAXを、「家に欲しい!!。」と思ってしまいました（そんなお金も広い家も持っていませんが・・・）。
　尚、音響に関しても凄いの一言で、爆発シーン等はお尻から音を全身に感じるような感じで、臨場感が半端じゃないです。これは自宅では味わう事ができないですね。


　と言ったような感想を『ダークナイト・ライジング』で持ったので、次は３D作品をIMAXで試す事にしました。選んだ作品は『アベンジャーズ』です。この作品も大画面でIMAXの３Ｄ映像を試すのには最適な作品です。

　正直なところ、専用の３Ｄメガネをかけて観なければならない３D作品に私は興味が全くありません。2009年に『アバター』が公開された後に何本か３D作品を観ましたが、「３D映画は画面が暗くて、グラフィックスが２Ｄよりも汚くなる。」と言う感想を持つに至ったので、今回、『アベンジャーズ』を観るまでは３Ｄ作品には全く食指が動きませんでした。最近の３Ｄ映画の売りの『映像に奥行きがある』と言うのにもイマイチ乗れません。私は映像の綺麗さ重視です。

　そんな悪い印象を持っていた３Ｄ映画でしたが、IMAXの３Ｄは画面も明るく、グラフィックスも２Ｄ作品の『ダークナイト・ライジング』と同じはっきりくっきりしていました。３Ｄ映画に持っていた偏見が完全に消えました。できることならば『アバター』をIMAXで観直してみたいですね。


　以上が、IMAXデジタルシアターで２Ｄ作品と３Ｄ作品を観た感想です。
　IMAXデジタルシアターは今までのスクリーンとは全く別物でした。入場料が割高なのも納得です。『看板に偽りなし』でしたね。

　この２本を観た後に何本かいつものスクリーンで映画を観ましたが、明らかに映像の質がIMAXに数段劣っているのを実感しました。通常のスクリーンは暗いですね。はっきりくっきり度も全然違います。これはマズいですね。

　どうやら私は禁断の果実を食べてしまったようです。