先ごろ、ネットで、【「４代続けて全員東大」鳩山家の教育方針】という、衆議院議員・鳩山邦夫氏投稿の記事を読んだ。鳩山家は曾祖父・和夫、祖父・一郎、父・威一郎、息子・由紀夫と邦夫の４代全員が東大卒、しかもみんな政治家で、その上、桁外れの金持ちという“華麗なる一族”である。もう１人、５代目に当たる鳩山由紀夫氏の長男も東大卒だが、この人は工学博士なので、東大卒の政治家というのは４代で途絶えたことになる。
戦前は、原則として博士号授与機関は帝国大学（1886年の帝国大学令により東京大学が初の帝国大学）に限られていたそうで、その希少性から、東京大学は「末は博士か大臣か」と詠われほど世間で高く評価されていたという。鳩山家も５代目で博士誕生、これで「末は博士か大臣か」を現実のものとしたのである。
たしかに３代までは、日本政治史に残る大物政治家であったことは認めるが、４代目の由紀夫・邦夫兄弟については、政治家として有能かと問われると返答に困る。兄は内閣総理大臣、弟は法務・総務などの大臣経験者ではあるが、金持ちのボンボンが暇つぶしに政治家になったという印象が強く、私的には好感度ゼロだった。
特に由紀夫氏の変人・奇人ぶりには、元総理であったという事実を消し去ってもらいたいほどで、国際社会での日本の評価を失墜させたとんでもない人物である。現在は「東アジア共同体研究所」なるものを設立、度々中国を訪問しては無責任な発言をしているとか。鳩山家のＤＮＡも、とうとう宇宙人に突然変異してしまったか。
余談だが、私が学生時代の頃の東大のイメージとは、みんな良家の子弟・子女で、頭脳明晰、品行方正、率先垂範をモットーとする優秀な人たちの勉学の場で、我々下々の人間とは縁のないところだと思っていた。
だが、その東大も１９６９年１月１８日に起きた「東大安田講堂事件」でイメージがガラリと変わった。当時は学生運動が盛んで、東大も例外ではなく、全共闘および新左翼の学生が、東大本郷キャンパス安田講堂を占拠するという事件が起きた。大学側は機動隊を導入、時計台めがけて水や催涙ガス弾を放ちこれを排除したが、立てこもった学生も火炎瓶や石を投げて攻防、この戦いは２日間計約３５時間続いた。その様子はテレビで生中継され、私もテレビの前に釘付けになったことを覚えている。
昔は、博士という肩書きには特別の敬意が表されていたが、今や、博士など掃いて捨てるほどいる時代である。そうなると教授の質も低下してくるのは当然のことだが、昨今、東大教授による不祥事が相次ぎ、東大の名声は大きく傷ついている。論文の盗用・改ざん、架空研究費の請求書による詐欺、セクハラ、アカハラ、ワイセツ、薬のデータ捏造や研究費の不正流用などなど、数々の不祥事が続発。おかげで、最高学府の頂点に君臨する威厳も自ら放棄してしまったといわれる。
記憶に新しい不祥事は、７月末、架空の業務を発注し、東大などから研究費約２１８０万円をだまし取ったとして詐欺罪で逮捕された、政策ビジョン研究センター教授の秋山容疑者の例が挙げられる。しかも、だまし取ったとされる研究費のうち１０００万円以上が、親族企業の取締役だった秋山容疑者の妻や従業員の給与・報酬に充てられていたというから、何ともセコイ話である。
また、政財界の重鎮をはじめ各界の頂点を極めた人たちの中にも東大出身者は多いが、その中にはお金にまつわる犯罪で世間を騒がせた人たちも少なくない。
ちなみに、村上ファンドの村上世彰代表、ライブドア前社長の堀江貴文、大王製紙創業家の３代目で前会長の井川意高、経済産業省の元審議官の木村雅昭などなど。今も昔も、金の亡者となるのは学歴とは関係ないようである。なれど「たかが東大、されど東大」か、東大ブランドの底力は強く、「狭き門」に挑戦する若者が減ることはない。
それでも東京大学出版会ＰＲ雑誌「ＵＰ」を読むとコツコツ研究に励み世界に発信する論文集など地道な取り組みは抜群。やっぱり東大は日本の頭脳の代表だなあとおもいます。
東大出身者というと政治家か官僚が多いそうですね。出世コースに乗ろうと思えばやはり東大卒でなければ…。
合コンなどで東大生というと敬遠されると聞いたことがありますが、勉強しかしない頭でっかち、おもしろ味がないと思われるのでしょうかね。
でも、東大に勝る大学はない、それは事実ですね。