東と西の４大事件の“偶然性”に驚く！・・・

　今、東と西で同じような事件が起きている。東京都と鳥取県では、３０代半ばの女性の周辺で複数の男性が不審死しているという事件。そして千葉県と島根県では女子大生殺人事件。それぞれの容疑者や被害者が住んでいる場所が、東は東京都と千葉県、西は鳥取県と島根県と隣接しているということ。そして、詐欺事件と殺人事件の概要までが類似しているという、この“偶然性”に驚いている。

　東京都の３４歳の女は、インターネットの出会い系サイトで知り合った男性２人に結婚話を持ち掛け現金をだまし取ったとして、すでに詐欺容疑で逮捕されている。が、この女とかかわりを持ち、その後に不審死した男性は４人だといわれ、目下捜査中である
　一方、鳥取県の３５歳の女も別の詐欺容疑で逮捕されているが、知人男性６人の死亡との関連を調べているという。どちらの事件でも睡眠導入剤が使用されているとか。
　東京在住の３４歳の女は出会い系サイトで釣り上げた「男おひとりさま」から多額の金銭を巻き上げて、豪華マンションに住み、高額な外車を乗り回し、相当、いい思いをしてきたようである。が、鳥取在住の３５歳の女はというと、近隣の住人から「ゴミ屋敷」といわれている汚い家に５人の子どもと暮らしていたという。死亡した６人の男性と金銭トラブルがあったそうだが、死亡した男性の中には若い警察官や新聞記者もいたというから色気も絡んでいたのだろうか。
　この２人の女の氏名も顔写真も公表されていないが、２人とも太っちょで、とても“いい女”とはいえないそうだ。やはり女の魅力は顔だけではないらしい。昨今は女の方が一枚も２枚も上手、鼻の下を伸ばしてだまされる男も悪い。しかし、金を巻き上げるのはまだしも、何も命までとることはないだろうに、「げに恐ろしきは女なり」である。

　そして、気の毒なのは２つの女子大生殺人事件である。
　千葉県松戸市に住む千葉大４年荻野友花里さん（２１）。何者かに殺害された後、放火されたらしい。遺体には、首や胸に刃物でつけられたとみられる複数の傷があったという。彼女と連絡が取れなくなって心配した友人が、知人男性に相談。この男性がマンションに様子を見に行ったとき、火事を目撃し、１１０番通報したというのである。
　もう１人は、島根県浜田市の島根県立大１年平岡都さん（１９）。遺体はバラバラに切断され、広島県の山中で頭部、胴体、足首が発見されている。彼女は学生寮に住み、浜田市のショッピングセンター内にあるアイスクリーム店でアルバイトをしながら、海外留学を夢見ていたという。大学では、世界の飢餓や貧困の問題に取り組むボランティアサークルに所属、まじめで成績優秀な子だったという。９日、彼女が卒業した高校や、島根県立大では彼女の死を悼み学生集会が開かれたそうだ。それにしても、こんな残虐な殺し方をされて、親御さんの憤りと悲しみはいかばかりか、一日も早い犯人逮捕を願いたい。

　余談だが、この２人についての一連の報道を見ていると、取り扱い方が微妙に違うように思う。平岡都さんの場合、生前の彼女の真面目な人柄や、彼女の死を悼む人たちの姿が好意的、大々的に取り上げられている。が、千葉県の荻野さんについては、スポーツ紙や週刊誌にキャバクラでアルバイトをしていたことは早い段階で報じられていた。バイト先のキャバクラのＨＰに彼女の顔写真が公開されているのを、偶然だが私も見たが、なかなかの美人である。彼女は度々海外旅行に出かけていたとかで、「お金が必要」とよく言っていたらしいから、１時間７７００円のアルバイトは魅力的だったのだろう。
　しかし、彼女は明るい性格の努力家で、すでに教育実習もすませ、来春には教師になることを夢見ていたという。そういう志を持って勉強しながら、一方ではキャバクラでバイトをするという二面性、これは今どきの若者としては普通の感覚なのであろうか。私のような古い年代の者の感覚からすれば、彼女の軽率さが残念に思われるのである。

　大学進学をめざす年頃の娘を持つ世の中の親は、こんな事件が続くと心配でならないだろう。できるなら手元において家から通える大学を選んでもらいたいと思うだろうが、子どもは子どもで独り暮らしができるチャンスを心待ちにしているのである。しかし、「学生の本分とは何ぞや？」　結局、すべては自分自身のためであるということを肝に銘じて行動してもらいたい。