光コラボの電話勧誘に注意！・・・

　一昨日、妙な電話がかかってきた。最初は何かの勧誘だろうと、すぐに切るつもりでいたが、ＮＴＴとかフレッツ光、光コラボなどという言葉が出てくるので興味を惹かれ、話を聞いてみようという気になった。
　以前、光コラボモデルが始まったということはネットニュースで読んだことがあるが、あまり関心がなかったので詳しいことは知らない。光コラボとは、光コラボレーション事業者がＮＴＴ東日本やＮＴＴ西日本から光回線を借りて（卸売を受けて）、光回線サービスや独自のサービスを組み合わせて提供する仕組みで、これまでプロバイダとフレッツ光が別々だったのに対して、光コラボは「プロバイダ＋光をセットで販売しよう」ということらしい。
　光コラボを利用すれば、速度が速くなるし、プロバイダ料金が不要になるので月額料金が安くなる。また、メールアドレスはそのまま使えるし、工事は一切不要、申込みをするだけでいいという、ユーザーにとっては有難い話。ネットにアクセスするのに時間がかかるという不満を持っている私には「速度が速くなる」という言葉は魅力的で、もう半分くらいその気になっていた。
　「Windows10をアップグレードする予定なのでその後にしたい」というと、「大丈夫、何の支障もありません」という。そんなわけないだろう。再度、ＮＴＴとの関係を訊ねるとコラボしているといい、まったく関係ないとは言わない。ちょっとおかしいなと思い始めて、社名と電話番号を聞いて「よく検討して後日電話します」というと、「この電話で申し込むことになっているのですが…」という。何だか胡散臭い。「確認したいことがあるので、後日電話しますから」といっても、「何を確認されるのですか」となかなか電話を切らせてくれない。あまりしつこいので、終いには腹が立ってきた。 

　電話を切って、ＮＴＴに訊ねると関係ないことが分かった。また、この業者の社名でネット検索してみたがヒットしない。ただ、電話番号検索サイトに、０１２０で始まる該当する電話番号があったが、事業者としては未登録となっていた。口コミが１１件あったが、
●普通のフレッツ光から切り替えるにあたり、有利な点しかないとの説明を受けました。ＮＴＴ西日本から委託を受けて電話してる～と言わんばかりの口調だったと記憶していますが、ＮＴＴの代理店ではないようですね？
　ＮＴＴ西日本公式ホームページにある【光コラボレーション事業者様】一覧にもエバーライズ社の記載はありません。
●ＮＴＴの代理店だそうですが、「とりあえず書面を送ってこい」と言ってみたら「書面はなく電話のみのご案内」だと。――などなど、どれも注意を促す書き込みだった。
　やっぱり怪しい会社らしい。念のためＮＴＴのＨＰにある【光コラボレーション事業者様】一覧を見たが、この社名は見当たらない。光コラボ自体はインチキでも何でもないのだが、内容をよく理解して、確かな事業者選びをしないとダメ。光回線の契約はクーリングオフ適用外だそうだから、後で悔やんでも後の祭りだ。
　電話では光コラボのメリットしか言わなかったが、光コラボについて調べてみると、デメリットもいくつかあることがわかった。
①速度が遅い!?
　これまでと同じフレッツ光回線を使うわけなので物理的に速度は変わらないはずだが…。考えられる理由は、モデムやルーターなどの接続機器が変更になることも考えられる。とにかく現在、光コラボに乗り換えた人の多くはＡＤＳＬより遅い速度しか出ておらず、原因も分からなければ対応もいまだにない状態だという。
②窓口がつながらない
　今までフレッツ光を使うにはＮＴＴとプロバイダーの２社と契約しなければならず、問い合わせ先も２つある状態だった。それが光コラボではそれが一つになるので簡単になる。しかし実際サービスが始まってみると、オペレーションが間に合わずに全然繋がらない状態だという。
③転用したら最後、戻せない!?
　注意したいのは、フレッツ光から光コラボには工事なしで転用出来るが、光コラボからフレッツ光に戻すことは不可能で、光フレッツに再度申込みをし、工事をやり直す必要があるという。
④フレッツ光のサービスが利用できなくなる場合がある
　フレッツ光のセキュリティ対策ツールというセキュリティ機能は光コラボで転用した場合、利用できなくなる場合があるという。

　うまい話に裏があるのは世の道理。私は○○詐欺などお金の絡む話には絶対引っ掛からないという自信があったが、うまい話にはやはり興味をそそられる。だが、どんなうまい話にも即飛びつかず、一旦は断わってよく検討してからでも遅くはない、と肝に銘じた次第である。