2015年から、多くの企業で、従業員の精神的な健康状態を把握する「ストレスチェック」の実施が義務づけられるそうで、関連法制が、今年12月末までに施行されるという。1月9日のネット記事『うつ社員をあぶり出す? 国の新制度への懸念 「ストレスチェック」が年内に義務化へ』から抜粋、まとめてみた。
ストレスチェックの義務化は昨年6月に成立。原則として労働者50人以上の企業が対象で、従業員に対して医師や保健師などによる心理的な負担の程度を把握する検査(ストレスチェック)を実施することが、事業者(企業)の義務となる。同50人未満の事業場は当分の間努力義務となる見込みだか。
国がこの制度を導入する目的は経済的な損失の軽減にあるという。自殺やうつ病がなくなった場合の経済的便益(自殺やうつによる社会的損失)の推計額は、「2009年の単年度で約2兆7000億円」「2010年でのGDP(国民総生産)引き上げ効果は約1兆7000億円」という試算があり、精神的な不調を早期に発見、労働者自身のセルフケアや事業者の対策を促すことが、企業活動における経済的な損失だけでなく、医療費の削減につながるということらしい。
ストレスチェックの結果は、医師や保健師などから直接、検査を受けた労働者本人に通知され、それを本人の同意なく事業者に提供することは法的に許されない。一方、ストレスチェックによって、高ストレスな状態にあるというような判定をはじめ、一定の要件に該当した労働者本人が申し出れば、事業者は医師による面接指導を実施し、必要に応じて、就業場所の変更や、労働時間の短縮、作業の転換など就業上の措置を講じることが義務となる。
だが、うつ病を患っていたり、兆候があったりする労働者が結果的にあぶり出され、それを理由に望まない配置転換や降格など、事業者から不利益な扱いを受ける可能性があるとすればストレスチェックを受けたくないと考える人も少なくないだろう。また、問題がないと思っていてストレスチェックを受けた結果、実は問題があったという人が出た場合はどうか。ショックを受けて、仕事に対するモチベーションが下がるということはありえない話ではない。また、それを恐れて、ストレスチェックで嘘をつく労働者も出てくるかもしれない。そのためには、国と事業所は「ストレスチェックの目的は、一次予防のためであり、うつ病を含む精神疾患のためのあぶり出しではないこと」「性格検査や適性検査を目的とし、リストラの対象にすることが目的ではないこと」をきちんと明示していかなければならない。
だが、現実社会でうつ病患者をすんなりと受け入れてくれる会社がどれほどあるだろうか。今の時代、ストレスを感じていない人を探すほうが難しかろう。どんな名医であっても人の心の中までは見通せない。また、たとえ相手が医者であっても心の中まで見せたくない。そう思う人は無理をしたり、うそをつくことは大いに考えられる。みんな何らかのストレスを感じながら日々頑張っているのに、「ストレスチェック」の実施が義務付けられるとなれば、それ自体がストレスの原因ともなりかねないようにも思えるのだが…。
ネットで「ストレス度チェック」をやってみた。質問は15問という簡単なものである。ちなみに、私のストレス度は10%。「ストレス度はとても低いようです。気力も十分にあり、体調も良好なのでは? 心身に疲れを感じたら、早めに気分転換をしてリフレッシュを図ることが大切。この調子で、健康的な生活を維持してください。」ですって。
動物でもストレスを感じるらしいから、人間もよほどバカでない限りストレスを感じるのが普通だろう。私は能天気のバカボンだからストレスなんてないと思っていたが、それでも10%。「丸きしのバカ」でなくてよかった!
国が率先して労働者の精神生活まで立ち入るようになったのでは、ますます世の中住みにくく、やっぱり日本国は衰退しているのかなあ。お先真っ暗
ストレスチェックのサイトはたくさんあって、質問項目が30~40以上もあるものもあります。
私も若いころには欝になりかけたこともありますが、加齢とともに集中力が衰え、ストレスを感じるほど考えなくなったのでしょう。
もうどうでもなれ、そう開き直って生きるほうが楽ですものね。
ストレスがないことは、いいことなのでしょうね。
自分に悩み事がなくても、人間関係で不愉快な思いをしているとか、色々あるのが普通ですよね。でも、それをストレスとしない強い精神力があればいいのですが…。
ストレス10%、幸せなことでしょう。お互い気楽にいきましょう。
今はだいぶ良くなっているのですが、就職活動に悩んでいます。
面接先で鬱病になって会社を辞めましたとはとても言えません。嘘を言って就職すれば、後でばれてしまったらどうしようなんて。
「お前は人前に出ないから鬱病にになるのだ、もっと世間に出るようにしなさい」と言っているのですが、それはそんなに簡単に出来ることではないでしょう。
これから長い戦いが彼の前に立ちはだかるでしょう。
頑張りなさいと励ましているのですがどうなることやら。
と泳いでいけません。
昔でも性質の違った「ストレス」はいっぱい
ありましたからね。
ストレスをストレスと考えない鍛練こそ
必要です。
うつ病って端からは横着病のように思われがちだとかききます。でも、自分でもどうにもならない状態で、周りから声を掛けられるだけで負担になるとも聞きます。
本人の気持ちの持ちようだと片付けてしまえることでもなく、本人が一番苦しんでいるのだと思います。長い目で見てあげてください。きっとよくなりますよ。
物が豊かで便利な今の時代、親の過保護のもとに育った子どもは体力的にも精神的にも弱い人間になるような気がします。
幸せな環境で育ち、挫折を知らない子どもは逆境を乗り越える強い精神力が足りません。
ストレスに負けない子どもに育てる必要がありますね。