やしきたかじん、食道ガンで休養・・・

　読売テレビ『たかじんのそこまで言って委員会』の司会でおなじみの、歌手でタレントのやしきたかじんが「初期の食道ガン」のため、当分の間、芸能活動を休止するという。聞くところによると、彼はギャンブル好きでも有名だが、たばこは１日６０本、夜毎、高級クラブで酒と美女に酔いしれるといった日々を過ごしているという。植木等の『スーダラ節』の一節「これじゃ身体にいいわきゃないよ」だが、それでも「分っちゃいるけどやめられねえ」だろう。

歯に衣着せぬ物言いが関西人に受けるのか、主に関西でのレギュラー番組が多いという。私も『そこまで言って委員会』は好きな番組で、毎週日曜日の放送を楽しみにしている。が、たかじんは、たしかにおもしろい人物ではあるが、私は彼の歌はまったく知らないし、たかじんという人間に興味はない。

元々私は、もう１人の司会者である辛坊治郎氏が好きでこの番組を見ていたのだから、たかじんには気の毒だが、彼がいなくなっても別に何ともない。それでも、たかじんとの軽妙な掛け合いが聞かれなくなるのは寂しい気もするし、早い回復と復帰を願っている。

目下、辛坊治郎氏は、ジャーナリスト、ニュースキャスター、アナウンサー、シンクタンク経営者と、八面六臂の活躍をしているが、彼の論評には説得力があって、時には辛口な発言に小気味よさを覚える。他にも彼の番組は、毎週土曜あさ８時放送の『ウェークアップぷらす』があるが、これは真面目な情報番組で、分かりやすい解説が勉強になる。

 

余談だが、ガン遺伝子は誰でも持っているそうだが、それが生きているうちに発症するかしないかは、ただ運のよしあしだけではない。人間には免疫細胞があり、これらが十分に働いてくれるうちはいいが、この機能は年齢を重ねていくにしたがって衰えてくるという。運動不足、ストレス、冷飲食、薬に頼り切った生活、大気汚染、添加物たっぷりの食べ物、暴飲暴食という不摂生な生活習慣を続けていくうちに免疫細胞は活性化されなくなり、その力も弱まってくる。高齢になってガンを発症する人が多いというのも、加齢と共に免疫力が低下し、ガン細胞の力を抑えきれなくなるからだという。若いうちに自分の体を過信して酷使すると、年を取ってそのツケが回ってくるということだろう。

日ごろの不摂生がたたったのか、たかじんも６２歳にしてそのツケが回ってきたということか。だが、彼だけではなく、このところ芸能人がガンに侵されるというニュースが多いように思う。やはり特異な職業であるだけに自己管理を怠ってはならないということだろう。　　

　

　芸能人のガンと同様に、白血病に罹患した人も少なくない。最近では、『めざましテレビ』の大塚範一キャスターが白血病で闘病生活に入ったと聞く。治療の末に芸能界復帰を果たした渡辺謙や市川團十がいるが、歌手の本田美奈子（享年３８）、カンニング竹山の相方だった中島忠幸（享年３５）、過去には、女優の夏目雅子、Ｋ－１選手のアンディ・フグなど、白血病によって命を奪われた人も少なくない。

　芸能人に白血病が多い理由として、不規則な生活が免疫力を低下させる、収録中の照明や放送機器などの電磁波が影響しているなどの諸説もあるようだが、医学的にはどうなのかは不明だという。しかし「血液のガン」といわれる白血病も、ガン同様にストレスや過労が一因になっている可能性があるとみる医学者は少なくないという。

　また、芸能人の“職場環境”が影響しているという説もあるとか。職場である、テレビ局のスタジオや舞台には大型の照明器具やテレビモニターやカメラをはじめとする放送機材、さらに、ワイヤレスマイクなどが使われている。これらの機器から発する強いレベルの“電磁波”が白血病の原因のひとつとして関係があるのではないかという指摘がなされているという。しかし、これらの可能性は明確に証明されてはおらず、専門家の間でも意見が分かれているのが実状だそうである。　　

 

　こうして見ると、一見して華やかな芸能人という職業も、ストレスや過労、環境で己の寿命を縮めるかもしれないとなると、見た目ほど気楽な職業ではなさそうである。