男の手料理№15・・・

　第２月曜は恒例のジジババ会だった。今年から第２と第４の月２回行うということに決まったのだが、先月の第４月曜はＩさんが病院へ行く日で、午前中で終わるはずだったのが延びて、結局、お流れになった。その日はＨさん宅ではなく外食の予定だったので、中止にしてもＨさんに迷惑はかからなかったからよかったけど…。
　２月の第２月曜は13日、バレンタインデーの前日だった。Ｉさんはちゃんとチョコを用意しておられのに、私ときたらすっかり忘れていた。というより、正直、まったく考えていなかったのである。私は常々、もうこの年になると男性とか女性とかでなく、枯れた人間でいたい、そういう付き合いをしたいと考えていた。だから、Ｈさんを異性として見ていなかったということだ。すいません
　でも、相変わらずＨさんはフェミニストで、今日は寒いからと、Ｉさんと私を乗せてくるように、タクシーを手配してくれるというサービス振り。Ｈさんには２人のババはまだ女性に見えるのかネ。

　今回のメニューは「ローストビーフ」。とにかく牛肉が食べられれば満足なので、ステーキかローストビーフ、ビーフカツレツをお願いしている。

　私に「ワインを選んで…」と言われたが、ワインに詳しくない私はラベルのデザインをみて決めるいい加減さ！　先行き短い高齢者は寿命も１ヶ月単位で、また１カ月生きていられたことに乾杯。　
　「自作のソースと、信州で買った生ワサビのすりおろしをつけて」と勧められたが、ワサビの量が分からず適当につけたら、鼻にツンときて涙が出た。でも美味しかった。ソースも抜群だった。　
　１時前だったのでお腹がすいて、物も言わず食べることに一生懸命のババ。２人とも健啖家で、いつも全部平らげて何も残さない。が、これがシェフであるＨさんへの最大の賛辞であり謝意の表れではないかと思っている。 

　さあ、お腹がくちくなったら、お口も滑りも良くなる。トランプ大統領の話から株価の話、旅の話に４月の当市市長選の話まで、話題は尽きない。私がミニロトを買っていると話すと、Ｈさんが私も買いたいというので、パソコンで関連サイトを検索できるようにしてあげた。「当選したら高級な温泉旅館に招待しますわ」とＨさん。「温泉より、もうすぐ運行開始の“エクスプレス瑞風”での山陰の旅にしてください」と私。が、倍率は毎回何十倍だとかで、生きているうちに当たるかどうか。
　知らぬ間に５時前に、ついつい長居しちゃって…。帰りは私の無料タクシー券を使って帰宅した。Ｈさんがいうには、毎月２回開くとすれば、第１回めは洋食レストラン、２回目は田舎の食堂、そういう雰囲気の料理にしたいとのこと。何を食べさせて頂けるか楽しみだわ。