
今日図書館に行ったら、新刊コーナーで見つけた。この春の芥川賞受賞作だ。借りる人がいなかったのだ。私も書評やマスコミで取り上げられているのを見ていると、積極的に借りて読んでみたいとは思わなかった。
南の孤島で、一人の女性を巡って10人の男性が争い、最後にだれが勝ち残ってその女性を得られるかという恋愛ゲームが行われる。
その10人の男性はほとんどが白人で欧米から選ばれてきている。その中に日本人が1人参加している。恋愛ゲームの賑やかしとして、途中現地の若い女性や多様な性向を持つ男性などが登場する。その中に、日本から来た男は10人の中の日本人とは幼馴染で、中学の時その男に睾丸の一つを取り出す手術をさせている。恋愛ゲームの話だけでなく、この二人が中学生以降どのような経過でここまで来ることになったかも語られる。
そこにはジェンダーの話、父権性、子の自由などが物語られるが、どうも私にはその話についてゆくことができない。選考委員たちはそれぞれその新規性などをほめているが、私は追いつけない。かつて大江健三郎や石原慎太郎が出てきた時にも年寄りたちは同じ感想を持っていたのだろう。芥川賞はそもそもそんな文学賞なのだが。
今朝エリーを連れて家を出たところで、エリーが近所の犬を見つけ突然そちらへ走り出した。私は不意を突かれて引きずられ転んでしまった。手のひらやら膝を擦りむいた。娘がエリーとランニングする時用に、体に巻き付けて途中にクッションが入ったリードを最近買った。これは私も使ってみると、時に両手を離すとことができ、うんこを拾ったりするときに都合がよい。ここ数日これを使用していた。いつもはエリーの動きを注視しているので引っ張られても応えられるが、今朝は予期していなかった。手持ちであったら手を滑って転ぶことはないだろうが、子供に向かって走り出した時などはそれも危険だ。
このことで今日は一日沈んだ気分で過ごした。