安東伸昭ブログ

安東伸昭の行動日記

トリガー条項発動の場合

2022年02月24日 | 政治

令和4年2月24日

地方税収

トリガー発動、減収5000億円超=軽油引取税に大幅影響

 

 総務省は、高騰する原油価格への対策としてガソリン税などを一時的に下げる

「トリガー条項」が1年間発動された場合、地方で5000億円超の税収減を見込んでいる。

地方財源となる軽油引取税と地方揮発油税の上乗せ分の課税も停止対象となるためだ。

トリガー条項をめぐっては、原油高の暮らしへの影響を抑えるために発動を訴える声がある一方、財源に穴があくと指摘する自治体も出ている。

 凍結されている現行のトリガー条項は、ガソリンの平均小売価格が3カ月連続で1リットル当たり160円を超えたときに発動。

同価格が3カ月続けて130円を下回ることが解除要件となっている。

発動と解除のタイミングで税率が一気に変動するのが特徴だ。

旧民主党政権時代の2010年度税制改正で導入されたが、東日本大震災の復興財源を確保するため11年に凍結された。

 トリガー発動に伴う地方の減収見込みのうち、軽油引取税が約5000億円とほとんどを占める。

軽油引取税は上乗せ分も含め、現在1リットル当たり32.1円を課税。

トリガー条項を発動した場合、上乗せ分の17.1円を停止するため、この間の税収は従来の半分以上減る計算だ。

 地方揮発油譲与税は約300億円の減収が見込まれる。

トリガー発動なら、ガソリン税全体では上乗せ分である1リットル当たり25.1円の課税を停止。

うち地方に譲与される地方揮発油税の上乗せ分は0.8円にとどまるため、減収規模は比較的小さい。

 

―どんな制度なのか。

 ガソリンの平均小売価格が1リットル当たり160円を3カ月連続で超えた場合に「トリガー(引き金)」を引くように発動される。

ガソリン税(1リットル当たり53.8円)のうち、上乗せされている分(同25.1円)の課税を停止し、税負担を抑える仕組みだ。

旧民主党政権時代の2010年度税制改正で導入された。

 ―なぜ今、使わない?
 東日本大震災が発生した11年に、旧民主党政権が被災地の復興財源を確保するため凍結を決めたからだ。

当時野党だった自民党も条項の廃止を主張していた。

その後、凍結されたまま現在に至っている。

 ―凍結を解除すれば。
 凍結解除には法改正が必要だが、政府は発動に慎重な見解を示している。

岸田文雄首相は今国会で「流通の混乱、国・地方の財政への多大な影響などがあり、解除は適当でない」と答弁している。

補助金による激変緩和や漁業や農業といった業種ごとへの支援策で対応する方針だ。

 ―発動による影響は。

 仮に法改正され、トリガー条項が発動されることになれば、なるべく安く買おうと一時的な買い控えの発生が想定される。

この場合、価格下落時を狙って消費者がガソリンスタンドに殺到することが考えられる。

 ―税収にも影響しそうだ。


 ガソリン価格が下落し、条項の適用が終わる場合も「安いうちに」と買いだめに走ることが懸念される。

いずれの場合も店頭に長蛇の列ができ、販売や流通に甚大な影響が出る恐れがある。

財務省によると、仮に発動した場合の減収規模は国・地方を合わせて年1.6兆円という。


 ―今後はどうなる。


 1月下旬から始まった補助金による激変緩和は3月末までの措置。政府は政策効果を見極める一方、ガソリン価格の動向をにらみながら4月以降の対応を検討する見通しだ。

 

 

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