ちょっと風邪気味 声がかすれています
なので 最近みた絵本の一つを紹介しましょうね
「 こんにちは トラクター・マクスくん 」 ビネッテ・シュレーダー作 岩波書店
お百姓のクラースさんと、あし毛の馬フロリアンは 年をとって思うように働けなくなりました
ある日のこと クラースさんはフロリアンにこう言いました
「 明日 トラクターのマクスがやってくる 農作業はマクスがやってくれる フロリアン これからは楽ができるぞ 」
フロリアンは 嬉しくて 嬉しくて マクスがやって来るのを待ちました
そして ピカピカのマクスがやって来たのです
マクスは バリバリ働きました
日が暮れ始めても まだまだ 働き続けました
フロリアンは仲良くしたくて 納屋に帰ってきたマクスに話しかけるのですが マクスは知らんぷり
冷たく 黙り込んでいます
フロリアンは 独りの時より 寂しくなりました
やがて 冬が来て 春へと季節が移る頃 雨がよく降り 地面はどろどろになりました
止めるのも聞かず マクスは外へ飛び出し 動き始めました
でも 泥にタイヤがはまり 身動きできなくなりました
あがけばあがくほど どんどん泥の中に沈んでいきます
「 フロリアン 手伝ってくれ 」
フロリアンは マクスを泥の中から引き出しました
フロリアンとマクスは 今では よい友達です
シュレーダーは 1939年 ドイツのハンブルグに生まれ ミュンヘンの美術学校を卒業後 グラフィック教育を受けました
シュレーダー絵本のページ一つ一つが さながらフランドルの名画をみるようで
ストーリーも ある時は楽しく ある時は不思議な世界を繰り広げます