おさるはおさる
いとうひろし 作・絵
いとうひろしさんの おさるさんシリーズの一冊です。
おさる君は 南の島でのんびりと暮らしています。
ともだちのおさる仲間もみんな同じ
日々の暮らしも 外見も・・・
おさる君自身 どれが自分なのか わからなくなるぐらいでした。
ところがある日、カニがおさる君の耳をはさみ離さなくなりました。
耳にカニをさげているおさるは「おさる君」だけです。
突然、みんなと違う、おさるになってしまった「おさる君」は
心細くなってしまいます・・・
いつも ”私は私”と思っているけど
時々、みんなと違うかな と感じるさみしさが
ごく普通の生活の中に するりと忍び込んでくる。
なにげない日常に ひそむものをみつめる時間
私は私であることに どれだけの意味があるのかと考える。
「おさる君」自身は変わらないのに
カニがぶらさがっただけで 動揺する気持ちが分かるなあ~
オンリーワンのしんどさ
個性って、なんだろ、いい年をしてなにを言っているんだか。(笑)