こんにちは
うさぎ組(2歳児)担任の橋元那実です
子どもが成長していくにつれて、どんどんコミュニケーションがとれるように
なっていくのが育児の楽しみの一つですね。
その中でも会話が出来るようになり、「ことば」で自分の気持ちを
表現してくれるようになる事はとても嬉しい事です。
そんな「ことば」について今回はお話したいと思います。
子どもが「わんわん」や「ブーブー」などの一語文を話し始めるのは、個人差はありますが
一歳半ば頃からが多く、それまでにことばの前提条件となる様々な機能が出来上がっていきます。
そこで、ことば獲得の必要条件となるものの中から重要なものをあげてみましょう。
①人への関心と情動的交流
ことばに限らず、感覚や知識、感情などすべての精神活動の発達は、
人と人が関係し合う場を母体としています。
言語コミュニケーションを可能にさせていくために一番基盤になるのは、乳幼児期初期から
子どもと人(母親に代表されるような緊密な人)の間に強い情動的交流(子どもが
嫌な思いをすると母親も辛い、子どもが喜び微笑むと母親も嬉しくて微笑みを返す
というような感情的にも一体化していくこと)が成立する事です。
②「親しい人」との動作交換
子どもは情動的交流を土台にして、生後半年後から特に自分と交わる何人かの特定の人との
間に、深い愛情関係を作りだしていきます。
そして、子どもとその愛着対象である人との間で動作の意味を互いに理解し合うようになり、
自分に対する母親の表情や動作の意味などをよく感じ取るようになり、
応答的な関わりを持つようになります。
このように親しく愛し合う人との動作のやりとりを介して、人間同士は通い合う存在なのだと知り、
自分の気持ちを相手に伝えようとして声を出すようになるのです。
③経験の共有
コミュニケーションの基本は、共同の世界を作り出そうとする営みにあり、
こうした共同作業は早期から見られます。
人と目と目を合わせて微笑みを交換したり、子どもが指さしした物を母親も見て、
母親が見た物に子どもも目を向ける(視線の共有)、というように同じものを見て
心が通い合う体験をして経験の共有をしていきます。
このように、ことばを獲得していくためには親しい人(母親に代表される)と
たくさんコミュニケーションをとって愛情関係を作り上げていくことが大切です。
「ことば」ではなく、触れ合ったり赤ちゃんの喃語や指さしに対して応答する
「動作」から会話をして気持ちを共有し、通じ合っていきましょう。
参考文献:「児童心理」 岡本夏木 著