ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

ポイント3.品質を無視しておきる損失は大きい。損失の予防のため品質を管理すること。

2005-06-19 | ISO成功法

 品質管理をすると不良が増える。今まで隠されていた不良を顕在化して多くの人の協力で原因を調べ再発防止するため、社内の不良は増える。その結果、社外に出る不良は減るのである。品質管理を導入してすぐ不良が減ったというのは、本物ではない。
 経営者はいままで報告されなかった不良の報告がどれだけ増えるか、それらの中で原因にどれだけ手が打たれ再発防止が進んだかを見なければならないので、品質管理が軌道にのり、社内外共に不良が減るまで辛抱しなければならない。最近、多くの不良、ミスの発生が話題になるが、多くは逆の品質管理をしているからである。
 品質さえよければ原価はどうでもよいというのは、いくら金をかけてもいいという芸術品をのぞいて、一般の製品ではありえない。金をかけずいいものを作るのが腕の見せ所であり、技術である。
 現在の技術そのままで原価を下げようとすれば、品質問題が発生するのは分かり切っている。原価低減を目的として、どのような品質問題の発生が予測されるか、事前にどのように手を打つか考える必要がある。原価低減を目的とした品質管理である。管理技術は道具であるから、多くの道具を持っていて必要に応じ使い分けることが大切である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポイント2.管理とは全ての人がPDCAによる自主管理を実践することである。

2005-06-17 | ISO成功法
 管理という言葉ほど誤解されている言葉はない。品質管理は製品に対する不良の管理が初めであった。不良が多い段階では検査、選別、そして可能なら手直しであるが、やがて原因を追究して再発防止を考えるようになると、技術や生産プロセスに問題があることが分かり、最終的には人の問題に発展してくる。つまり、ハードからソフトへ、そして人へとなると管理という言葉を使い分ける必要が出てくる。
 ところが品質管理の管理とはPDCAをまわすこと、しかも自分でPDCAを完結すること、自主管理が原則である。組織のすべての人が自分の目標を持ちPDCAをまわすことで組織は活性化する。経営者がこれをするから、他の人もサボっていられない。経営の実践的道具としてPDCAが位置づけられた。きわめて当たり前のことであるがこれを再度考えたい。
 品質管理はすべての人の仕事であり、すべての人が自分の目標や仕事の対する管理者である。
このことをもう一度考え直したい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ポイント 1.弱い点を直すことだけでなく、強い点を強くしよう

2005-06-16 | ISO成功法
次の質問に答えを考えながら、現状把握してください。
① あなたの会社の強み(特色)は何ですか。
強くするための障害は何ですか。
② その強みを顧客や市場に説明していますか。
③ 強みを強くするマネジメントをしていますか。
④ マネジメントを継続するシステムはありますか。
⑤ システムを顧客や市場に説明していますか。

さて何がわかっただろうか。強い点はわかっているようで、わかってないことが多い。組織で強い点が共有化されているのはもっと難しい。優れた企業では、強い点と強くするための問題点が明確で共有化されている。そのために、方針管理が実施されている。
誰もが批判する能力はあるから、方針を示し目的を明確にしないと組織のベクトルが合わなくなる。人の能力を批判でなく、目標達成に向かわせるのが、方針であり、教育である。そのため、強い点を強くすることから始めたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コラム いまなぜ成功学か

2005-06-15 | コラム
いま「成功学のすすめ」という原稿を書いています。なにも「失敗学」に対抗するつもりはないのですが、おそらく畑村先生と同じ気持ちで、成功学を考えています。
最近考えられないような事故が多くおきています。単純に考えると人為的ミスとなります。そう結論づけられていますが、本当の原因はもっと深いところにあります。原因は解っているはずですが誰も認めようとはしません。人間誰しも自分の失敗を認めたがらないのです。成功する人は他の人の失敗から多くを学びますが、失敗する人は自分の失敗にも言い訳を用意して何も学ぼうとしないのです。これは、私自身の経験から理解できることです。
組織が失敗の隠れ蓑になることもあります。いわゆる「官僚的組織」がそれです。組織が長期的に放置され内部事情で守りを強めると、官僚化、陳腐化します。これを防ぐためにISOのようにシステムの継続的改善や外に開いた組織、顧客指向があるのです。
組織では失敗の所在は権力で決まります。これをいくら繰り返しても、問題は解けません。そこで、自慢できること、長所、強い点などに重点指向して前向きに成果に向かう力を統合するのがよいと思います。成果に対する目標を共有して、目標と現実の差を問題としてとらえること。また目標を達成できない状況を前向きに失敗としてとらえることで、失敗学を学ぶ準備ができるでしょう。それまで、成功学も実践してみませんか。
自分の目標を持ち成功を頭に描きながら、他の成功事例のプロセスと比較して学ぶことを提案いたします。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

成功の障害となる7つのポイント

2005-06-14 | ISO成功法
 「今だめなのは、以前よかったから」という言葉がある。高度成長時には何をやってもうまくいった。たまたまうまくいった、偶然が重なって成功したというのもある。今後とも続けばよいが、運が強いだけでは成功の再現する保証はない。特別な才能やひらめきのある人は別にして(多くの人は自分の能力について過大評価しているのだが)、ここでは組織で仕事をする場合の成功の原則をまとめたい。誰にでもできる方法に改善がある。改善の考え方や手法は「7つ道具」といわれるように、誰でもすぐ使えるように工夫されている。しかし、組織の総合力が発揮され企業文化になるまで繰返される継続的改善は極めて少ない。そこで、成功の障害となる思い違いや誤解の多い7つのポイントをまとめたい。
1.弱い点を是正するより、強い点をより強くすることを心掛ける。
2.管理とは全ての人がPDCAによる自主管理を実践することである。
3.品質を無視しておきる損失は大きい。損失の予防のため品質を管理すること。
4.問題は部門内よりも、部門間連携のまずさの方が大きい。
5.製品や事業の成否は上流、源流段階に総合力を結集することで決まる。
6.それぞれの階層で解決すべき問題がある。階層間の協力が大切。
7.治療、対策は大切だが、正しい診断技術があってこそ役立つ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リニューアルのごあいさつ

2005-06-13 | ISO成功法
ISO9000マネジメント規格は日本の品質管理、TQCの影響を受けてつくられている。ただし、日本の品質管理が成果の追究を前提とした実践的活動であるのに対し、ISOは基本を整理したものである。国際規格としてのISOの目的は組織におけるマネジメントの基盤整備と多くの企業への普及である。この目的に対してISOは良くできた規格である。
 日本にISOが導入されて以来、多くの企業では、基盤整備よりも従来の品質管理がそうであったようにISOに成果を期待した。従来の日本の品質管理は基盤整備が不足なため改善の継続に問題があった。成果を継続する、継続的改善には、基盤整備と実践的活動の両立が必要である。両立すべきものを海外のブランドにあこがれるように、一方のみを選択した。
 審査機関に聞くと9001の更新で対応は二極分化しているそうだ。役に立たないと諦め、継続しない企業と何とかしたいと模索している企業だそうだ。従来から日本人の習性を「誤解してはじめ納得して諦める」というのだそうだが、諦めることだけはやめたい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする