ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

コラム プロセス指向の意義

2005-06-29 | コラム
「結果良ければすべて良し」という言葉がある。苦労して、その結果が良ければ本当にうれしい。偶然に良いことがあったときのうれしさとは、深みが違う。
「品質は検査で作るのではない。品質を工程(プロセス)でつくる。」という言葉は日本の品質管理を象徴している。4半期毎の結果で、短期的に経営者の評価を考える海外の経営に対し、日本は長期的に評価するプロセス重視だった。成果主義というアメリカ流の経営手法もあるが、やがて誤りに気が付くだろう。プロセスが良くなければ、結果が良くても、成果としないという徹底した会社もあった。そのような会社が今世界の一流企業になっている。
ISO9000のマネジメントの原則にプロセス指向がある。本来、マネジメントは、プロセス指向である。例えば、原価管理とは、原価を計画(コストプランニング)し、計画通りに実施して、計画とのずれを原価低減するというPDCAのプロセスである。原価を把握するには、原価計算すればよい。原価計算する部門を原価管理というからおかしくなる。   
しかし、プロセスの段階では結果である原価は把握できないことがある。このためプロセスで管理するためには原価以外の代用特性で管理することが大切である。健康を管理するため、体重や血圧を計ることが大切である。特に子供には体重はよい代用特性となる。
 ある会社では方針について3つの指標を作るようにしていた。結果(目標)に対する現状、プロセスで把握できる代用特性、それに、スケジュール管理である。方針管理という方針のプロセス管理のための工夫である。
プロセスを管理できるようにすること、そうすれば、「結果良ければ・・・」と結果の出る前から楽しみにできる。

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