ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

2.現状の強い点を集め、強い経営基盤を作る

2009-01-29 | 継続的改善52
ISO9001序文:組織に品質マネジメントシステムを取り入れるか否かは、経営上の戦略的決定で行うべきことである。

ISOの序文に「戦略的」という言葉があるのは不思議な気がする。
単なる基盤整備に戦略的は大げさである。
本来当たり前のことを当たり前にするだけのことに、成果を期待し過ぎるのは良くない。
このような基盤ができていると取引をするとき相手が一定水準なことが保証できる。
安心して取引できることの保証ができるのは悪いことではない。

戦略的とはどのようなことだろう。
外との関係でなく、内部にためを考えると、戦略的にはどのような意味があるのだろうか。
他社との競争優位に立つことだろうか。そのためにISOを取得したというだけでは、すでにISOは普及しすぎている。
文書やシステムが整備されているということは、基盤が出来ていることの一側面を示しているに過ぎない。
方針や目標があっても、それが一般的なら戦略的とはいいがたい。

何をどうすればよいのか。
「経営上の戦略的決定」に意味がある。
経営者がこの決定にどこまで参画するかである。
具体的行動として今日から何をするのか。
組織全体のベクトルをどこにあわせるかが明確に示され、これが達成されると何が、どう変わるのか明確でなければならない。

「改善とは強い点をより強くすること」という日本の改善についてのドラッカーの定義がある。日本流マネジメントを研究し、改善の本質をとらえた定義である。従来の不良、不具合、問題点を認め、反省し、飽くなき品質の追求といわれる改善の繰り返しを通して、不良の原因究明を行い、技術を向上させ、弱点を強い点にした努力を忘れてはならない。本当の強さは、弱点を強い点にしたことで生れる。これが日本の品質管理であり、次のように言えるだろう。
 
品質管理は不良の再発防止からはじまり、改善を繰返すことにより、弱点を長所に変え、強い品質文化を創りあげる活動のプロセスである。
コメント
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