五島は祈りの島、信仰の島と言われています。島の一部は「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として2018年に世界文化遺産に登録されました。江戸時代から明治半ば頃まで二百数十年間、弾圧されても潜伏して信仰を守り続けたキリシタンが暮らしておられたそうです。五島列島には51のカトリック教会堂がありますが、今回は、訪ねた教会堂のうち幾つかを紹介します。写真は五島で最初のレンガ建築による教会堂(井持浦教会堂、1897年創建 現在の聖堂は37年前に改装)です。五島各地から選ばれた岩石で建造されているそうです。傍らの井戸は聖泉とされています。
ロマネスク、ゴシック、和風建築が混合した白亜の木造教会堂(水之浦教会堂 1880年創建)です。長年の潮風にさらされて老朽化し解体され1938年に新築されていて屋根は瓦葺きです。↓
乏しい建設資金のため、近くの砂岩の切石を積んだ力強い外観の教会堂(頭ヶ島天主堂 1919年創建)内装は花模様が多様されていました。↓
今回、9つの教会堂を訪れたのですが、それぞれに特徴があり心に残りました。50年前に五島を訪れたので多くの事は忘れていましたが、教会堂の印象は強く心に残っていました。世界遺産に登録されて以来、多くの観光客が訪れてますが、残念なことに心ない見学者もいて教会内が荒らされる事も多く、信者以外の立ち入り禁止の教会が多くありました。地元の人々の気持ちを大切にしながら観光する事が一番ですね。