晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

しつこい私と含気化の壁…。そして、山へ。

2012年11月17日 | 
土曜日。夜明けのころはまだ青空が広がっていた。



気温は氷点下にはなっている。風があって寒い。



葉の落ちたカラマツが風に揺れている。

 *

金曜日の出張のあと、そのまま山に入った。
林道脇に車を止め、慌ただしく荷造りをして日暮れの登山道を足早に登る。

夕暮れの富士山を見て、すでに葉の落ちたカラマツ林を歩く。

ここは、シカの山。

濃密なシカの気配を感じる。
ラッティングコール、逃げる足音、谷に響き渡る警戒音。

およそ40分。息が上がるころ、まだ夕暮れの明かりが残るころに無人小屋に着いた。

当然、小屋には誰もいない。
ザックからヘッドランプを出し、まず小屋裏の清水で水をくんだ。

静かな森、静かな日暮れ。

小屋に戻ってシュラフを広げ、ゆっくりと夕食の用意をした。






……あれ? ここは!?



はい。すみません、櫛形山の「ほこら小屋」です。
2ヶ月ぶりです。また来ました。
どうしてかっていうと、理由はひとつです。

そうです。
あれはまだ残暑が厳しい9月10日に、鳥の頭骨を拾った場所です。

これ。



家宝。

全9回の頭骨の旅 試行錯誤の経緯はこちら

頭骨で鳥類を識別することの難しさを実感し、含気化(がんきか)の壁にぶつかって(つまり幼鳥問題)、
にっちもさっちもいかないのですが、逆に言うと、
この頭骨の種類がちゃんと分かれば、含気化の壁が越えられるのでは? と思ったわけです。

我孫子市鳥の博物館の学芸員さんの声が頭に響きます。

「せめて尾羽の端っこを取ってくれば名前が分かったかもねえ」

くっ…。

全身あった。全身の骨格と羽の大部分が残っていた極上(?)の死体。
それを頭骨だけもいできた罰なのか(おおげさ)。

なので雪が積もる前に来たのです。
2ヶ月もたって、死体なんてもうない可能性が高いのに…来たのです。

しつこいですか? しつこいですか?
(文章がしつこいよ)


********


明け方に目が覚めて、暗いうちにお湯を沸かしてカフェオレを飲んだあと、
いつものカップヌードルリフィルのカレー味にお餅を一個いれた朝食をすませる。

7時過ぎに明るくなってから小屋を出る。
あっ、新しいテンのウンコが小屋の前に! だれか踏んでる?



ああ、俺だ、俺…。そもそも俺しかいないし。トイレいったときかな?
ま、これで運が付いたな! よし。



ちなみに糞の中に詰まっているこのタネは、サルナシとかですかね。。。

さて。



このへんのはず…。



んんっ、骨?



落ち葉の下に??



おおっ、いくつか骨が残ってる!



羽も残ってる。

今回は全部回収。。。



が、これだけか。うむ。中途半端だな。
これでは、100%同定はできませんね。

うむ。あれから2ヶ月。当然か。

うむ。雪も舞ってきた。



小屋をきれいに掃除して帰りました。

下りは20分でした。
登山口では、雪が雨になっていました。





木曜日の朝、儚い愛の現場

2012年11月17日 | 
木曜日の朝には、残された柿の実もだいたいかじられてしまいました。







ということで、お隣さんの愛が通じたのか、早々に食べられてしまいました。
この次はどの木を攻めるのか? 近所の柿の木マップを作ろうかと思っています。

近所には、カキのほかに、ミカン類、イチジク、ザクロなど、
古い住宅地なので果樹が少しずつ植えられていて、
ハクビシンは、それらを巡って食べているんだと思います。