晴耕雨読とか

本読んだり、いきものを見たり。でも、ほんとうは、ずっと仕事してます。

リスの巣材集め

2009年09月30日 | 
大倉尾根をずいぶん下りたところのスギ林で、リスを見かけました。

スギの樹皮を口いっぱい集めていました。樹皮にぶら下がるような姿勢で、器用に樹皮を剥いでいました。

で、かかかかっと登っていき、どうも隣の木の枝葉が茂ったところに巣があるのでしょう、見えなくなって、しばらくして、また下りてきました。

ふたたび、口いっぱいに皮を集めて(けっこう短時間で)、ときおり、真下を行き交う登山者のほうをちらっと見て、かかかかって木を登っていって見えなくなりました。

かわいい。とてもかわいい。野生動物が一生懸命何かしているところを見るのは本当に幸せです。

いい出会いでした。真上をずっと見上げていて首が痛くなりました。


ROD

2009年09月29日 | 生き物
ロード・オブ・デッド。轢死体というやつですね。ヤビツ峠から丹沢表尾根の登山口の間の車道で見つけました。

シロマダラ、、、ではないかと思います。長さ20センチぐらいですかね。小さい個体でした。


塔ノ岳 秋の花

2009年09月28日 | 
塔ノ岳では、晩夏から秋の花が咲いていました。


登山口あたりで咲いていた、、、ホトトギス? ヤマホトトギスとの区別はちょっとわかりません。


シカに食われない岩場に残っていたリンドウ。


すごい存在感のフジアザミ。アンタ、富士の名に恥じない日本一のアザミだよ。


漢方薬になるセンブリ(千振)。千回お湯の中で振っても苦いという……地獄の苦さを持つ植物。花はかわいいですよね。

丹沢・塔ノ岳登山

2009年09月27日 | 
思い立って、丹沢に行きました。

小田急の秦野駅からヤビツ峠までバスで行って、そこからちょっと車道を歩いて表尾根縦走コースをたどりました。


すみません、、、単独登山です。しかも、登山者カードも提出していません。


残念ながらだいたいガスっていて、展望がききませんでした。


山々はちょっと紅葉がはじまって、茶色っぽい感じでした。


塔ノ岳に登って、20年ぶりぐらいに大倉尾根、、、というかバカ尾根を下りてきました。

歩行時間約6時間。わたし的には、たっぷり歩きました。


お庭の生きもの調査

2009年09月25日 | 
今日、登録しているメーリングリストで「お庭の生きもの調査」のことが流れてきました。

ざっくり言って、みんなで自宅の庭の生きものを調査しよう、、、というものです。

お庭の生きもの愛好家として、早速登録してみました。なかなかレベルが高くて、どれぐらいできるかは謎ですが、、、。

わたし自身も、例えば都内のヒキガエルなんかを考えるとき、けっこう庭は重要じゃないかと思っていました。庭はあっても、その存在だけでなく、その質や構造が変化すれば当然生きものたちは影響を受けるはずです。

ヒキガエルも都内の池のあるような家が、相続で土地が分割されたり、建て替えで池がなくなったり、あるいは塀が地面から構築されることで、どんどん生息地が分断化しています。彼らの寿命は結構長いので、まだまだいる、、、と思っていますが、どこかでガクッと見られなくなるような気がします。

都会周辺の雑木林にせよ、お庭にせよ、分断化され、個別の生態系も独特に改変されていたとしても、あるまとまり全体でその地域の生態系をつくるベースとなっているのは明確です。

その意味で、この「お庭の生きもの調査」はなかなか、意義がありそうな調査だと思いました。「5本の樹計画」の積水ハウスが協賛しているあたり、だれかがうまいこと考えて、仕組んだのでしょう。

最近の新書

2009年09月23日 | 


『心理学で何がわかるか』(ちくま新書)。

ちょっとタイトルで騙されましたね。研究者による、いくつかのテーマごとの研究レビューの本。メタ研究とか(研究成果の研究かな)。

おもしろいテーマもありました。例えば、、、

「人柄は遺伝で決まるか」…けっこう決まるみたい。少なくとも性格には子育ての影響はとても低いんだそう。

「幽体離脱はある」…3種類に分かれていて、それぞれ脳の特定の部位による欠損と関係があるそう。

「命令されると人を殺すかもしれない」…そうみたい、、。まじで。

「うつ病には薬が効く」…運動療法とか対人関係療法のほうが治癒率がよく、薬の方が再発率が高いそう。併用もあるようですが、薬は使わない方が治癒率が高く、再発率も低いそう。製薬会社とその癒着医者のかほりがします、、、。

まぁ、でも全部情報ですね。「本」としてはいまひとつですかね。

結局、この本で著者が言いたいのは日本の心理学の行く末について。特に臨床心理学が「科学」、、、医学的なものだけじゃなく、単純な統計学とか、をきちんとふまえたものであるべきだ、、、ということにつきます。それならそれでそういう本を書けばいいのに、、、と思いました。




『2011年 新聞・テレビ消滅』(文春新書)。

参考になったところもあるけれど、なんかこう、、、、最新情報好きのちょっと頭のいい普通の人か、ちょっと抜けている頭のいい人(?)が書いたのかな。シンプルな事実誤認や論理破綻が気になりました。

わたしはあまり良い読者ではないので、一カ所でも明確な論理破綻や事実誤認が頭の方であると、以後全部ダメなんですよね、、、、。一事が万事になって。

2011年に新聞やテレビが消滅するかは別としても、、、、これはたぶん編集者の問題かな。

最近は不作です。近年よく言われていますが、新書の粗製濫造により、本としてのレベル低下が気になりますね。おもしろい本ないなあ、、、。単に当たってないだけだと思いますが。

鍼灸院

2009年09月22日 | その他
今日は鍼灸院へ行って、いっぱい鍼を打ってもらい、いっぱいお灸を据えてもらって帰ってきました。ちょっとすっきりしました。どうも全体に身体の左側が悪いみたいです。

それにしても鍼とか灸って、効きますよね。確かに痛みがなくなりますから。

ま、根本的には日々の生活というか、運動とか姿勢とかを直さないとダメですが…。

八丈島見聞録

2009年09月21日 | その他
八丈島の一角にきれいな玉石で作られた石垣がありました。昔、玉石一個=おにぎり一個で運ばせたそうです。



最近、作ろうとしたら、あまりのたいへんさにすぐあきらめたそうです。海岸に玉石はいっぱいあるそうですが、均一な丸い石を集めるのがたいへんなのだそう。



これは「まいまいず」。螺旋状に掘り進んで作った井戸です。地元では、メットウ井戸と呼ぶそうです。「まいまい」はもちろんカタツムリから、「メットウ」もメットウ貝という貝から来ているそうです。溶岩などで掘りにくくてこのような形になったそうです。直径、、、15メートルぐらいかな。

八丈島は流人の島。政治犯が多かったそうで、島の人たちに流人のネガティブなイメージはあまりないそうです。

昔は「流人祭り」というイベントがあり、島をあげての大盛り上がり大会だったそうです。コスプレ(?)にあまりにお金を掛けすぎて際限がなくなったので、中止にしたそうです。リオのカーニバルみたいですね。

島は魅力的ですよね。都会もんの妄想をかき立てます。ま、厳しい現実もありますが。

横浜のアカボシゴマダラ

2009年09月20日 | 生き物
秋晴れの休日、妻につきあって横浜の近代文学館に茂田井武の展覧会も見にいく。

挿絵作家のようで、どことなく沢野ひとし的であったり、明らかに吉田戦車の「ちくちくウニウニ」のうに先生がいたりして、なかなかおもしろかったです。彼らが茂田井に影響されているのかはわかりませんが。

外に出るとアカボシゴマダラがふわふわしていました。最近どこへ行っても見かけるな、、、。



エノキの幼樹に固執していて、産卵しているのかと思ったけれど、卵は見つからず。



ときおり伸びる、真っ黄色の吸水口が妙に印象に残りました。

秋の花粉症

2009年09月20日 | その他
ここ数日花粉症がひどいです。毎年のことですが。イネ科の花粉ですね。

朝からティッシュ10枚です。会社に行くとそんなことはありませんから、家の周りの草だと思います。なので、ずっと家にいる休日はたまりません。当然家でマスクをしています。でも鼻水が出ます。

特に今年は、昨年に猫と遊ぶ用に妻が拾ってきたネコジャラシとか、さまざまなイネ科植物が発芽して繁茂しており、たいへんなことになっています。花が咲くと、パチパチ刈り取るのですが、追いつきません。

最近は、妻も発症して、それはそれでざまあみろなのですが、ま、自業自得ですね。

は、八丈島…

2009年09月19日 | その他
先週に続き、出張地獄でした。
日帰りで群馬の山奥の次は、八丈島…。どうして、、、。


八丈小島。かっこいい。

うまい魚食って(くさやはちょっと…)、何が何でもアシタバ入りのものも食べ、ま、それはそれで、とにかくぐったりして会社に戻って仕事でした。

もう、ほんとうにぐったりで、どうかなりそうです。

★八丈島の自然の印象。
①モズがいっぱい鳴いていた。
②妙にセリ科植物にカナブンが来ていた。
③風が強い。海洋性だけど緯度もそんなに低くなく、けっこう涼しい。
④火山はすげえ(先週の普賢岳に続けて火山ですが、仕事はいっさい火山とは関係がないです)。

いつか三原山に登るのもいいかな。

雲仙普賢岳

2009年09月13日 | 
土日で長崎出張でした。日曜日は天気が良かったので雲仙普賢岳に登ってきました。登れるんですね。これがなかなか登り甲斐のあるいい山でした。

仁田峠から妙見岳、国見岳、普賢岳の雲仙三太郎と呼ばれる3山に登りました。
どれも1400メートル台の標高ですが、かなりのアップダウンで岩場、鎖場ありのハイキング程度と思っていたら、けっこう厳しい山でした。


これは普賢岳から見た平成新山。90年代前半の噴火でできた山で、今や普賢岳より高くなっています(立ち入り禁止)。

意外だったのは麓の森林が豊かだったこと。


ブナが混じる広葉樹林やモミ林など、火山にやられていない場所では、良く森林が保存されていました。春にはミヤマキリシマの花が山腹を覆い、秋には様々な広葉樹が織りなす紅葉がきれいだそうです。

山からは長崎の海が見えて、とても気持ちい山行でした。



美しい森

2009年09月09日 | 
先日行った尾鷲では、今や日本を代表する林業地を見てきたのですが、それはそれはすごい森でした。

尾鷲ヒノキの人工林なのですが、さすがに江戸時代から続く林業地だけあって、段違いのすごさです。


豊富な林床植物。多様な亜高木層の広葉樹。


身の丈近いシダの海。


林床をうろつくアカガエル。ヒノキ林でカエルですよ!?

先代の8代目から、積極的に広葉樹を残し、結果的に生物多様性の高いヒノキの人工林を作り上げてきた森です。

先代が書いた『美しい森を作る』(速水勉/(株)日本林業調査会)という本があるのですが、これを開くと、まず1900年代前半のドイツの林業家アルフレート・メーラーの言葉が記されています。

曰く「最も美しい森林は、また最も収益多き森林…」。

アルフレート・メーラー。彼の『恒続林思想』(山畑一善訳/都市文化社)という本はいまでも森を学ぶ人に読んで欲しい名著です(Amazonでも売ってないのはどういうことなんだろう、、、。ま、超が付くマイナー本なんですね)。

久しぶりに本棚から出して読み返しています。内容は難解ではないのですが、日本語が難解というか、古くて読みにくいのが難点ですが、いやいややっぱり今でも通用するすごい本です。

皆伐をいっさい否定して、「ダーウィンの『種の起源』を、根本的に研究する作業の必要性」を謳い、森をひとつの生命体として捉え、それを林業という産業に明確に落とし込んだものです。

ダーウィンといっても“進化”というよりは“生存競争”…というか、生物同士とか生物と環境の相互作用に対する視点のことですかね。

メーラーは、森を、いまでいう複雑系として森を捉えているように思います。「われわれは、われわれが直接追求する目的のほかに、その結果については全く見極めのつかない、そして厳密な観察によって苦心して、しかも部分的にのみ、徐々に知り得るに過ぎない他の無数の副作用を同時誘発することなくして、森林を手に入れることは不可能である。」。

ああ、読みづらっ! でも、21世紀もすぎすぎの、生物多様性が声高に叫ばれる今こそ、この視点、自然に対する謙虚さがきわめて重要だと思います。

いや~、、、、この項、つづく。

本屋のイチモンジセセリ

2009年09月07日 | 生き物
夜、本屋の小さい雑誌のコーナー(?)で、講談社の新しいノンフィクション雑誌『g2』を買おうかどうか迷っていたり、『環境会議』っていつのまにこんなに小さくなったんだと思っていたら、ふと視界に動くものが入った。

「ん?」

首を横に振ると、カラフルなボールペンがいっぱい刺さった棚にイチモンジセセリが留まっていた。

花に間違えたのか?

そっと捕まえて外に出してやろうかと、一瞬躊躇している間に、イチモンジセセリはどこかに消えた。

本屋に甘い蜜はないぞ…。ほんとうにないぞ。

そんな言葉が頭をよぎり、小さな雑誌を棚に戻しました。

涸沢のオコジョ

2009年09月06日 | 生き物
ゴールデンウィークに引き続き、また北アルプスに涸沢に行ってきました。

涸沢カールのモレーンでついにオコジョを見ました。すごく近くで。

写真を撮るまもなく、岩の隙間にシュッと入って、くるっと顔を出して、ふたたび隙間の奥に入っていきました。

いるんだなあ、やっぱり。


不純な夏を取りもどすような好天の涸沢でした。