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ペンギン・カフェ2013/新国立劇場バレエ12-13

2013-05-11 | バレエ
ペンギン・カフェ2013/新国立劇場バレエ12-13

指揮:ポール・マーフィー、演奏:東京フィル
出演:新国立劇場バレエ団

シンフォニー・イン・C
振付:ジョージ・バランシン、曲:ジョルジュ・ビゼー

クラッシック曲に振付けたクラシックバレエ。4曲あって、それぞれ曲想の違うものを数組のコールドバレエと2-3組のソリストが踊る構成。全体にきびきびした清潔な舞台で、良く揃った足が五線譜上で激しく躍動する音符の並びのようだった。

E=mc2
振付:デヴィッド・ビントレー、曲:マシュー・ハインドソン

E、m、c2の3つとマンハッタン計画の4部構成。マンハッタン計画は録音の音らしく、もしかしたら本物の核爆発の音を使っていたのかも知れない。何故か、ここは赤の扇子と白無垢の和服のようなドレスの女性がやや日本舞踊的にゆっくりと踊る。核爆発の残酷とその中の人の強い精神を対比しているようで、何か核爆発に対抗する人の強い精神力のようなものを表現しているように感じた。

Eではエネルギッシュな早い音楽の中でダンサーが集合したり分離したりする様子が描かれている。これは原子核や自由電子、あるはプラズマのような雰囲気のものだった。霧箱風の雲の中で踊られる。管楽器が強烈な響きをはなっていた。mは一転してゆっくりとしてせつない感じの音楽で弦が美しい。次にマンハッタン計画があって、最後がc2。背景は格子状に並んだ小さい黄色に光る丸の列。その前で沢山のダンサーがリズムに乗って踊る。スピード感を表現していて、スピードスケートのフォームのような形が出てきたり、ペアで左右に動いて振動を表現したり、楽しい振り付けだった。

ペンギン・カフェ2013
振付:デヴィッド・ビントレー、曲:マシュー・ハインドソン

様々な希少動物のぬいぐるみによる踊りが次々と展開される。ディヴェルティスマン的な感じ。橙の衣裳でノミ役の高橋有里のキビキビした踊りが印象的だった。最後の方の雨の場面で、両手を上に差し上げて前後に振りながら大股で駆け抜けて行く振り付けも印象に残った。雨を喜んでいるような感じに見える。

トリプルビルのうちの後半の2つは現代音楽でコンテンポラリダンス。振り付けは社交ダンスとかヒップホップとか様々の踊りの要素を取り入れたものだった。現代音楽はどちらも美しい音がしていて良かった。

13.04.27 新国立劇場、ゲネプロ


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