マレーシアに住む・中長期滞在するまたはそういう希望をお持ちの人なら、住居不動産の動向は多少なりとも気になることでしょう。そこで今回は最近の住居不動産状況のことを話題にします。
全国不動産情報センターが「2010年不動産市場報告」を2011年4月下旬に発表しました。新聞(もちろんマレーシアの地元紙)はそれを基にして記事を載せていましたので、イントラアジアはその記事を参考にしてこの小文を書きます。
2010年の不動産取引数は376,583件で総額RM 1070億でした。その中でクアラルンプールを見ると、27,370件、総額RM 200億で、どちらも2009年より増えています。スランゴール州は90,414件、総額RM 366億でした。ペナン州は 25,986件、総額RM 93億でした。
以下は住居不動産に絞ります。
大クアラルンプール圏(首都圏)を見ると、クアラルンプールでは不動産総取引額中、住居不動産部門が78%を占め、スランゴール州では77%を占めます。
住む・中長期滞在する場合、首都圏つまりクアラルンプールまたはスランゴール州の市や町に住むまたは住みたい方がかなりの割合を占めますね。
【クアラルンプール】
住居不動産取引総額の51%を占めたのがコンドミニアム・アパートです。
価格帯RM 25万以上の家の取引は対前年比2桁の伸びです。
Intraasia 注:住居価格がRM 20万以下は低価格住宅であり、一般に低所得者層向けです。いずれにしろ外国人はこの価格帯の住居は購入できません。
住居不動産の価格は上昇傾向を維持しており、Bangsar Baru, Desa Suri Hartamas,Bukit Bandaraya などのよく知られた高級住宅地での需要は高いままです。こういう地区では2階建てテラスハウスの価格がRM 100万の水準を越えたとのことです。
Intraasia注:マレーシアの中級テラスハウスは、バストイレは最低2つ、部屋の床面積が広くて天井が高い、庭は小型自家用車2台ぐらいは駐車できるほどの広さです。
高層コンドミニアムにおける賃貸価格は上昇気味で安定しています。
【スランゴール州】
住居不動産の価格は上がっています。例えば外国人居住者が少なくないぺタリンジャヤ市では、1階建てテラスハウスの価格はRM 19万からRM 34万になりました。
Subang Jaya, Bandar Sri Damansara の家はRM 25万から30万程度になった。
高級住宅地として知られた地区の例
Bandar Utama地区: 2階建てテラスハウス価格 RM 62万から76万
Mutiara Damansara 地区:敷地面積がより広い193平米の2階建てテラスハウス価格 RM 124万
ぺタリンジャヤ市は昔から中流住宅地が多く、そのいくつかの地区:2階建てテラスハウス価格 RM 40万からRM 68万
スランゴール州全体では住居不動産の過供給状態は前年より減ったものの、3200ユニット弱でした、うち半数近くがコンドミニアム・アパートです。
Intraasia注:地域やコンドミニアム・アパートによってかなり状況は違うので、この数字はあまり参考になりませんね。
【ペナン州(ペナン島と本土側から成る)】
州の不動産総取引額中、住居不動産部門が70%を占めました。
ペナン州の世間的に認められている住宅地ではどこも、売買価格と賃貸価格の両面で2桁の伸びでした。
ペナン島の世間的に認められている住宅地の主要地は価格上昇の結果次のようになった:1階建てテラスハウス RM 58万
2階建てテラスハウス RM 80万
別の住宅地の例:
Green Garden 1階建てテラスハウス RM 46万から55万、Bandar Bayan Baru 1階建てテラスハウス RM 34万、2階建てテラスハウス RM 49万
目だった価格上昇をした高級住宅地の例
Taman Sunway Banyan RM 75万、Island Gladesと Island Park RM 56万から80万
本土側(マレーシアではSeberang Perai と呼びます)
本土側でも住宅価格は堅調な伸びでした
とりわけ Taman Bertam Perdana (B), Bandar Putra Bertamなど
州全体
海岸際に立つ高級コンドミニアムも堅調な価格の伸びを示した,4% から20%の上昇。
とりわけ Sri Pantai/Gurney Beach Resoet では22%上昇。
コンドミニアムの賃貸料に目を移すと
ジョージタウン市内中心部 9%の上昇、MaCallum Street 9.4% 上昇。
いずれもある程度住宅地区名を知っていないと、こういうニュースの内容はよくわからないものですが、住宅不動産のごく最近の傾向を知っていただこうと思った次第です。クアラルンプール圏とペナンという日本人に人気ある地における中級以上の住居の近況がなんとくおわかりになっていただければいいのです。もう1箇所人気ありそうな地である、サバ州コタキナバル地方については、情報が少なくここでは触れません。
次回は具体例を挙げてみるつもりです。
最新の画像[もっと見る]
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前
-
クアラルンプール圏のLRT電車の延長路線が全面オープンすることによる波及効果は大きい 9年前