朝目覚めたとき、或る淡い、匂いを嗅いだ。
昨夜帰宅後、歯は磨いたが顔は洗わなかった。歯を磨いて直ぐに
眠りについた。微かな匂いだったが、強烈な思慕を募らせた。
形も変わり、飛んで行きたい気持ちになった。
行けるはずがない、シンゴ君も来ているし、そろそろ朝食の時間
になっていた。その場は何とか気を紛らわせたが、昼になってまた
同じ現象が起きた。困ったものである。
一緒にいられない・・という事は、こういう事を我慢する事だと
思い知らされた。匂いは朝の洗面で、消えてしまった。
残念だが仕方がない。
何れ、こういう事も起きなくなる。それが何時なのか僕には判らない
何時何時まで・・・と、確たる期限がないから、良いのかも知れない
人の生命の長さと同じで「何時から何時まで」と決まっている訳では
ない。タイムオーバーになることを恐れながら、過ごしている。
匂いが保存できるものなら保存しておきたい。
「パヒューム」という映画を二人で観たが、あの主人公ならなにか
方法を考えてくれたかも知れないが、映画の話である。
矢張り「思い出を一杯作る」しか、ないのかも知れない・・・。
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