狸  森  日  記

                 ムジナnoモリnoクラシカタ

アサリ貝も涙を流す。

2006-04-29 00:34:00 | ひとりごと
カミサンの買い物に付き合って某老舗のデパートへ。
大方の買い物が済みレジへ向かう途中で視線を感じて立ち止まる。
見回すと、其処は鮮魚売り場で、籠に盛られた大きなアサリと目線が合った。
アサリは「買って、食べて、美味しいよ」と言っていた。

見るからに丸々と太ったアサリは確かに美味しそうだ。「酒蒸しに・・」
僕はカミサンを目で追った。目線を感じたのかカミサンは戻ってきた。
そのアサリは「能○島産」と、名札を掛けていた。

「100gで何個位?」と、カミサン
「これは大きいので3~4個位でしょうか」と、店員
「じゃーこの籠に盛られたのはお幾らくらい?」と、カミサン
「100g360円ですから、これは500gで・・1800円です」と、店員
「・・・じゃーまたにします」と、カミサンは、言うと同時に
さっさとレジの方へ歩いて行った。

2籠買って酒蒸しにして・・・なんて想像していた僕も現実に引き戻された。
幾ら頭が悪い僕でも1個当り100円以上もするアサリだと見当が付いた。
それでも僕は未練たっぷりにアサリを見ていた。

アサリは未練な僕を見て「今が一番美味しい時で、食べて欲しかった・・・」
と、涙を浮かべながら、そう言っているようだった。