オカ姉のためいき日記

人生色々、ためいき色々。今日はどんなためいきつくのやら・・・?

陽だまりの樹・・・二人の男

2012-04-21 22:51:02 | 上川さん
「陽だまりの樹」 19日マチネ。2回目の観劇です。

この日は収録のカメラが入りました。よくこういう時に当たるな、自分。
平日でも、ほぼ満席で・・人、人で埋まっているとテンション

で、今日は「観ました~」という隆友さんと会いました。
《・・・どうだった?上川さん、良かったよね・・・》と私が言う前に
「・・上川さん、浮いてましたね!!」と思いもかけない感想
オッヒョォォ~「・・・そ、そう?」と口ごもってしまった私でした(笑)
う~ん、感じ方はまさに十人十色というものでございますぅ・・・

ま、でも私の個人的感想は、あくまでその十色の中の一色ということで。
その他諸々感じたことはちょっと置いといて、今回は二人の男を
ほめあげまする!!

マイ初日に比べると、やはりこなれてきた感あり、そこかしこに小ネタ
アドリブも盛り込んで、それが前回感じた微妙な間を上手く埋めてる
ところもあるようです。

隆也さんの手塚良庵・・・明るくて女も好きで情に厚く、なによりも
命の尊さを重んじる熱き情熱をもつ蘭方医。

しきりに「女好き」を前面に出されちゃってますが・・・・
ご本人も 「これほどあからさまなのは初めて」とも言ってますが
・・・・可愛いもんです!こんくらい(笑)

相手がどんな立場だろうと屈しない、言うべきことは言う、やるべき
ことはやる!という軸のぶれない良庵は、まさに「好漢」です。

蘭方医を目の仇にする憎ったらしい奥医師トリオがからむ場面でも
見ているこちらが《なんか言ったれ~ 良~庵!》と思うより早く
溜飲を下げてくれる小気味よい台詞をポンポ~ンと放ってくれる。
だから今回、私としては・・・
良庵に限っての台詞=脚本はストレスフリーなんですね。

表情の豊かさ、よく通る声は相変わらずのものですが、人間の感情
である笑い、怒り、悲しみ、口惜しさ等など、その表現のパターンの
微妙な違いも魅せてくれてます。
だから私にはただハジケテるようには見えないんですよ~(親バカ?)

それらの表現の中で私は隆也さんの「慟哭」が秀逸だと思ってます。
「最後の忠臣蔵」での竹林に響く寺坂吉右衛門の慟哭に感動したもの。
今回も手当てをしてやれず亡くなってしまった十三奴に詫びる
良庵の慟哭は胸にしみました。

されど・・・反面、お茶目ぶりも上手すぎて・・・ズルイよ、この人!
なんたって幕開きから誰かさんと衝撃、いや笑撃のKISSシーンだし!

良庵は医者なので、今回は刀、というか・・立ち回りはありません。
隆也さん曰く 「ウズウズしてしまう」 ハイ、十分にわかりましたよ。

下田にまでやってきた浪人達と立ち回りを演じる万二郎と勝センセイ。
その後ろで・・・こっそり自分も刀など抜いちゃって・・・
クルクルと回したりしてエアー参戦してる・・すんごい「どや顔」です。
刀を抜く時はもたもたしてるくせに・・納める時はメッチャ鮮やか!って
おっかし~でしょ~~(笑) 勝センセイ、突っ込んでやって!

演出のカシダ氏は・・・・
「上川さんのクールで真面目なイメージを裏切りたかった。
見に来た人が<上川隆也にこんな面もあるの?>って」と語っているが・・・
ファンにしてみれば、たくさんある引き出しのひとつだね?でもあり
「上川隆也はこうでなきゃ!」でもあり・・・なんですね。エッヘッヘ!

そしてカシダ氏が「吉川さんの万二郎は、僕の中でイコールなんです」
と言い切った、伊武谷万二郎役の吉川晃司さん。

・・・キ、キッカワ~~~~
なんなんですか!その存在感は

お座敷遊びに興じる良庵達を横目にポッツ~ンと座っていても
背を見せて立つ姿にもじわりと感じさせる存在感に少なからずも
脅威を感じてしまいます~~ カッチョイイ・・・

大河ドラマでの織田信長を見た時は「おっ?なんかいいかも!?」と
思ったものです。

ストレートプレイ・・・お芝居オンリーのことをそういうそうです。
頑張ってます。イヤ、ホントは頑張ってない???
そう感じてしまうほど「伊武谷万二郎」に嵌ってますね。

間が少し長めな場面などでは失礼ながら《ややや、台詞忘れた?》
なんて心配しちゃったりしますが、かえってそれが万二郎の無骨さ
不器用さを際立たせてしまってね・・・こっちもズルイな~(笑)

何から何まで初めてづくし。プロともなれば大変だな、すごいなと
思ってしまいます。
そのひとつが殺陣。マイクを剣に持ち替えて!ですね~
立ち回りはまだタイミングが合わなかったり息があがったりと生の
舞台での苦心ぶりが伝わってきますが、そのガタイの大きさからの
殺陣は重々しいリアル感もしっかり出してくれてます。

こちら、万二郎には「笑い」が皆無!!!
そう「隠蔽捜査」の隆也さんに負けず劣らず!です。

そんな万二郎にとって、瀬下・勝センセイの登場シーンは毎回
「魔の時間」 瀬下さんのいじり方もこの先どんだけエスカレート
するのか??? 吹いたら負けだぞ~~

しかし、何とか堪えた吉川さんでしたが、不覚にもこの日は・・・
石倉さん三人組が客席に現れ、お客さんをイジる場面。
引っ張りに引っ張って舞台上の隆也さんは「早くきなさい」とか
「今日は特別な日だから」とか「後々残るんだから」とか大騒ぎです。

吉川・万二郎は? 身じろぎせずに正面を見据えて座ってるはずが
アレレレ~!身をよじって後ろを向いてしまったのです!!!
何してんのかな~?万二郎さ~ん!
とうとう落ちちゃった万二郎でした(笑)

吉川さんのファンの方は今回のご贔屓さんの挑戦をどう受け止めて
いるのでしょうか。やはり期待と不安の両方かな~
さしづめ「子を見守る親」の気持ちかしら。

「やっぱり歌ってる晃司の方がいい~」と思う方もいれば
新しい魅力に驚きや嬉しさを感じている方もいるでしょうね。

そして舞台慣れした隆也さんと、つい比べてしまう方もいるかも。

でも私は比べたりするのは全然必要なしと・・・・
両人共に対極の役柄をきっちりと演じて、尚かつ魅力的。

良庵あっての万二郎、万二郎あっての良庵。
お互いに支えあって、この舞台をつくっていると思います。

月曜日は東京千秋楽。・・・東京公演・・・短いぞ!!
諸々感じているところも、しっかり観てきます。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿