ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

2013年アフリカ軍事分野・記憶に留めておくべき動き

2014-01-15 07:30:30 | アフリカ情勢
新年、少し時間が過ぎてからの話題で恐縮であるが、今日は[Jeune Afrique]2013年振り返りシリーズ第二弾(→ちなみに第一弾「2013年最も読まれた記事はこれだ!」)。

きょうは少しテンションの張った話となるが、1月7日付で[Jeune Afrique]サイトにアップされた記事。アフリカ、軍事関係に詳しい研究者、LAURENT TOUCHARD氏がまとめた「2013年アフリカ軍事分野・記憶に留めておくべき出来事」から、要点をかいつまんで紹介してみたい。冒頭の総論以外は、相当ミリオタ系の内容であるが。。。

ちなみにンボテはミリオタではない。単に前職「自衛業」の知見から、こういった記事を拾っている。むしろその世界をやめて、転職をしてこちらの仕事に着いた身。よく誤解される方もいらっしゃる笑ので、あしからず。




◆2013年は「暴力的で血生臭い年だった」
アフリカにとって2013年は暴力的で血生臭い年だった。マリへのイスラム武装勢力の侵入と1月11日に開始された仏軍介入作戦、同16日にアルジェリアで発生したイナメナス人質事件。

3月24日には中央アフリカでフランソワ・ボジゼ体制が崩壊。引き続きおこったソマリアのアル・シェバブの活動再活発化。中部アフリカでのウガンダ系反政府勢力「神の抵抗軍(LRA)」による暴力。

リビアでの攻撃と暴力。テロと退廃のチュニジア。コンゴ東部の武装勢力掃討作戦。ナイジェリアまわりの小競り合い、ボコ・ハラムとギニア湾の海賊。ナイロビの人質事件。そして中央アフリカへの仏軍介入作戦。。。


◆大陸規模の安全保障戦略と能力形成が焦点
振り返ってみれば、民主主義の定着が未だ遠い道のりであるアフリカ。装備・練度十分な軍隊の編制が急務である。こういった中、アフリカ連合(AU)は大陸規模の介入待機部隊を保持することを望んでいる。いずれにせよ十分な作戦能力を有した軍を整備、訓練することが、アフリカにとって戦略的な目標であることは間違いなく、われわれも示唆を与えていくこととなろう。



◆個別論点(西アフリカに関係する点を抜粋、要点列記)
◇アフリカ連合:アフリカ安全保障待機軍の編成が焦点。

◇国連
・ソマリア:アル・シェバブの勢力再拡大に対抗していくための能力強化が喫緊の課題。アフリカ連合ソマリアミッション(AMISOM)の定員増員、十分なマンデート付与が可能か?

・コンゴ(民):無人偵察機が稼動し成果、3年間(2年延長含み)の使用契約。堅牢で作戦・偵察電子機器を数多く搭載。対「地対空ミサイル」対応能力、70キロの貨物積載、半径150km以内を8時間飛行可能。


◇カメルーン 海軍
スペインARESA社製巡視艇3艇、11月納入。この他、33メートル級巡視艇が2月にも納入される予定。ナイジェリア同様、ギニア湾海賊に対する警備能力強化が目的。

◇リベリア 国軍の独自教育訓練体系がスタート
海外支援によるリベリア人教育訓練人材の育成にめど。コンゴは独自の訓練が実施可能に。4,800名の兵員から選抜された791名の訓練から開始。当面2,000名の訓練が目標。

◇ナイジェリア
・予算:対ボコハラム、イスラム武装勢力を目的に、国防費530万ドル、パラミリタリーに190万ドルを計上。

・国産無人偵察機!:12月に自国製の無人偵察機"Ragot"をお披露目。気象観測や自然災害などの平和目的利用と紹介されているが、最初の運用に注目が集まる。以前、Aerostarを導入していたが、運用を巡るメーカーとの問題から国産を決意。

・Tucano Embraer:対ゲリラ作戦などの機動性を高めるためにレシプロ機、Embraerを導入。飛行訓練と作戦機を兼用予定。

・オスン州は独自に20両の防弾車と1機のヘリコプターを発注。

・国産護衛艦:ナイジェリア海事国際展示会(NIMAREX)でお披露目予定。英国海軍リバータウン級護衛艦と目論まれ、2014年から作戦運用開始。ナイジェリア国産護衛艦については、例えばこちらに記事がある(英語)。

・中国製護衛艦:OPV P18N型護衛艦が2014年に2機相次いで建造開始となる。ギニア湾海賊対策と、ナイジェーデルタはじめ油田地帯の妨害工作に対抗。


この号、結局ミリオタな話で終始ことになってしまった。。。

(おわり)


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