ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

史上最悪のフライト(1)〜悪夢の序章

2017-02-23 07:30:37 | アフリカ紀行
ンボテは仕事柄、飛行機にたくさん乗る。特にアフリカの横飛び便にはかなりの頻度でお世話になる。しかしこのアフリカン・ルーレット、一体どんな顛末が待っているのか、トラブルは予期できない。大抵予想よりさらに悪い方に動いていく笑。

そんな中、ンボテ史上最悪級のフライト経験をした。

その日ンボテは、当地コートジボワールのアビジャン21時発、隣国ガーナの首都アクラまで、わずか1時間の素直な単純往路横飛び移動を計画していた。ここになんのヒネリもない。

しかしこの間にはフランス語圏と英語圏の見えない壁がある。距離は近くとも、この移動が実に難しい。そしてアフリカのフライトには魔物が潜む。

フライトは新鋭のエール・コートジボワール。エール・フランスが20%の株式を有し、社長はフランス人。地域の新しいフライトとして定着し、信頼を勝ち取り始めてきたところだった。



折しも競合となる先行のAsky(アスカイ)航空が機体トラブルのため、定時、安定運行に四苦八苦しはじめた時期。エール・コートジボワールの信頼性が評価されはじめていた。・・・はずの矢先での事件。


出発のその日の朝、同じアクラ行きの前日のフライトが2時間以上遅れたとの情報を得ていた。これは怪しい。きっと機体トラブルだ。一機、員数外になっている可能性が高い。今日のフライトにも影響があるかもしれない。

昼ごろ、フライトは23時に延期になったとの連絡。昨日と同じパターン。そうか、やはり機体やりくりがつかないので昨日同様、深夜に他の運用機を回す計画としているのか。なんて納得した。

今度は16時頃、会議に出席していたところ、再び連絡。アクラ便は予定通り21時に飛ぶという。さらに怪しい。空港には念のため早くいくこととして、会議を早めに切り上げて空港に向かった。

19時頃、空港に着くと何事もなくチェックイン。「予定どおり飛ぶの?」「ウィ、ムッシュー。パ、ド、プロブレム(問題ない)。」このパ、ド、プロブレムほど怪しいものはない。

待つこと1時間。搭乗開始時間20:15になっても、まったくゲートが動きそうな気配がない。さらに1時間が経過。そこにアナウンス。

「ボートル・アタンシオン・シルブプレ。エール・コートジボワール、HF504便、アクラ行きは、オペレーション上の都合で23時発に変更となります。」

そらきた。想定の範囲内。とはいえ、ならこんな早く来させないでほしい。少し疲労に苛まれていたンボテは横になって休むことにした。

うとうとして目を覚ますと、周りは黒山の人だかり。なになに、何が起きたの?!・・お隣の2番搭乗ゲートにはエール・フランスのパリ行き、エアバスA380の二階建て便にスゴイ人が集まっていた。

アホ顔で寝てる場合じゃない。エール・フランス便は2満タンのお客さんと荷物を飲み込んでいく。そして23時、パリに向けて旅立っていった。ターミナルに残されたのは、われわれアクラ便の客ばかりとなった。


え?こんなのよくある話だって?ごもっとも。
もちろん話はこのままでは終わらない。

(つづく)

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