ンボテは仕事柄、飛行機にたくさん乗る。特にアフリカの横飛び便にはかなりの頻度でお世話になる。しかしこのアフリカン・ルーレット、一体どんな顛末が待っているのか、トラブルは予期できない。大抵予想よりさらに悪い方に動いていく笑。
そんな中、ンボテ史上最悪級のフライト経験をした。
その日ンボテは、当地コートジボワールのアビジャン21時発、隣国ガーナの首都アクラまで、わずか1時間の素直な単純往路横飛び移動を計画していた。ここになんのヒネリもない。
しかしこの間にはフランス語圏と英語圏の見えない壁がある。距離は近くとも、この移動が実に難しい。そしてアフリカのフライトには魔物が潜む。
フライトは新鋭のエール・コートジボワール。エール・フランスが20%の株式を有し、社長はフランス人。地域の新しいフライトとして定着し、信頼を勝ち取り始めてきたところだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/f9/1f60b3aab445aec122ca52f398d0c1a5.jpg)
折しも競合となる先行のAsky(アスカイ)航空が機体トラブルのため、定時、安定運行に四苦八苦しはじめた時期。エール・コートジボワールの信頼性が評価されはじめていた。・・・はずの矢先での事件。
出発のその日の朝、同じアクラ行きの前日のフライトが2時間以上遅れたとの情報を得ていた。これは怪しい。きっと機体トラブルだ。一機、員数外になっている可能性が高い。今日のフライトにも影響があるかもしれない。
昼ごろ、フライトは23時に延期になったとの連絡。昨日と同じパターン。そうか、やはり機体やりくりがつかないので昨日同様、深夜に他の運用機を回す計画としているのか。なんて納得した。
今度は16時頃、会議に出席していたところ、再び連絡。アクラ便は予定通り21時に飛ぶという。さらに怪しい。空港には念のため早くいくこととして、会議を早めに切り上げて空港に向かった。
19時頃、空港に着くと何事もなくチェックイン。「予定どおり飛ぶの?」「ウィ、ムッシュー。パ、ド、プロブレム(問題ない)。」このパ、ド、プロブレムほど怪しいものはない。
待つこと1時間。搭乗開始時間20:15になっても、まったくゲートが動きそうな気配がない。さらに1時間が経過。そこにアナウンス。
「ボートル・アタンシオン・シルブプレ。エール・コートジボワール、HF504便、アクラ行きは、オペレーション上の都合で23時発に変更となります。」
そらきた。想定の範囲内。とはいえ、ならこんな早く来させないでほしい。少し疲労に苛まれていたンボテは横になって休むことにした。
うとうとして目を覚ますと、周りは黒山の人だかり。なになに、何が起きたの?!・・お隣の2番搭乗ゲートにはエール・フランスのパリ行き、エアバスA380の二階建て便にスゴイ人が集まっていた。
アホ顔で寝てる場合じゃない。エール・フランス便は2満タンのお客さんと荷物を飲み込んでいく。そして23時、パリに向けて旅立っていった。ターミナルに残されたのは、われわれアクラ便の客ばかりとなった。
え?こんなのよくある話だって?ごもっとも。
もちろん話はこのままでは終わらない。
(つづく)
そんな中、ンボテ史上最悪級のフライト経験をした。
その日ンボテは、当地コートジボワールのアビジャン21時発、隣国ガーナの首都アクラまで、わずか1時間の素直な単純往路横飛び移動を計画していた。ここになんのヒネリもない。
しかしこの間にはフランス語圏と英語圏の見えない壁がある。距離は近くとも、この移動が実に難しい。そしてアフリカのフライトには魔物が潜む。
フライトは新鋭のエール・コートジボワール。エール・フランスが20%の株式を有し、社長はフランス人。地域の新しいフライトとして定着し、信頼を勝ち取り始めてきたところだった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/f9/1f60b3aab445aec122ca52f398d0c1a5.jpg)
折しも競合となる先行のAsky(アスカイ)航空が機体トラブルのため、定時、安定運行に四苦八苦しはじめた時期。エール・コートジボワールの信頼性が評価されはじめていた。・・・はずの矢先での事件。
出発のその日の朝、同じアクラ行きの前日のフライトが2時間以上遅れたとの情報を得ていた。これは怪しい。きっと機体トラブルだ。一機、員数外になっている可能性が高い。今日のフライトにも影響があるかもしれない。
昼ごろ、フライトは23時に延期になったとの連絡。昨日と同じパターン。そうか、やはり機体やりくりがつかないので昨日同様、深夜に他の運用機を回す計画としているのか。なんて納得した。
今度は16時頃、会議に出席していたところ、再び連絡。アクラ便は予定通り21時に飛ぶという。さらに怪しい。空港には念のため早くいくこととして、会議を早めに切り上げて空港に向かった。
19時頃、空港に着くと何事もなくチェックイン。「予定どおり飛ぶの?」「ウィ、ムッシュー。パ、ド、プロブレム(問題ない)。」このパ、ド、プロブレムほど怪しいものはない。
待つこと1時間。搭乗開始時間20:15になっても、まったくゲートが動きそうな気配がない。さらに1時間が経過。そこにアナウンス。
「ボートル・アタンシオン・シルブプレ。エール・コートジボワール、HF504便、アクラ行きは、オペレーション上の都合で23時発に変更となります。」
そらきた。想定の範囲内。とはいえ、ならこんな早く来させないでほしい。少し疲労に苛まれていたンボテは横になって休むことにした。
うとうとして目を覚ますと、周りは黒山の人だかり。なになに、何が起きたの?!・・お隣の2番搭乗ゲートにはエール・フランスのパリ行き、エアバスA380の二階建て便にスゴイ人が集まっていた。
アホ顔で寝てる場合じゃない。エール・フランス便は2満タンのお客さんと荷物を飲み込んでいく。そして23時、パリに向けて旅立っていった。ターミナルに残されたのは、われわれアクラ便の客ばかりとなった。
え?こんなのよくある話だって?ごもっとも。
もちろん話はこのままでは終わらない。
(つづく)