ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

フランス語圏へのいざない(後編)

2014-01-13 07:30:06 | フランス語
昨日お届けした『 仏語圏へのいざない (前編)』。きょうはその続きをお送りしたい。

(私の好きな場所・アビジャンの本屋さん'Librairie de France')


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『 仏語圏へのいざない』(後編)
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言語は人メディアの最重要な媒体手段だ。アフリカ大陸の西端にいても、フ ランス語を解して、遠く大湖地方の紛争を知り、マダガスカルの大統領選挙を 知り、ハイチの政変を知る。これに対し、ガーナやケニアなど、異言語圏の情報密度は、圧倒的に薄かった。

ダカールでの任務を終えたあと、私は紛争をやっと抜け出そうかというコン ゴ民主共和国に、新たにJICA拠点·事業を立ち上げるマンデートを負い、かばんひとつで赴任した。そこでもうひとつ気付かされることがあった。同じ史実や、同じ事件について、英·仏、両言語で、まったく異なった報道がなされることがしばしばあったことだ。残念ながらこの国にはまだ多くの干渉や介入が続いている。何が起きているのか、誰がどんな視点でこの国にかかわろうとしているのか、つたない2言語でも、立体的に捉える必要に迫られた。

サブサハラのアフリカで仏語が話される国は、中西部に集中する。日本から見れば、物理的にも、心理的にも距離が遠い、いわば「裏アフリカ」だ。しかしこの裏アフリカにこそ、人間開発指数の低い国が集中する。紛争·政変が耐えない。またすばらしい文化·芸術·音楽の震源地でもある。言葉のカーテンを開かなければ見ることができない世界がそこにある。

グローバリゼーションが進行する中、世界が共通言語で結ばれる運命に帰結 するとの意見を耳にすることがある。フランス語がアフリカの固有語ではない という議論はさておき、私は、世界は多様性を維持すべきであるし、多極化されていることが大切だと思う。カーテンの向こうに身を置くと、そんな風にも 思えてくる。仏語圏へのいざないである。






この記事でみなさんもフランス語圏の世界にいざなわれたであろうか?
来るものは拒まず、去る者は追い続ける仏族(笑)。新たに仏語の世界に足を踏み入れようという方、大歓迎である。

(おわり)


◆『アフリカで働くためのフランス語速習ガイダンス』
ンボテは不定期に仏語圏アフリカのキャリアを目指す方を対象に「アフリカで働くための中西部アフリカ概論」、「アフリカで働くためのフランス語速習ガイダンス」(初学者~中級学習者を対象)を自主開催しています。

近々、公開セッションで実施する計画も進行中。ご関心の方がいらっしゃるようであれば、このページでもご案内したいと思います。


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2 コメント

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ありがとうございました。 ()
2015-11-02 06:10:06
とても勉強になりました。
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Re:ありがとうございました。 (ンボテ)
2015-11-05 13:21:40
ようこそ、ンボテブログへ!アフリカのこと、アフリカのフランス語のことなど、いろいろ書いてますので是非これからもよろしくお願いします!
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