お正月をのんびり過ごしたかったンボテ。しかし実際は散々動き回り、お休みも忙しくとっくに過ぎ去ってしまうところだ。
そして、アフリカはきょうも動いている。2014年、今年アフリカはいったいどんな年になるのだろうか?仕事始めを前に、少し概観してみよう。
(Jeune Afrique 'L'Afrique en 2014)
◆政治~2014年は大統領選挙の年!
今年、サブサハラ・アフリカでは少なくとも5つの大統領選挙が行なわれる。
◇南アフリカ(時期:4~7月、現職:ジェイコブ・ズマ)、国政選挙とのダブル選。ANC、現職優勢の呼び声も、マンデラ逝去後の国民審判はいかに?
◇マラウイ(時期:5月、現職:ジョイス・バンダ)、国政選挙、地方選挙とのトリプル選。逝去した前職、ムタリカ氏を継いだ女性大統領、経済政策など国民の評価は厳しく。
◇モーリタニア(時期:7月?、現職:モハメド・ウルドゥ・アブデルアジズ)、2回のクーデターを経て民主化、2009年より現職。2013年11月の国政選挙では与党勝利。民主化定着は進展したか、 ?
◇モザンビーク(時期:10月15日、現職:アルマンド・ゲブーザ)、現職は退任を表明。与党(Flrelimo)優勢も候補者調整に注目。与党Renamoとの散発的な衝突にも引き続き留意。
◇ボツワナ(時期 : 10月、現職 : イアン・カーマ)、不動の与党BDP、人気の現職再選濃厚か?
また民主化プロセスによる大統領選挙が予定される国が、これとは別に2カ国存在する。
◇中央アフリカ共和国:すでにいろいろ書いているが、M.ジョトディア暫定政権からの民政移管が課題。しかし現状、秩序の安定、選挙への道筋を引ける状況ではない。
◇ギニアビサウ:マリでの危機進行に隠れてきたが、2012年3月の政変後、内政は混乱。憲法秩序への復帰が待たれる。再三の延期の後、現在予定の選挙日程は3月16日。秩序維持にはECOWAS軍の他、実効的にはアンゴラ軍が展開。崩壊国家の帰趨はいまだ先が見えず。
◆選挙、2015年以降の動向にも注目・・・
もう一つマークしておくべき動向。それは翌年以降、つまり2015年、2016年が本格的に選挙イヤーとなる、ということだ。その前哨戦が2014年後半頃から進行する。
そして多くの大統領が、それぞれの国の憲法が定める大統領任期回数を満了する。つまり基本的にそれらの現職大統領は勇退しなければならない。近年、こういう状況で前職大統領が権力の座に居座り、戦闘、政変、内戦に陥るケースが後を絶たない。2007年のケニア、2009年のニジェール、2010年のコートジボワールなど。
特に重鎮のブレーズ・コンパオレ(ブルキナファソ)、ジョセフ・カビラ(コンゴ民主共和国)、ヤイ・ボニ(ベナン)などが2年以内に任期満了を迎える。アフリカの民主主義が試される年になる。
◆経済~明るい見通し・・・・か?
(写真: コートジボワール石油精製会社(SIR))
アフリカ経済は順調に発展を続け、2014年も5%台の成長が見込まれる。資源、農業、インフラ投資などが進み、アフリカはさらに希望の大陸となっていくと期待される。
・・・はずであった。しかしここへきて若干暗雲がたれこめている。不安要素は新興国の経済成長減速、そして景気後退だ。
一つは南ア。サブサハラアフリカの経済の3割を占め、現在のアフリカ成長を引っ張る南部アフリカ経済圏のハブ。その南アの具合が良くない。南アの風邪が長引けば、じわじわとアフリカ経済にウィルスが感染するリスクがないとはいえない。
もう一つは、アフリカ経済の牽引役としての新興国、BRICSだ。中国、ブラジル、インド、ロシア。南アもここに名を連ねる。これらの経済がどうやら好循環ではない。
新興国はアフリカ経済でも非常に大きな存在となっている。それだけに、新興国の投資が引けば、アフリカに冷や水をかけることになりかねない。また国際市場でも大きな需要口。新興国の不況は、世界全体の購買力、需要に影響する。そうなれば商品市況が低迷。これは一次産品に頼るアフリカにしてはきわめて深刻な事態だ。
でもきっと大丈夫だろう。初詣ではそうならないシナリオをお願いしたし、お賽銭を5円も投じてきた。
この続きは明日にして、ンボテもお正月ボケモードへ戻るとしよう。寄席でも行くかな。あ、冬休みの宿題が終わってないんだった!!
(つづく)
そして、アフリカはきょうも動いている。2014年、今年アフリカはいったいどんな年になるのだろうか?仕事始めを前に、少し概観してみよう。
(Jeune Afrique 'L'Afrique en 2014)
◆政治~2014年は大統領選挙の年!
今年、サブサハラ・アフリカでは少なくとも5つの大統領選挙が行なわれる。
◇南アフリカ(時期:4~7月、現職:ジェイコブ・ズマ)、国政選挙とのダブル選。ANC、現職優勢の呼び声も、マンデラ逝去後の国民審判はいかに?
◇マラウイ(時期:5月、現職:ジョイス・バンダ)、国政選挙、地方選挙とのトリプル選。逝去した前職、ムタリカ氏を継いだ女性大統領、経済政策など国民の評価は厳しく。
◇モーリタニア(時期:7月?、現職:モハメド・ウルドゥ・アブデルアジズ)、2回のクーデターを経て民主化、2009年より現職。2013年11月の国政選挙では与党勝利。民主化定着は進展したか、 ?
◇モザンビーク(時期:10月15日、現職:アルマンド・ゲブーザ)、現職は退任を表明。与党(Flrelimo)優勢も候補者調整に注目。与党Renamoとの散発的な衝突にも引き続き留意。
◇ボツワナ(時期 : 10月、現職 : イアン・カーマ)、不動の与党BDP、人気の現職再選濃厚か?
また民主化プロセスによる大統領選挙が予定される国が、これとは別に2カ国存在する。
◇中央アフリカ共和国:すでにいろいろ書いているが、M.ジョトディア暫定政権からの民政移管が課題。しかし現状、秩序の安定、選挙への道筋を引ける状況ではない。
◇ギニアビサウ:マリでの危機進行に隠れてきたが、2012年3月の政変後、内政は混乱。憲法秩序への復帰が待たれる。再三の延期の後、現在予定の選挙日程は3月16日。秩序維持にはECOWAS軍の他、実効的にはアンゴラ軍が展開。崩壊国家の帰趨はいまだ先が見えず。
◆選挙、2015年以降の動向にも注目・・・
もう一つマークしておくべき動向。それは翌年以降、つまり2015年、2016年が本格的に選挙イヤーとなる、ということだ。その前哨戦が2014年後半頃から進行する。
そして多くの大統領が、それぞれの国の憲法が定める大統領任期回数を満了する。つまり基本的にそれらの現職大統領は勇退しなければならない。近年、こういう状況で前職大統領が権力の座に居座り、戦闘、政変、内戦に陥るケースが後を絶たない。2007年のケニア、2009年のニジェール、2010年のコートジボワールなど。
特に重鎮のブレーズ・コンパオレ(ブルキナファソ)、ジョセフ・カビラ(コンゴ民主共和国)、ヤイ・ボニ(ベナン)などが2年以内に任期満了を迎える。アフリカの民主主義が試される年になる。
◆経済~明るい見通し・・・・か?
(写真: コートジボワール石油精製会社(SIR))
アフリカ経済は順調に発展を続け、2014年も5%台の成長が見込まれる。資源、農業、インフラ投資などが進み、アフリカはさらに希望の大陸となっていくと期待される。
・・・はずであった。しかしここへきて若干暗雲がたれこめている。不安要素は新興国の経済成長減速、そして景気後退だ。
一つは南ア。サブサハラアフリカの経済の3割を占め、現在のアフリカ成長を引っ張る南部アフリカ経済圏のハブ。その南アの具合が良くない。南アの風邪が長引けば、じわじわとアフリカ経済にウィルスが感染するリスクがないとはいえない。
もう一つは、アフリカ経済の牽引役としての新興国、BRICSだ。中国、ブラジル、インド、ロシア。南アもここに名を連ねる。これらの経済がどうやら好循環ではない。
新興国はアフリカ経済でも非常に大きな存在となっている。それだけに、新興国の投資が引けば、アフリカに冷や水をかけることになりかねない。また国際市場でも大きな需要口。新興国の不況は、世界全体の購買力、需要に影響する。そうなれば商品市況が低迷。これは一次産品に頼るアフリカにしてはきわめて深刻な事態だ。
でもきっと大丈夫だろう。初詣ではそうならないシナリオをお願いしたし、お賽銭を5円も投じてきた。
この続きは明日にして、ンボテもお正月ボケモードへ戻るとしよう。寄席でも行くかな。あ、冬休みの宿題が終わってないんだった!!
(つづく)