ぶらぶら★アフリック

アフリカ・プロモーター、ンボテ★飯村がお送りする100%アフリカ仏族ぶらぶらトーク!

母なる大河・ニジェール川(1)〜雨の恵みが育む豊かな大地

2017-05-30 09:20:21 | アフリカ紀行
西アフリカの大河といえばニジェール川だ。

ギニア湾からやってくる熱帯の雲が、西アフリカの山岳地帯に激しく雨を降らせる。その雨をたっぷり溜め込んだニジェール川は、全長4,180キロ、上流から河口までサハラの大地を大きく蛇行しながら5ヶ国を悠々とながれ、砂漠の地を潤しながら再びギニア湾に注いでいく。その水系流域で言えば、実に9カ国に及ぶという。

(Wikipédia.frより)


西アフリカの「母なる川」は、どんな風景を見つめながら、ギニア湾に帰っていくのだろうか?マリ、ニジェールなどスポット、スポットでニジェール川をながめては、この川の来し方と行く末に、想いを馳せる。


ニジェール川の源流はギニアだ。ギニアの山岳地帯は、熱帯雨林の積乱雲を受け止め、年間4000ミリとも言われる雨を蓄える。そしてセネガル川、ガンビア川、マノ川、そしてニジェール川、、、西アフリカに注ぐ6つの大きな河川が、すべてここを源流にしている。ギニアが「西アフリカの水瓶」「給水塔」(Château d'eau)といわれる所以である。


豊富な水量をもったニジェール川は山を駆け下り、マリに流れ込む。マリ領内の河川長は1,700キロに及ぶ。山岳の風景は次第に平地のそれに変わっていき、また熱帯の気候は乾いた大地に推移していく。

初めに通過する大都会がマリの首都、バマコ。ゆっくりと流れるニジェール川はのんびりして気のいいマリ人のペースに似合っている。 というのもここから先、雄大なニジェール川は1000キロでわずか数メートルの高低差しかない悠久の大地をゆっくり、ゆっくり進むからだ。

(バマコを流れるニジェール川)


その平坦な地形の中、雨季が来ると、集めて遅し、ニジェール川。マリ中部、セグーやモプチといったあたりでは、氾濫した水が繊毛状の流れとなって、肥沃な湿地帯を形成する。ニジェール・デルタと呼ばれる。栄養分をたっぷり含んだ土と、サハラの大地から集められた水。農業、牧畜、漁業・・・自然の恵みはドゴンに代表される豊かな文化を生んだ。

(モプチにおけるニジェール川の流れ、RFIウェブサイトより)


そして川面が映す景色は、肥沃な大地から徐々に砂漠のそれへと姿を変えていく。気候の変化は人の営みを変え、異なる文化を育んだ。北の都、トンブクトゥニックあたりから、ニジェール川の悠久の流れは第二ステージに入り、そして新しい文化圏に流れ着くのだ。

(つづく)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。