さて、シリーズでお送りしている「アフリカの入国査証のおはなし」。第一話「隣人に甘く、他人に冷たく」、第二話「アフリカを旅しよう、ビザなしで」をお届けした。
その前回記事で'Jeune Afrique'が取り上げたアフリカ査証事情の記事について、抄訳とともにご紹介したが、きょうはこの記事についている、興味深い付録について見ていこうと思う。
その付録とは'Carte Interactive'。つまり国名をクリックすると、その国の国籍保有者が、どこ国に行くのに査証が免除されているのか、わかるようになっているのである。なお、地図の取りまとめは2014年4月28日10時33分現在の情報、とある。
例えば、先の記事でも触れた西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO、英語訳でECOWAS)の一カ国、ンボテもかつて暮らしたセネガルの例をとってみよう。
ビザなし渡航可能国は、圧倒的に西アフリカに偏る。他方、第一話でお話ししたとおり、コンゴやケニアなど東部への渡航には査証取得が必須だ。
ンボテの第二の古郷(?)とも呼べるコンゴ民主共和国も見てみよう。
周辺国とトラブルが多かったり、治安上の問題があるのか、お友達の少ない国である笑。
母なる「アフリカの首都」、エチオピアは?
意外にも査証なしで渡れる国数が限られている。こう見ていくと、やはりセネガルの例のとおり、西アフリカにおける移動の自由度は特筆に値する。
そして、例えば中部アフリカの赤道ギニアは?
第二話で述べたとおり、中部アフリカの横移動は、航空便というハードでも、査証などソフトでも、壁が立ちはだかる。
基本的には相互主義。査証発給条件は二国間の合意によって引き下げられる。西アフリカ諸国経済共同体のような、地域機関によりこれが実現されることは、より理想的だ。しかしこれには加盟国が地域機関の機能とイニシアティブにどれだけ各国が信頼起き、国家主権の一部を委ねられるかが問われる。また出入国管理と治安、犯罪防止の観点も考慮が必要だ。
アフリカ査証情報、いかがだったであろうか?このインタラクティブ地図、一見便利そうに紹介したが、これはあくまでアフリカ国籍保有者向けの情報。われわれ日本人は、(一部免除であったり、空港取得が可能な国もあるが)ほとんどの国で入国に事前の査証取得が必要だという点、補足をしておきたい。
他方で、日本人は短期の観光滞在であれば、世界中、かなりの数の国に査証なしで渡航できる。また査証申請が必要であっても、ほとんどの場合、許可がおりる。そこへ行くと、アフリカ人がアフリカ大陸外へ渡航するにあたり、越えなければならないハードルはあまりに高い。さらに、アフリカ大陸内でも上述の通りの大きな制約がある。アフリカからみた世界との距離に、思いを馳せておく必要がある。
(おわり)
過去ログ・査証手続き人気記事?!
セネガル入国に査証が必要となります!(3)
コートジボワール査証が空港で取得可能に?!(2)
その前回記事で'Jeune Afrique'が取り上げたアフリカ査証事情の記事について、抄訳とともにご紹介したが、きょうはこの記事についている、興味深い付録について見ていこうと思う。
その付録とは'Carte Interactive'。つまり国名をクリックすると、その国の国籍保有者が、どこ国に行くのに査証が免除されているのか、わかるようになっているのである。なお、地図の取りまとめは2014年4月28日10時33分現在の情報、とある。
例えば、先の記事でも触れた西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO、英語訳でECOWAS)の一カ国、ンボテもかつて暮らしたセネガルの例をとってみよう。
ビザなし渡航可能国は、圧倒的に西アフリカに偏る。他方、第一話でお話ししたとおり、コンゴやケニアなど東部への渡航には査証取得が必須だ。
ンボテの第二の古郷(?)とも呼べるコンゴ民主共和国も見てみよう。
周辺国とトラブルが多かったり、治安上の問題があるのか、お友達の少ない国である笑。
母なる「アフリカの首都」、エチオピアは?
意外にも査証なしで渡れる国数が限られている。こう見ていくと、やはりセネガルの例のとおり、西アフリカにおける移動の自由度は特筆に値する。
そして、例えば中部アフリカの赤道ギニアは?
第二話で述べたとおり、中部アフリカの横移動は、航空便というハードでも、査証などソフトでも、壁が立ちはだかる。
基本的には相互主義。査証発給条件は二国間の合意によって引き下げられる。西アフリカ諸国経済共同体のような、地域機関によりこれが実現されることは、より理想的だ。しかしこれには加盟国が地域機関の機能とイニシアティブにどれだけ各国が信頼起き、国家主権の一部を委ねられるかが問われる。また出入国管理と治安、犯罪防止の観点も考慮が必要だ。
アフリカ査証情報、いかがだったであろうか?このインタラクティブ地図、一見便利そうに紹介したが、これはあくまでアフリカ国籍保有者向けの情報。われわれ日本人は、(一部免除であったり、空港取得が可能な国もあるが)ほとんどの国で入国に事前の査証取得が必要だという点、補足をしておきたい。
他方で、日本人は短期の観光滞在であれば、世界中、かなりの数の国に査証なしで渡航できる。また査証申請が必要であっても、ほとんどの場合、許可がおりる。そこへ行くと、アフリカ人がアフリカ大陸外へ渡航するにあたり、越えなければならないハードルはあまりに高い。さらに、アフリカ大陸内でも上述の通りの大きな制約がある。アフリカからみた世界との距離に、思いを馳せておく必要がある。
(おわり)
過去ログ・査証手続き人気記事?!
セネガル入国に査証が必要となります!(3)
コートジボワール査証が空港で取得可能に?!(2)
魅力的な付録ってこの事だったんですねー。確かに、この地図、遊べますね。お友達探しも面白い(^^)/
Japonが無いのが残念ですが、最新版に随時更新してくれるなら、利用価値大です。
ところで、UEMOAのVISAは、まだ存在していますよね??渡航予定はないですが、一度は持ってみたいなと思っています。今はそんな度胸がありませんが、そのうちいつか…(笑)。
なかなか楽しい?!地図ですよね。UEMOAビザ?突撃レポート待ってます。
あ、執筆記事おくんないとね。出張後に乞うご期待!!
汗をかきながら刀削麺を食べていた頃が、遥か昔のことのようです。懐かしい(^^)/
失礼しました。調べたところ、UEMOAの周遊VISAは、VISA ENTENTE TOURISMEと呼ばれています。
ちょっと、近日中にSERVICE DES PASSEPORTSにESPIONを送って、どうやったら取れるのか??本当に存在するのか??調査してみます!!
あ、どうでもいい補足ですが、もちろん私の為ではないですよー(^^)★
「アフリカの入国査証のおはなし(1)~隣人に甘く、他人に冷たく」
http://blog.goo.ne.jp/nbote/e/9da8bbd7ca3fec24a3434242780a27da